『鳩の巣箱の原理』


 『999』ではお二人の方が「鳩の巣箱の原理」を利用した巧妙な証明を披露してくださいました。

「N箱の巣箱に(N+1)羽の鳩を入れるとすると、ある巣箱には2羽以上の鳩が入る」という当たり前のような原理ですが、なかなか応用が広いです。

そこで今回はこの原理を利用する証明に挑戦していただこうと思います。
(もちろんこの原理を使わない証明もあるのですが)

「鳩」は何か、「巣箱」は何かを見抜くのがポイントです。


【問題1】(整数についての問題)

 7の累乗のうちで、最後が「・・・001」で終わるような数が存在することを証明してください。

 


【問題2】(整数についての問題)

 全ての桁が1である整数(111・・・111)の中に1999で割り切れる数があることを証明してください。

 


【問題3】(図形についての問題)

41×5の方眼用紙があり、それぞれの方眼には赤、または青の色が塗ってあります。

 
 3行と3列をうまく選ぶと、その3行、3列を並べた中にできる3×3の正方形で、全ての方眼に同じ色が塗られているものが作れることを証明してください。


【問題4】(やや難しい)

 あるプロ棋士は、必ず毎日、何局か将棋を指しています。
ただし1週間には最大12局までしか指さないとします。

1年間のうちのある連続した何日かの期間で、将棋をちょうど20局指した期間があることを証明してください。
(もちろん一日単位で考えています。)


参考文献:MATHEMATICAL CIRCLES by Dmitri Fomin,Sergey Genkin and Ilia Itenberg American Mathematical Society



 解答用紙はこちらです。 【寄せられた解答】


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