『1998』

『1998』解答


◆広島県 清川 育男さんからの解答。

【問題2】

 べき乗が奇数のとき、81=8。
偶数のとき、82=64。
 6+4=10。1+0=1。

この規則性をうまく説明できませんが、1998は偶数であるから、
1998のとき ....。10。1+0=1。

 答え 1


【コメント】

鋭い洞察ですね。
確かに偶数か奇数かで最後の結果が変わります。


◆広島県 清川 育男さんからの解答。

【問題1】

1の位の数に着目する。
8×8=64
4×8=32
2×8=16
6×8=48
8×8=64

以上のように 4,2,6,8,4,・・・,。
4,2,6,8が循環する。

1998÷4=449...2。449×4=1996。
1996乗のとき  8
1997乗のとき  4
1998乗のとき  2

答え 2

【問題4】

2−b2=1998
(a+b)(a−b)=1998

X=a+b,Y=a−b とおく。
(−X=a+b,−Y=a−b)

a= X+Y
―――
 ,b=X−Y
―――
1998=2×33×37
a,bは整数であるから、(X,Y)の組は(偶数,偶数)か(奇数,奇数)でなければならない。
しかしながら、
X×Y=2×33×37
2の素因数が1つあるので、(X,Y)の組を(偶数,偶数)または(奇数,奇数)になるように分解できない。
したがって、題意を満たすa,bは存在しない。

答え 存在しない

【問題6】

一般式

a= n(n+1)(2n+1)
―――――――

n=1998のとき

1998×(1998+1)×(2×1998+1)
―――――――――――――――
=2660670999
となりますが、この解答を求めているのではないと思います。
問題1のように循環する規則による解答を求められているように思います。

1の位に着目すると、
1+4+9+6+5+6+9+4+1+0=45
のように循環する。

1998÷10=199...8
1+4+9+6+5+6+9+4=44
5+4=9

答え 9


【コメント】

 問題の意図を考えて、解答を書いてくださるので大変助かります。
1998が奇数だと、もっと面白い問題ができるのですが・・・。


◆広島県 清川 育男さんからの解答。

【問題3】

χ=1999!+1とする。
(1999!+1)+1,(1999!+1)+2,(1999!+1)+3,
 ・・・・,
(1999!+1)+1998

つまり 1999!+2,1999!+3,1999!+4,
 ・・・・,
1999!+1999

2,3,4,・・・・,1999は1999!とそれぞれに共通因子を持つのでそれでくくることが出来る。
したがって、すべてが合成数となる。

答え 1999!+1 

【問題5】

1)(1+1997)×1997/2=1995003
2)(2+1996)×998/2=997002(2の倍数)
3)(3+1995)×665/2=664335(3の倍数)
4)(37+1961)×53/2=52947 (37の倍数)
5)(6+1992)×332/2=331668(2×3の倍数)
6)(74+1924)×26/2=25974 (2×37の倍数)
7)(111+1887)×17/2=16983(3×37の倍数)
8)(222+1776)×8/2=7992  (2×3×37の倍数)

  1)−2)−3)−4)+5)+6)+7)−8)
 =647352 

答え 647352 

    


◆神奈川県 わかさひ君からの解答。

【問題2】

1998 (−1)1998 (mod 9)=1
ゆえに、1。

【問題3】

1999!+1。

【問題5】

1998=2×33×37なので、

 φ(1998)
= φ(2)φ(33)φ(37)
=(2−1)× (33−32)×(37−1)
=1×18×36
=648。


【コメント】

 問題5の解答は「1から1998までの整数で、1998と互いに素となるもの」の個数です。
清川さんから、
 (1+1997)/2×φ(1998)
=999×648
=647352。

ベン図を使って計算したものと、一致するという指摘が来たのですが、これは偶然でしょうか。
どなたか教えてください。
それにしても合同式を使うと鮮やかですね。

更に清川さんは、

nを自然数とするとき、n以下の自然数でnと互いに素なものの個数をφ(n)とする。
このとき、n以下の自然数でnと互いに素なものの総和は、常に

 1+(n−1)
 ――――――
×φ(n)

――
×φ(n)
となるのではないかという予想したそうです。
証明はまだのそうなので、興味のある方は取り組んでみてください。

φ(n)についてはオイラーの関数に説明があります。


◆岐阜県 水の流れ さんからの解答。

【問題5】

1998=2×3×3×3×37より、
A={2の倍数},B={3の倍数},C={37の倍数}とおくと、
互いに素ということは集合A∪B∪Cの補集合だから、求める個数は
1998(1− 1
――
2
)(1−1
――
3
)(1−1
――
37
=648としても出てきます。

 また、それらの和はガウスの方法を利用すれば、
S=1+5+7+11+・・・+1997 だから
2S=(1+1997)×648
S=647352 (答え)

 ご存じかも知れませんが、お尋ねの件ですが、一般に成り立つことです。
オイラー関数も同じですが、積の法則等理解するのに時間がいります。


【コメント】

 やはり一般に成り立つ性質だったのですね。
ところで偶然ですが、1998の問題のタイトルは1998のバックに「水の流れ」が見えるようにしました。
水の流れ さんが答える運命の問題だったのかもしれません。


◆東京都の中学校1年生 安里歩安彼 さんからの解答。

清川さんの予想に関する答えです。

kがnと互いに素なら、n−kもnと互いに素だということは当たり前ですね。
よって、Φ(n)の集合全体で、kとn−kのペアを作ることができます。

偶数の場合は、
n−k=kとなるのはk=n/2の場合のみですが、
n/2は当然nと互いに素でないのでΦ(n)の集合には入りません。

よって、n×Φ(n)÷2が総和となって、命題は成立します。


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