未菜実さんから教えていただいた問題です。
数理パズル入門というホームページを開いているそうなので、興味のある方はどうぞ。
【問題】
今、上段にa1〜anまで、
下段に逆順でan〜a1まで文字が書いてあります。
この上段下段の同じ文字どうしが結ばれるあみだくじを作ります。
横線を最小本数で結ぶ場合のその横線の本数と、その本数で作れるあみだくじの数を求めるのが問題です。
n=3の時の例を示すと、
図のように横線3本で2種類出来ます。
【問題1−1】
n=4の時の横線の本数を求めてください。
【問題1−2】
n=4の時の、出来るあみだくじの種類は何通りでしょうか。
【問題2−1】
n=5の時の横線の本数を求めてください。
【問題2−2】
n=5の時の、出来るあみだくじの種類は何通りでしょうか。
【問題3】
n=k の時の横線の本数と出来るあみだくじの種類を求めてください。
東京都 合屋さんからの問題です。
あみだくじには次のような法則があります。
何故このようになるのでしょうか?
なお、以下の法則Tはあみだくじの種類に関係なく成り立ちます。
法則U,Vは問題と同じ条件
(横線を最小本数でa1〜anをan〜a1に並べ変える)
のあみだくじとします。
◆法則T
全てのルートを上から下までたどるとあみだくじの全ての線を1回以上通る。
(実際には縦線を1回、横線は右からと左からの2回)
◆法則U
n本目の縦線とn+1本目の縦線の間に引く横線の数を
Bnで表すことにする。
K本のあみだくじではBnの最小値は
n と K−n の小さい方となる。
例えばK=5の時
B1〜B4の最小値は1,2,2,1
K=6の時
B1〜B5の最小値は1,2,3,2,1
◆法則V
K本のあみだくじではどのルートでも上から下までたどると
K−1本の横線を通る。
東京都 建築家 さんからの追加問題です。
【追加問題1】
平面上にどの3つも交わらずどの2つも平行でないn本の直線がある。
そのうち一つは赤く方向がついていて、他の(n-1)本の直線は黒いものとする。
このn本の直線が平面を分割する分割の仕方をH[n]種類とする。
ただし直線と交点の関係を変えずに動かして一致するものは同型とみなす。
例えば
H[1]=1、H[2]=1、H[3]=2
である。
横線を最小本数で結ぶ場合の、その本数で作れるあみだくじの数の種類をK[n]個とする。
(1)H[4]=K[4]となることを確かめよ。
(2)あみだの最小の横線の本数はnC2本であることを確かめよ
(3)H[n]=K[n]となることを証明せよ。
【追加問題2】
H[n+1] ≧ H[n](nC2+1) を証明して下さい。
まず交点がnC2個あります。
そのうちのある一つの交点と同じ直線(2本)に乗っていないものは
n-2C2個あります。
このようなペアは全部で{nC2×n-2C2/2}個あります。
これらの点と始めの1点はあみだで言えば未菜実のコメントにあるようなy1,y2の関係になる可能性があります。
実際、確率で言えばだいたい4つに一つがそのようになります。
(n=4 の時の8通り全てを図に書いてみるとわかりやすいと思います。
3ペア×8通りのうち6つがそのようになっています。
それがn=5以上の場合も特別な場合を除きそれぞれのペアについて成り立ちます。)
そのそれぞれについて上の数え方だと1個づつ足りなくなりますので、その分足してみればおよそ
H[n+1] 〜 H[n]{nC2+1+(nC2×n-2C2)/(2×4)}
= H[n]{n(n-1)(n2-5n+22)/32 + 1}
となります。
(ちなみに上の数えかたはn本の交点を通る平行線で区切ると
(nC2+1)つの区間ができますので、
その間に(n+1)本めの直線を引くという考え方です。)
H[3] =2 から始めてこれを計算していくと、
H[4] = 8
H[5] = 62
H[6] 〜 914
H[7] 〜 24,906
H[8] 〜 1,201,739
H[9] 〜 97,941,728
H[10] 〜 12,879,337,297
H[11] 〜 2,620,945,140,092
H[12] 〜 795,456,850,017,960
(小数点以下は切り下げてます。)
とだいたい近い感じの値がでてるのではと思います。
誰か確かめて頂けると有り難いですが^^;
【追加問題3】
あみだくじでいえば横線が直線の交点となっています。
その横線を上から並べていった時に順番をかえても同型となるような組を数えるのがこの問題の難点です。
上でいう交点のペアのうち1/4がおよそその横線の組である理由と、それが当てはまらないケースを示して下さい。
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