『正多面体による埋め尽くし』解答


◆千葉県の高校生 小八兵衛 さんからの解答。

【問題1】

立方体のみ。

【問題2】

正四面体と正八面体。
証明は頭のいい人たちに任せます(←オイオイ

【補足】

立方体は正四面体と1/8正八面体(面は直角二等辺三角形3枚と正三角形1枚の四つ)に分解出来ますので、
【答え1】と【答え2】は同じようなものといえます。


◆東京都 鳥居 さんからの解答。

【問題1】

2つの隣り合う面同士が交差する角度をθとする。
その2つの面が交わった部分が辺となるが、その辺上にできる立体角φは、半径1の球面上にできる角度θの球面2角形の面積に等しく、2θである。
また頂点にn個の面が集まっている場合、その頂点における立体角ωは、半径1の球面上にできる角度θの球面n角形の面積に等しく、
nθ−(n−2)πである。
※ここでは球面過剰を利用しています。
球面過剰の解説は、『球面上の正三角形の面積』解答の中にあります。

各正多面体の面交差角θ、辺立体角φ、頂点立体角ωをまとめると以下のようになる。

正多面体面交差角 θ辺立体角 φ頂点立体角 ω
正4面体
θ4=1.23096=cos-1(1
3
)
φ4=2.46192=2θ4ω4=0.55129=3θ4−π
正6面体
θ6=1.57080=π
2
φ6=3.14159=2θ6ω6=1.57080=3θ6−π
正8面体
θ8=1.91063=cos-1(−1
3
)
φ8=3.82127=2θ8ω8=1.35935=4θ8−2π
正12面体
θ12=2.03444=cos-1(−1
√5
)
φ12=4.06889=2θ12ω12=2.96174=3θ12−π
正20面体
θ20=2.41186=cos-1(−√5
3
)
φ20=4.82373=2θ20ω20=2.63455=5θ20−3π

問題1の条件を満たすためには、
1種類のφkを整数倍して4π(=半径1の球の表面積)になるものを見つけることになるが、
6=4π しかなく、正6面体が答えになる。

具体例として、4φ6=4π, 8ω6=4π より、正6面体の辺4つを集めることと、頂点8つ集めることで構成できる。

別の例として、3φ6+2ω6=4π より、正6面体の辺3つと頂点2つを集めることも可能である。

【問題2】

問題2の条件を満たすためには、
2種類のφkを整数倍して足し合わせたものが4πになるものを見つけることになるが、
4+2φ8=4π しかなく、正4面体と正8面体の組み合わせが答えになる。

具体例として、
4+2φ8=4π,
4+6ω8=4π より、
正4面体の辺2つと正8面体の辺2つを集め、さらに正4面体の頂点8つと正8面体の頂点6つを集める方法がある。

別の例として、
φ4+2φ8+2ω4+ω8=4π,
4+φ8+2ω4+2ω8=4π
より、正4面体の辺1つと正8面体の辺2つと正4面体の頂点2つと正8面体の頂点1つを集め、別の箇所では正4面体の辺2つと正8面体の辺1つと正4面体の頂点2つと正8面体の頂点2つを集めることも可能である。

ここに挙げた2つの例を下に図示する。
(ただし表示は正8面体のみで、正4面体は表示させていない。)


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