◆東京都 Asami さんからの解答。
六角形APBQCRの内部に点Sを、SQCRが平行四辺形になるようにとる。
すると、
∠SQB
=120−∠SQC
=120−(180−(∠ACB+30+30)
=∠ACB
また、
SQ:QB
=RC:QB
=CA/:CB/
=CA:CBなので
結局、△SQB∽ACBである。
ゆえに、∠ABC=∠SBQ ………@
また、SB=AB/=BP ………A
一方で、
∠SBP
=30+∠ABC+30−∠SBQ
=@より60
なので、これとAから△SBPは正三角形とわかる。
よって、PB=PS ………B
さて、
∠PSR
=360−∠PSB−∠BSQ−∠QSR
=360−60−∠BAC−∠QCR
=360−60−∠BAC−∠ACB−30−30
=240−(180−∠ABC)
=60+∠ABC
=30+30+∠ABC
=∠PBQ ………C
BQ=SRは自明 ………D
従ってB,C,Dより
△PBQ≡PSRなのでPQ=PR ………E
同時に∠SPR=∠QPBに注意しておく ………F
∠QPR
=∠SPR+∠SPB−∠QPB
=∠SPR+60−∠QPB
=Fより60 ………G
E,Gより△PQRは正三角形である。
【感想】
なーんかどこかで見たことあるような気がする。
◆東京都 Asami さんからの解答。
【お約束の複素平面による解答】
A,B,Cを複素平面でz1,0,z2と表示すると
Pは(1/2+i/2)×z1
Qは(1/2−i/2)×z2
Rは(1/2−i/2)×(z1−z2)+z2
いま、
(1/2+i/2)×{(1/2−i/2)×z2−(1/2+i/2)×z1} =(1/2−i/2)×(z1−z2)+z2−(1/2+i/2)×z1なので、PQ=PRである。
(1/2+i/2)×{(1/2−i/2)×(z1−z2)+z2−(1/2−i/2)×z2} =(1/2+i/2)×z1−(1/2−i/2)×z2なので、QR=QPもわかる。
ゆえに、PQ=QR=RP
◆愛知県 重永 大介 さんからの解答。
辺AB,BC,CAを底辺とする二等辺三角形は相似で、
相似比をp:q:rとする。
点PをABに対して対称移動し、その点をSとすると
△APS,△BPSは正三角形である。
∠BAC=30°+∠SAC=∠SAR
また、
AB:AC=AS:AR(=p:r)
よって、
△ABC∽△ASRで、∠ABC=∠ASR
∠PBQ
=∠ABC+30°+30°
=∠ASR+60°
=∠ASR+∠ASP
=∠PSR…@
AB:BC
=AS:SR(△ABC∽△ASRより)
=PS:SR(=p:q)
また、
AB:BC
=BP:BQ
=PS:BQ(=p:q)
この2式より、SR=BQ…A
@,AとPB=PSより△PBQ≡△PSR。
よって、PQ=PR。
同様に対称点をとる操作をして、QR=PR。
<コメント>
たぶん、Asamiさんの解答とほぼ同じだと思います。
(失礼ですが)証明を詳しく読んでいないのでわかりませんが。
僕もどこかで見た記憶があります。
【埼玉県 斉藤 誠さんからのコメント】
この問題は『最短シュタイナー問題』の私の解答の中にある中間課題と似たものです。
P、Q、Rを中心としそれぞれAB、BC、CAを通る円を描けば同じになります。
私は証明を省略しましたが、高校の参考書にもこの3円が1点で交わる証明問題が有ったように記憶しています。
これには更に簡単な証明が有るように思えます。
見方を変えるといろんな問題になり、解答方法も変わるのがとてもおもしろいですね!!
◆埼玉県 斉藤 誠 さんからの解答。
R、Qを中心としてそれぞれA,C C,Bを通る円R、Qを画き、その交点(C以外の)をSとする。
弦ACの中心角=∠ARC=120゜なので、中心R側の円周角は60゜
よって
∠ASC=180゜−60゜=120゜
同様にして
∠CSB=120゜
となるので
∠BSA=360゜−120゜−120゜=120゜
△ABCの外側にABを1辺とする正三角形ABDを作り、その外接円Pを作ると
∠ADB+∠BSA=60゜+120゜=180゜
となる。
よって、点Sは円に内接する四角形ADBSの頂点で同一円上の点となり、
「3円は一点Sで交わる」。 また
∠BPA=120゜なので、点Pは外接円Pの中心となる。
△ARSおよび△SPAは二等辺三角形なので、
線分RPは弦ASの二等分線である。
よって
∠ARP=∠PRS
同様に
∠SRQ=∠QRC
故に
∠PRQ=∠ARC/2=60゜
∠RQP、∠QPRも同じで60゜となり
△PRQは正三角形、よって PQ=QR=RP
すこしは簡単でしょうか。4番目の証明法です。
◆大阪府 f-cubed さんからの解答。
初等幾何(?)での解答を考えてみました。
まず明らかに、
AP=BP、QB=QC、CR=ARである。
また、
∠PAB=∠PBA=∠CBQ=∠BCQ=∠CAR=∠ACR=30°且つ、
∠BAC+∠ACB+∠CBA=2∠R
であるから、
∠PBQ+∠QCR+∠RAP
=2∠R+30°×6
=4∠R
である。 <> 以上より、△PBQ、△QCR、△RAPを等長の辺が重なるように接ぎ合わせると三角形を作ることができ、しかもこの三角形の各辺はPQ、QR、RPであるから△PQRに合同である。
これは言い換えれば、PQ、QR、RPを谷線として、△PBQ、△QCR、△RAPを△PQRの内部へと折り込むと、点A、B、Cが一点で重なることに等しい。
ここで頂角Pに注目すると、
∠APR+∠BPQ=∠QPR
∴∠BPA=∠APR+∠BPQ+∠QPR=2∠QPR
∠BPA=120°であるから、
∴∠QPR=60°
以下同様にして、
∠QPR=∠PRQ=∠RQP=60°
ゆえに三角形PQRは正三角形であり、PQ=QR=RPである。
◆静岡県 村松 芳子 さんからのコメント。
この問題は、yoshita君の『ナポレオンの問題』と同じですね。
点P,Q,Rは、三角形ABCの各辺を一辺とする三つの正三角形のそれぞれの重心ですから。
CHECKさんの問題の解法をみて、解法の多さにびっくりしました。