『オイラーの関数』


 今回のテーマは、あのオイラーの関数です。
今、1以下の、分母が6の分数を考えます。(正の数)
これは


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の6個ありますね。

そのうちで約分できないのは分子が1と5の2個です。
(これは分子と分母が互いに素になる場合、つまり最大公約数が1である場合です。)
この時、φ(6)=2と表すことにします。

同様に考えると
φ(2)=1,φ(3)=2(分子が1と2),φ(4)=2(分子が1と3)

【問題】

  1. φ(9),φ(10)とφ(11)を計算してください。

  2. 今、pは素数であるとします。
    n=pmとするとき、φ(n)=pm−pm-1となる理由を考えてください。

    特に、pが素数のとき、φ(p)=p−1となります。

  3. a,bは自然数で、aとbは互いに素であるとするとき、
    φ(a×b)=φ(a)×φ(b)となる理由を考えてください。

  4. 2,3を用いてφ(1400)を計算してください。
◆おまけ(高校生以上向き、難問)

 aとbは互いに素であるとすると、
 aφ(b)をbで割った余りは1になります。
 この理由を説明してください。

 特に、pが素数でaとpが互いに素なら、
 ap-1をpで割った余りは1です。


 解答用紙はこちらです。 【寄せられた解答】


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