『あなたはPCR検査で陽性になりました。実際に感染している確率は?Part2』


細かい説明は省いたので、◆『あなたはPCR検査で陽性になりました。実際に感染している確率は?』をご覧になっていない方はまずそちらから見てください。

感染者数の拡大につき、前回の初期設定(感染者数1万人など)に無理が出てきています。

さらに都道府県や、市町村単位でも対応できるように2通りのバージョンを用意しました。
@感染者数と検査人数を任意に変更できるものとA感染者ではなく、検査する集団の有病率を入力するものです。
お住いの地域のデータに合わせるなど、いろいろと実験してみてください。

@感染者数と検査人数を任意に変更できるもの

(1)PCR検査をする人数を□の中に入力します。
初期設定は日本の人口126000000人(1億2600万人)にしておきます。

(2)その中の感染者の数を□の中に入力します。
4月15日午前の時点でクルーズ船を除いて8400人を超えています。
初期設定は前回の10倍にして10万人としておきます。

(3)検査の感度(感染している人のうち、検査で陽性と正しく判断される割合)をパーセントで□の中に入力します。
正確な数字は誰にもわかりませんが、検査の感度は30%〜50%と聞きましたが、初期設定は私の主張に不利になるように少しでも正確になる70%と高めに設定しておきます。

さらに(4)実際には感染していないが検査では陽性と判断される(いわゆる偽陽性)割合をパーセントで□の中に入力します。
これも正確な数字は誰にもわかりませんが、1%〜10%と聞いたので、初期設定は5%(特異度95%)としておきます。

前提条件(1)〜(4)(水色の枠の中)は好きなように変更できます。
初期設定のまま変えないで計算ボタンをクリックしてもよいです。
変更する場合は数値はすべて半角で入力してください。
JavaScriptを有効にしておいてください。

(1)PCR検査をする人数:人。
(2)その中の感染者の数:人。
(3)検査の感度:
(4)実際には感染していないが検査では陽性と出る割合:

をクリックすると、感染している確率が計算されます。

感染者非感染者合計
検査で陽性人。人。人。
検査で陰性人。人。人。
合計人。人。人。

検査で陽性となった人中で実際の感染者は人なので

検査で陽性となったあなたの実際に感染している確率は、
÷×100=%となります。

あきらかに前回よりも感染している確率が高くなっていますが、それでも初期設定で1%なので直観的な予想よりははるかに低いです。


A感染者ではなく、検査する集団の有病率を入力するもの

(1)PCR検査をする人数を□の中に入力します。
初期設定は日本の人口126000000人(1億2600万人)にしておきます。

(2)その中の有病率を%で□の中に入力します。
私の住んでいる金沢は4月15日現在、東京以上に高く、検査で確定している分だけでも0.02%を超えました。
(ついに4/13、県と市の緊急事態宣言が出ました。)
検査数が違うので何とも言えませんが、ちなみにイタリアを計算して見ると約0.2%でした。
初期設定は1%としておきます。

(3)検査の感度(感染している人のうち、検査で陽性と正しく判断される割合)をパーセントで□の中に入力します。
初期設定は70%としておきます。

さらに(4)実際には感染していないが検査では陽性と判断される(いわゆる偽陽性)割合をパーセントで□の中に入力します。
初期設定は5%(特異度95%)としておきます。

前提条件(1)〜(4)(水色の枠の中)は好きなように変更できます。
初期設定のまま変えないで計算ボタンをクリックしてもよいです。
変更する場合は数値はすべて半角で入力してください。
JavaScriptを有効にしておいてください。

(1)PCR検査をする人数:人。
(2)その中の有病率:%。
(3)検査の感度:
(4)実際には感染していないが検査では陽性と出る割合:

をクリックすると、感染している確率が計算されます。

感染者非感染者合計
検査で陽性人。人。人。
検査で陰性人。人。人。
合計人。人。人。

検査で陽性となった人中で実際の感染者は人なので

検査で陽性となったあなたの実際に感染している確率は、
÷×100=%となります。

いろいろと(1)〜(4)の数値を変えて実験してみてください。
なお表中の人数は四捨五入して整数で表記しているので、検査人数が少ないか、有病率が低く人数が1に満たない場合は0と表記されていることがあります。
その場合は式の表記が0÷0のようにおかしくなることがあります。
また四捨五入の関係で合計人数が1人くらいおかしくなるかもしれません。
最後の確率は小数のまま計算していて正確ですので、ご容赦ください。

実験した結果は、有病率1%、特異度99%((4)が1%)の場合は、41.42%、初期設定の特異度95%((4)が5%)でも12.39%とかなり高い確率になります。
やはり有病率がある程度高い場合は検査の有用性は高くなりますね。

例えばもうほとんど話題にはなりませんが、クルーズ船のように有病率が高い場合、
私のつかんだデータでは、乗員乗客合わせて、3711人が乗船、感染人数は711人、割り算してみると有病率は約19%になります。

有病率19%、感度70%、特異度95%の条件で実験してみると、検査で陽性となった人の77%弱が実際に感染していることがわかります。
問題は検査で陰性になっても実は感染しているという人(偽陰性)が212人もででしまうことです。
陰性となっても感染者に近いような対応が必要になりそうです。

また検査で陽性になった人644人中で、感染者494人に対して、非感染者が150人(偽陽性)もいます。
検査結果が陽性ということで、偽陽性の人たちを本当に感染している人と同じ部屋に置いたりすれば感染してしまうリスクが高いです。
(しかももともと検査で陽性だったので誰もその事実がわからないままかもしれません)
検査の特異度が高ければそういう問題は少なくなるのですが、100%でない限りは偽陽性は0にはなりません。

そういった意味でも確実に感染していたと確認できる、抗体検査との併用が大事になります。
PCR検査で陰性(現在感染していない)で、抗体検査で陽性(感染経験がある)の方であれば、今は治癒して感染していない状態で、今後もある程度感染しにくいことが予想されます。
精度の問題と、どの程度の期間に抗体が維持されるかといった注意・確認は必要ですが、社会的な活動をしやすくなるでしょう。

鋭い人は気がついたでしょうが、種明かしをすると有病率で指定する場合は、(1)の検査人数に関係なく他の条件が同じなら確率は一定です。


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