『今週の問題』第77回 解答


◆広島県 清川 育男 さんからの解答

【問題1】

イ)2+39+5=46 19+27=46

ロ)19+2+11=32 27+5=32

【問題2】

答え 45。

   12  35  6  11  14  45 
   12  35  6  11  14  51 
   12  35  6  11  14  57 
   12  35  6  11  14  59 
   12  35  6  11  14  62 
   12  35  6  11  14  63 
   12  35  6  11  14  65 
   12  35  6  11  14  68 
   12  35  6  11  14  69 
   12  35  6  11  14  70 
   12  35  6  11  14  71 
   12  35  6  11  14  73 
   12  35  6  11  14  74 
   12  35  6  11  14  75 
   12  35  6  11  14  76 
   12  35  6  11  14  77 
   12  35  6  11  14  79 
   12  35  6  11  14  80 
   12  35  6  11  14  81 
   12  35  6  11  14  82 
   12  35  6  11  14  83 
   12  35  6  11  14  84 
   12  35  6  11  14  85 
   12  35  6  11  14  86 
   12  35  6  11  14  87 
   12  35  6  11  14  88 
   12  35  6  11  14  89 
   12  35  6  11  14  90 
   12  35  6  11  14  91 
   12  35  6  11  14  92 
   12  35  6  11  14  93 
   12  35  6  11  14  94 
   12  35  6  11  14  95 
   12  35  6  11  14  96 
   12  35  6  11  14  97 
   12  35  6  11  14  98 
   12  35  6  11  14  99 

【参考】

和が最大となる8個の解
99,98,97,95,92,86,75,55


◆東京都 小林 祐介 さんからの解答

【問題1】

27+5=19+11+2より先手の勝ち。

【問題4】

今a1からanにおいて和が等しくなるような2組の数字の集まりがないとする。

題意よりa1からanのうちいくつかの和で表わされる数字は全て異なっていなければならず、その数は
n−1

またa1からanの和で表わされる数字の最大値は

1+a2+…+an
≦99+98+…+(100−n)
n(199−n)
――――――

ここで
n(199−n)
――――――
≧2n−1
でなければならないのでnが自然数であることを考慮すると
n≦9

以上よりこのゲームは少なくとも10個の数字を書けば勝敗が決まる。


◆愛知県 ノースダウン さんからの解答

【問題1】

5+27=2+11+19=32

5+2+39=19+27=46

よって先手の勝ち

【問題2】

答え:45

1〜44では先手が勝ちになる。(下記は一例)

 1: 1+11=12
 2: 2+12=14
 3: 3+11=14
 4: 4+14=6+12
 5: 5+6=11
 6: ー
 7: 7+11=6+12
 8: 8+12=6+14
 9: 9+14=11+12
10: 10+11+14=35
11: ー
12: ー
13: 13+12=11+14
14: ー
15: 15+11=12+14
16: 16+11+14=6+35
17: 17=6+11
18: 18=6+12
19: 19+6=11+14
20: 20=6+14
21: 21+14=35
22: 22+11+14=12+35
23: 23=11+12
24: 24+11=35
25: 25=11+14
26: 26=12+14
27: 27+14=6+35
28: 28+6+12=11+35
29: 29=6+11+12
30: 30+11=35+6
31: 31=6+11+14
32: 32=6+12+14
33: 33+14=12+35
34: 34+12=35+11
35: ー
36: 36+11=12+35
37: 37+12=14+35
38: 38+11=14+35
39: 39+14=6+12+35
40: 40+6=11+35
41: 41=6+35
42: 42+11=6+12+35
43: 43=6+11+12+14
44: 44+11=6+14+35
以上

【問題3】

反則技の回答

99,98,97,95,922,86,75,55,−1000
(100より小さいとは書いてあるが、正のとは書いてない)

◆閑話休題

2通りの手法で探しましたが見つかりません。

求める9個の数を小さい順に
1,k2,...,k9とする。

1)k1=1として、順にk2,k3,...を探す

この場合、最小のk2を探すと
2=2
同様に、最小のk3=4,
4=8,...
と決定していくと、k8=128となる。

2)k9=99として、順にk8,k7,k6と探す

この場合、最大のk8=98,
7=97,...(上記参照)

但しk9が定まりません。
(1〜55のどの場合もNG)

