『多項式の列』


まず、次のように定義します。

Z=整数全体の集合とします。

定義1. (Fn(χ)) {n∈Z}を次のように定義される(Z上の)多項式の列とする。

F0(χ)=0, F1(χ)=1;

Fn(χ)=χFn-1(χ)+Fn-2(χ) (n≧2),

Fn(χ)=-χFn+1(χ)+Fn+2(χ) (n≦-1).

また、(Fn) {n∈Z}を次のように定義される整数の列とする。
Fn=Fn(1).

定義より、整数nに対して次の等式が成り立つ:

(1.1) Fn(χ)=χFn-1(χ)+Fn-2(χ).

このとき、次の4つの問題に答えてください。

問1.

整数nに対して次の等式が成り立つことを示せ。

(1.2) F-n(χ)=(-1)n-1Fn(χ).

問2.

整数m,nに対して次の等式が成り立つことを示せ。

(1.3) Fm+n(χ)=Fm+1(χ)Fn(χ)+Fm(χ)Fn-1(χ).

問3.

整数m,nに対して、
Fmn(χ)はFn(χ)で割り切れることを示せ。
特に、FmnはFnで割り切れる。

問4.

整数m,nに対して、dをmとnの最大公約数(の一つ)とする。
このとき、
Fd(χ)はFm(χ)とFn(χ)の最大公約数(多項式)であることを示せ。
特に、FdはFmとFnの最大公約数である。


 解答用紙はこちらです。 【寄せられた解答】


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