今回のテーマは「余り」に関係した数当てゲームです。
まず頭の中に1〜105までの整数を思い浮かべてください。
私がその数をズバリ当てて見せましょう。
【問題】
さて、私はどんな方法であなたの考えた数を見破ったのでしょうか。
ずばり当てて見てください。
P.S
これは1627年(寛永4年)、つまり江戸時代がはじまってまだ30年もたたないうちに発表された日本でたぶん最初の本格的な数学書「塵劫記(じんこうき)」という書物に載っている問題です。
著者は吉田光由(みつよし)という数学家です。
塵はチリのように小さいもの、劫は永遠というほど長い時間(囲碁で使いますね)のことで、塵劫記という名前は小さいものから大きいものまで何でも扱っている本、という意味なのです。
中国の数学書「算法統宗」などの問題を日本風に直したもので、大衆の教科書として使われており、当時の日常生活に関係ある問題もたくさん入っています。
この問題の元の形は
碁石が何個かある。
まず3個ずつ取っていくと残りは2個である。
次に5個ずつ取っていくと残りは1個である。
また7個ずつ取っていくと残りは2個である。
さて碁石は何個でしょうかという問題です。
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