最大、最小の条件を外すと、より条件を満足しない方向になると思うのですが証明はできません。

【問題4】は、10個数字を書いた時点で、勝敗が決まる事までは証明できたのですが9個でも証明できそうで、考え中です。

PS.9個の数字を決めれば、条件を満足する
(「和が等しくなるような2組の数の集まり」がない)
かどうかを暫定的に判定するプログラムを組んで判定しました。

 条件を満足する9個の数字を求めるプログラムは、実際の計算時間の都合上、作成していません。  


◆広島県 清川 育男 さんの【問題3】に対するレポート

規則性が少し見えてきました。

8個の解。

99  98  97  95  92  86  75  55 
98  97  96  94  91  85  74  54
97  96  95  93  90  84  73  53
96  95  94  92  89  83  72  52
95  94  93  91  88  82  71  51 
94  93  92  90  87  81  70  50
93  92  91  89  86  80  69  49 
92  91  90  88  85  79  68  48
91  90  89  87  84  78  67  47 
90  89  88  86  83  77  66  46
89  88  87  85  82  76  65  45
88  87  86  84  81  75  64  44
87  86  85  83  80  74  63  43
86  85  84  82  79  73  62  42
ここまでは、先頭の数を1ずつ下げて、和が最大となるもので、共通していることは、それ以下の解がすぐ見つかり,また階差数列が、
1,1,2,3,6,11,20となっています。
85  84  83  81  78  72  40  20
ここで階差数列に変化が見られます。
1,1,2,3,6,32,20となります。
またこれ以下の解が見つかりません。
存在しないかどうかは最後まで検索していないのでわかりません。
84  83  82  80  77  71  60  40
階差数列
1,1,2,3,6,11,20
84  83  82  80  77  71  40  20
階差数列
1,1,2,3,6,31,20

先頭が83の場合は、上記すべてに共通していた、階差数列
1,1,2,3,6

83  82  81  79  76  70
は解になりません。
99  98  97  95  92  86  53  20
99  98  97  95  92  86  52  20
99  98  97  95  92  86  51  20
..............................
99  98  97  95  92  86  40  20
..............................
99  98  97  95  92  85  44  21
7番目は最低40、8番目は最低20を下回ることができないようです。

以上のような実験的アプローチから、9個の解は存在しない可能性が高いと思われます。
数学的な証明が待たれます。

◆参考

階差数列
1,1,2,3,6,11,20

数列サイトで検索して最も今回の問題に関係ありそうなものをつけ加えておきます。

ID Number: A005230 (Formerly M0785)
Sequence:
1,1,2,3,6,11,20,40,77,148,285,570,1120,2200,4323,8498,16996,
33707,66844,132568,262936,521549,1043098,2077698,4138400,
8243093,16419342,32706116

Name:
 Stern's sequence: a(n+1) is sum of m preceding terms, 
 where m(m+1)/2< n < (m+1)(m+2)/2.

References 
 M. A. Stern, Aufgaben, J. Reine Angew. Math., 18 (1838), 100.
 Kreweras, G.; Sur quelques problemes relatifs au vote pondere,
 [ Some problems of weighted voting ] Math. Sci. Humaines No. 84 (1983), 45-63.

Links:     Index entries for "core" sequences

Formula:   Partial sums give Conway-Guy sequence A005318.

Keywords:  core,easy,nonn,nice

Offset:    1

Author(s): sp,njas

Extension: Description corrected by Mario Szegedy 9/96.
 


◆埼玉県 \aleph_0 さんからの解答

自然数nに対して、整数の集合

A={a1,a2,...,an} (0<a1<a2<...<an)

の部分集合の元の和がすべて異なるとき、Aを

異和(部分集合)集合((subset-)sum-distinct set)といいます。

このとき、
n=9ならば、a=a9≧100であることを以下で示します。

まず、N={1,2,...,n}とおき、I⊂Nに対して次のように定義する。

s(I)=i∈I ai.

このとき仮定より、sは単射、すなわち、

(1) I,J⊂Nに対して、I≠J ⇒ s(I)≠s(J).

また明らかに、

(2) I⊂Nに対して、s(N−I)=s(N)−s(I).

次に、I⊂Nに対して次のように定義する。

G(I)={K⊂N|s(K)>s(I)},
L(I)={K⊂N|s(K)<s(I)}.

このとき(2)より、

(3) I,K⊂Nに対して、K∈L(I) ⇔ N−K∈G(N−I).

この対応により、L(I)の元とG(N−I)の元は一対一に対応するから、

(4) #L(I)=#G(N−I).

一方、s(I)<s(J)のとき、Nのべき集合2Nは次のように直和分解される。

(5) 2N=L(I)∪{I}∪(G(I)∩L(J))∪{J}∪G(J).

両辺の位数を比較すれば、

(6) 2n=#L(I)+#(G(I)∩L(J))+#G(J)+2.

ここで(1)より、

(7) #(G(I)∩L(J))≦s(J)−s(I)−1.

さて、n=9のとき、
I={1,3,5}, K={2,4}, J=N−Kとおけば、(4), (7)より、

#L(I)≦9C09C19C2+9+1=1+9+36+9+1=56,
#G(J)=#L(K)≦9C09C1+9+1=1+9+9+1=20,
#(G(I)∩L(J))≦s(J)−s(I)−1=a9+a8+a7+a6−1≦a+(a−1)+(a−2)+(a−3)−1=4a−7.
したがって(6)より、
29≦56+(4a−7)+20+2、

すなわち、a≧111を得る。□

ちなみに、ConwayとGuyは次のような例を与えています。([1])  まず、

u0=0, u1=1, uk+1=2uk−uk−r (k≧1)

と定義します。ただし、rは に最も近い整数です。そして、

ai=un−un−i (1≦i≦n)

とおくと、A={a1,a2,...,an}は異和集合となると彼らは予想しました。

ごく最近、Bohmanがこの予想を証明しました。([2])

References

  1. R. K. Guy, Unsolved Problems in Number Theory, 2nd ed., Springer-Verlag, 1994, section C8.
  2. Erdos' Sum-Distinct Set Constant (http://www.mathsoft.com/asolve/constant/sd/sd.html)


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