細かい説明は省いたので、◆『あなたはPCR検査で陽性になりました。実際に感染している確率は?』をご覧になっていない方はまずそちらから見てください。
感染者数の拡大につき、前回の初期設定(感染者数1万人など)に無理が出てきています。
さらに都道府県や、市町村単位でも対応できるように2通りのバージョンを用意しました。
@感染者数と検査人数を任意に変更できるものとA感染者ではなく、検査する集団の有病率を入力するものです。
お住いの地域のデータに合わせるなど、いろいろと実験してみてください。
あきらかに前回よりも感染している確率が高くなっていますが、それでも初期設定で1%なので直観的な予想よりははるかに低いです。
いろいろと(1)〜(4)の数値を変えて実験してみてください。
有病率19%、感度70%、特異度95%の条件で実験してみると、検査で陽性となった人の77%弱が実際に感染していることがわかります。
問題は検査で陰性になっても実は感染しているという人(偽陰性)が212人もででしまうことです。
陰性となっても感染者に近いような対応が必要になりそうです。
また検査で陽性になった人644人中で、感染者494人に対して、非感染者が150人(偽陽性)もいます。
検査結果が陽性ということで、偽陽性の人たちを本当に感染している人と同じ部屋に置いたりすれば感染してしまうリスクが高いです。
(しかももともと検査で陽性だったので誰もその事実がわからないままかもしれません)
検査の特異度が高ければそういう問題は少なくなるのですが、100%でない限りは偽陽性は0にはなりません。
そういった意味でも確実に感染していたと確認できる、抗体検査との併用が大事になります。
PCR検査で陰性(現在感染していない)で、抗体検査で陽性(感染経験がある)の方であれば、今は治癒して感染していない状態で、今後もある程度感染しにくいことが予想されます。
精度の問題と、どの程度の期間に抗体が維持されるかといった注意・確認は必要ですが、社会的な活動をしやすくなるでしょう。
鋭い人は気がついたでしょうが、種明かしをすると有病率で指定する場合は、(1)の検査人数に関係なく他の条件が同じなら確率は一定です。
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