円形に、何人かの人が並び、その一人目から数え始めて、n番目に当たる人を順に除いていく遊びを「まま子立て」といいます。
一説には藤原通憲(みちのり 1106-1159)が考えたともいわれる古いパズルです。
ヨーロッパでは370年頃にヘゲシッパスが同種の問題を書いています。
ユダヤのヨタパタの町が、ローマ軍に包囲されたとき、ヨセフスは同士40人と洞穴に隠れました。
しかし、とうてい逃げ切れず、ヨセフスと彼の友人以外は自決を主張しました。
そこで、ヨセフスは全員が円形に並んで、3番目ごとの人間が殺してもらい、最後の一人が自決するという案を示しました。
みんなが賛成し、彼と友人は16番目と31番目に並んで、九死に一生を得たとのことです。
この話しはヨセフスの「ユダヤ戦記」を見ると、まま子立て方式をとった事以外は、事実だそうです。
※参考文献 「Play Puzzle」 高木 茂男著 平凡社
今回は「塵劫記(じんこうき)」に載っている問題からの出題です。
子どもを30人持った母親がいました。 (差別的な表現ですが、問題なのでご勘弁ください)
ある日、母親はこの子らを円形に並ばせて、時計回りに十番目、十番目に当たる者を順に除いていって、最後に残った者にこの家を継がせるといいました。
最初は1人目を1番として、誰かを除いた後は、その次の人を1番として、十人を数えます。 |
【問題1】
数えはじめの位置と、最後に残った まま子のいる位置の番号は何番でしょうか。
【問題2】
n人の人が円を作り、1からnまで順に番号をつけます。
始めから2番目ごとに、その位置にいる人を順次除いていきます。
これを繰り返して、最後に残った人の番号をf(n)とします。
f(n)はnを2進数で表し、その先頭の1を末尾に移した数に等しくなることを証明してください。
【問題3】
n人の人が円を作り、1からnまで順に番号をつけます。
始めからK番目ごとに、その位置にいる人を順次除いていきます。
これを繰り返して、最後に残った人の番号をf(n)とします。
f(n)を求めてください。
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