『辺と角の比が共に整数である三角形』


【問題】

「辺の長さの比、角の大きさの比が共に整数である三角形について」です。

【問題1】

(1)
m,nを互いに素な2以上の自然数とする。
ma=nb+1を満たす、自然数が存在する事を示せ。

(2)
kを自然数、g1,g2,・・・,gk を整数とする。

g1*xk+g2*xk-1+・・・+gk*x+1=0

が正の有理数解を持つとき、その有理数解は、
1
r
(rは自然数)と書ける事を示せ。

【問題2】

(1)
fk(x)とgk(x)をxの多項式とする。

coskθ=fk(cosθ) ,sinkθ=gk(cosθ)sinθと書けることを示せ。
(この事より、cosθの値が有理数のとき、coskθも有理数である事が分かる)

(2)
(1)で特に、kが、奇数のとき、xの多項式 hk(x)を使って、

coskθ=cosθ*hk(cosθ)と書けることを示せ。

【問題3】

(1)
m
n
を、既約分数とする。

cos(
n
)が有理数のとき、
cos(π
n
)も有理数となる事を示せ。

(2)
nが4の倍数のとき、cos(π
n
)は無理数である事を示せ。

(3)
nが5以上の奇数のとき、cos(π
n
)は無理数である事を示せ。

(4)
nが10以上の偶数のとき、cos(π
n
)は無理数である事を示せ。

(5)
cos(π
n
)が有理数になるのは、n=1,2,3のときに限る事を示せ。

(6)
m
n
を、既約分数とする。
cos(
n
)が有理数である必要十分条件は、
n=1,2,3である事を示せ。

【問題4】

三角形ABCを考える。
BC=a,CA=b,AB=c,∠CAB=A,∠ABC=B,∠BCA=Cと置く。

(1)
a,b,cが整数の比で書けるとき、
cosA,cosB,cosCの値は有理数となる事を示せ。

(2)
A,B,Cが整数の比で書けるとき、
A,B,Cは、(有理数)*πの形で書ける事を示せ。

(3)
三角形の辺の長さの比が整数で、さらに角の大きさの比が整数となる三角形は正三角形だけである事を示せ。


解答用紙はこちらです。 【寄せられた解答】


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