『拡張中点連結定理』


 今回のテーマは中学校2年生で習う中点連結定理の拡張です。
中学生以上向きです。

 普通、中点連結定理といえば、

△ABCの2辺AB,ACの中点をP,Qとし、PQを結ぶ。
すると2PQ=BCで、PQとBCは平行になる。

というものをいいますが、次のように定理を拡張してはどうでしょうか。

<中点連結定理の拡張>

△ABCの辺AB,AC上に点P,Qをとる。
このとき、
  • (1) PはABの中点
  • (2) QはACの中点
  • (3) 2PQ=BC
  • (4) PQとBCは平行
という4つの条件のうち2つを満たせば、他の2つの条件も満たす。

「(1)(2)が成り立つならば、(3)(4)が成り立つ」というのが、普通の中点連結定理です。
(以後、簡単に「(1)(2) → (3)(4)」と書きます。)

また、この逆、つまり「(3)(4) → (1)(2)」も成り立ちます。

実は、上の<中点連結定理の拡張>は正しくありません。
以下の問いに答えてください。

【問題1】

「(1)(4) → (2)(3)」は成り立つことを証明してください。

【問題2】

1の逆「(2)(3) → (1)(4)」が成り立たない例を挙げてください。

【問題3】

「(1)(3) → (2)(4)」は成り立つでしょうか。
1,2の結果から考えてください。

【問題4】

3の逆「(2)(4) → (1)(3)」は成り立つでしょうか。
1,2の結果から考えてください。

【問題5】

「中点連結定理の拡張」を正しく書き直してください。


 解答用紙はこちらです。 【寄せられた解答】


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