『17人のゲームマニア』

『17人のゲームマニア』解答


◆京都府の大学生 T.N.さんからの解答。

【条 件】

17人のマニアは、必ずお互いにゲームを楽しんでいます。
彼らは囲碁、将棋、または連珠のいずれかのゲームで対戦し、1人の人と、別の人との対戦は、一種類のゲームに限られているとします。

【問題1】

同じ種類のゲームで対戦している(少なくとも)3人のゲームマニアがいることを示してください。

回答:
 この問題の題意をつかみ損ねているのかもしれないですが、問題の3人というのは3組の間違いだとして回答させていただきます。
17人(16人?)のマニアが必ずゲームを楽しんでいるとすると、必ず8組のペアが存在する事になります。
すなはち、一競技平均8/3組のペアがいる事になり、この数値は2より大きいので、自然数しかあり得ない組み数のうち、少なくとも一競技の組数は3組みを超える。


【コメント】

 問題の意味は、お互いにということですから、一人の人が、ある人間と囲碁で対局し、別の人間と将棋で対局しているといった場合もありうるのです。
ペアの数はもっと多くなります。
(たぶん8組以上という意味なんでしょうね。)

また問題には大変な間違いがありました。
「同じ種類のゲームで対戦している」ではなく「同じ種類のゲームだけで対戦している」でした。
申し訳ありません。

6人の村人の結果を利用してもOKです。


◆東京都の大学生 星の子シメオン さんからの解答。

【問題1】

 任意のAさんを中心に考えると、彼は16人と対戦しているから少なくとも
{16/3}=6人({m}はm以上の最小の整数)と同じゲームで対戦していることになる。
(仮にそのゲームを将棋とする)

この6人のお互いの対戦の中に1カードでも将棋が混じっていればA,B,Cさんは将棋の三角形を作ってしまう。
しかしこの6人の間のカードを囲碁、連珠と限っても、6人の村人問題から類推して囲碁、または連珠の三角形ができてしまう。
図形が貼れないので分かり難くなりましたが、これは17角形の各辺を3色で塗り分けると必ず単一色の三角形ができてしまう、という3色問題です。

次はn色問題に取り組みます。

【問題2】

 まず補題として、任意の自然数m、nに対して
{m}
={
であることを証明します。

m=an+int+frac
 (a,int:零または自然数、int<n、0≦frac<1)と分解しますと
上式の(左辺)=(右辺)=a+1 となります。

問題になっているのは[e・n!+1]角形のn色問題ですが、先の問題と同様にして
[e・n!+1]−1
}角形
の(n−1)色問題に帰着されます。

ここで補題を利用すると
[e・n!+1]−1
}={e・(n−1)!}
になります。

{e・(n−1)!}角形の(n−1)色問題は
{e・(n−2)!−
n−1
}角形
の(n−2)色問題に帰着され、・・という具合に問題を簡単にしていくと
最終的には
{e−
(n−1)!

(n−2)!
−…−
}角形
の1色問題に帰着されます。

ここで自然対数の定義
e= lim
k→∞
(1+1/k)k
=1+
k2
2
k3
3
・・・

lim
k→∞
kn
n

n!
ですから、有限のnに対して

{e−
(n−1)!

(n−2)!
−…−
}角形
とは
 {1+k/k+frac}角形、すなわち三角形になります。

三角形の一色問題で単色の三角形が必ずできるのは自明ですから、
[e・n!+1]角形のn色問題でも必ず単色の三角形ができます。


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