『Tower of Powers』


正の実数aに対して,数列(an)n≧0を次のように定義する:

a0=1, an=a^an-1 (n≧1).

このとき,次の問いに答えよ。
ただし,eは自然対数の底を表す。
また,次の事実を用いてよい。

上に有界で単調増加である
(または下に有界で単調減少である)
実数列は収束する。

ここで,実数列(xn)n≧0に対して,

(xn)が上に(または下に)有界 ⇔ ある実数Cが存在して,すべてのn≧0に対して,xn≦C(またはxn≧C)
(xn)が単調増加(または減少) ⇔ すべてのn≧0に対して,xn+1≧xn(またはxn+1≦xn
【問題1】

関数f(x)=x1/x (x>0)の増減を調べよ。

【問題2】

a>e1/eのとき,数列(an)は収束しない(発散する)ことを示せ。

【問題3】

1≦a≦e1/eのとき,

  1. ab=bとなる実数1≦b≦eが唯一つ存在することを示せ。

  2. 任意のn≧0に対して,an≦bとなることを示せ。

  3. 任意のn≧0に対して,an+1≧anとなることをを示せ。

  4. 数列(an)は収束することを示し,その極限値を求めよ。

【問題4】

0<a<1のとき,

  1. 関数g(x)=x^(x1/e) (0<x<1)の増減を調べよ。

  2. 任意のn≧0に対して,a2n≧1/e, a2n+1≦a1/eとなることを示せ。

  3. 任意のn≧0に対して,a2n+2≦a2n, a2n+3≧a2n+1となることをを示せ。

【問題5】

0<a<e-eのとき,数列(an)は収束しない(振動する)ことを示せ。

【問題6】

e-e≦a<1のとき,

  1. 関数u(x)=x log x (0<x<1)の増減を調べよ。

  2. 関数h(x)=x^(a-x) (0<x<1)の増減を調べよ。

  3. a^ac=cとなる実数0<c<1が唯一つ存在することを示せ。

  4. 数列(an)は収束することを示し,その極限値を求めよ。


 解答用紙はこちらです。 【寄せられた解答】


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