◆広島県 清川 育男 さんからの解答。
【問題1】
1) 2×2,1×1,1×1
2) 1×3,1×2,1×1
答え 6
【問題2】
1)1×4,その後は問題1
2)2×3,1×1,1×2,1×1
答え 10
【問題3】
0,1,2,4,10,15,....,
答え n(n-1)/2
【問題4】
求める数列をanとする。
a1=0とする。n≧2.
an=an-1+1*(n-1)の関係がある。
an
=an-1+1*(n-1)
=an-2+1*(n-1)+1*(n-2)
=an-3+1*(n-1)+1*(n-2)+1*(n-3)
..............................
..............................
=(n-1)+(n-2)+・・・・+1+0
=(n(n-1))/2
漸化式を使って表現すれば上記のどれかの行の分け方に対応させることが出来る。
したがってどのような分け方をしても同じ数になる。
◆石川県 Takashi さんからの解答。
≪V、W≫
n個の碁石を2つの山に分ける作業を続けたときの黒板に書かれる数字の合計を S(n)とする。
S(n)は碁石の分け方に関係無く、常に 『S(n)=n(n−1)/2』・・・@ であることを証明する。 |
<z@>n=2のとき、
2個の碁石を2つの山に分けると、両方とも碁石が1個だけの山になるので、黒板には1と1の積である1と書かれる。
これで作業は終了するので、S(2)=1
よって、@は成立する。
<zA>2≦n≦kの全てのnについて、@が成立するとき、【2≦k】
(k+1)個の碁石を2つの山に分けるとき、碁石の数が少ない方の山の石の数をm個とすると、
もう片方が(k+1−m)個の山になる。
【1≦m≦(k+1)/2、mは自然数】
1回目の作業で黒板に書かれる数は、2つの山の碁石の数の積
m(k−m+1)である。
今、m≦k、k−m+1≦k だから、
その後、m個の山と(k−m+1)個の山をそれぞれ分割し続けたとき、黒板に書かれる数の合計はそれぞれの分け方に関係無く
S(m)、S(k-m+1)である。
よって、
S(k+1)=m(k−m+1)+S(m)+S(k-m+1)・・・A【2≦m】
S(k+1)=k+S(k) ・・・B 【1=m】
Aの右辺に@式を代入して計算すると、
S(k+1)=(k+1)k/2
Bの右辺に@式を代入して計算すると、
S(k+1)=(k+1)k/2
よって、mの値(碁石の分け方)に関係無く、n=k+1のときも、@は成立する。
<z@>、<zA>より、S(n)=n(n−1)/2
◆石川県 平田和弘 さんからの解答。
(問題1解答)
1.
1回目に1個、3個に分けた場合
1回目=1×3=3・・・(1)
2回目は、1回目で分けたもののうち分割可能なものは、3個の方で、3個を1個、2個に分けるしかないので、
2回目=1×2=2・・・(2)
3回目は、2回目で分けたもののうち分割可能なものは、2個の方で、2個を1個、1個に分けるしかないので、
3回目=1×1=1・・・(3)
よって、(1)+(2)+(3)=3+2+1=6
2.
1回目に2個、2個に分けた場合
1回目=2×2=4・・・(4)
2回目は、1回目で分けたもののうち分割可能なものは、それぞれの2個の方で、2個を1個、1個に分けるしかないので、
2回目その1=1×1=1・・・(5)
2回目その2=1×1=1・・・(6)
よって、(4)+(5)+(6)=4+1+1=6
以上より、いずれも6となります。
(問題2解答)
問題1と同様にして
1.
1回目に1個、4個に分けた場合
1回目=1×4=4・・・(1)
2回目は、1回目で分けたもののうち分割可能なものは、4個の方で、これは問題1と同じなので
6・・・(2) となります。
よって、(1)+(2)=4+6=10
2.
1回目に2個、3個に分けた場合
1回目=2×3=6・・・(4)
2回目は、1回目で分けたもののうち分割可能なものは、
(2-1.)
2個の方は、2個を1個、1個に分けるしかないので、
2回目その1=1×1=1・・・(5)
(2-2.)
3個の方は、3個を2個、1個に分けるしかないので、
2回目その2=2×1=2・・・(6)
このとき3回目が可能で、2個の方を1個、1個に分けるしかないので、
3回目=1×1=1・・・(7)
よって、(4)+(5)+(6)+(7)=6+1+2+1=10
以上より、いずれも10となります。
(問題3解答)
最小の2個より順に関係を調べると
元の碁石の数 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | ・・・ |
黒板に書いた合計 | 1 | 3 | 6 | 10 | 15 | ・・・ |
となるので、よくみると
(2×3)÷2= 3
(3×4)÷2= 6
(4×5)÷2=10
(5×6)÷2=15
の関係があります。
よって碁石がn個あったとき黒板に書いた合計は、
{n(n-1)}/2 になると予想できます。
(問題4解答)
「碁石がn個あったとき黒板に書いた合計は、
{n(n-1)}/2・・・(1) になる」
ことの数学的帰納法による証明。
n=2 のとき、
{n(n-1)}/2={2(2−1)}/2=1 で、
2個を分割する方法は1個ずつに分けるしかないので、
1×1=1 となり、(1)が成り立ちます。
n<k(>2)まですべて成り立つと仮定して、n=k のとき
k個の碁石をm(<k)個と(k−m)(<k)個に分割すると、
1回目は、m×(k−m)=m(k−m)・・・(2)
2回目以降は、それぞれm(<k)個、(k−m)(<k)個を分割するので帰納法の仮定により
1.
碁石がm個あったとき黒板に書いた合計は、
{m(m-1)}/2・・・(3)
2.
碁石が(k−m)個あったとき黒板に書いた合計は、
{(k−m)(k−m-1)}/2・・・(4)
となるので、
(3)+(4)
={m(m-1)}/2+{(k−m)(k−m-1)}/2
={k2−(2m+1)k+2m2}/2
=(k2−k)/2+(2m2−2mk)/2
={k(k-1)}/2−m(k−m)・・・・・(5)
となり、(5)に、1回目の(2)を加算すると、
(5)+(2)={k(k-1)}/2−m(m−k)+m(k−m)={k(k-1)}/2
となり、(1)が成り立ちます。(証明終)
(問題4別解)
nについて黒板に書いた合計をS(n)とします。
たとえば、
S(1)=0
S(2)=1×1+S(1)+S(1)=1
S(3)=1×2+S(1)+S(2)=1×2+S(1)+1×1+S(1)+S(1)=3
となります。
ここでn個のものをたとえば
(a) 1個、(n−1)個に分割したときと、
(b) 2個、(n−2)個に分割したときを比べると、
(a)のとき
1・(n−1)+S(1)+S(n−1)=(n−1)+S(n−1)・・・(1)
ここでS(n−1)とS(n−2)の関係について考えると、
差は(n−1)−(n−2)=1 なので
S(n−1)=1・(n−2)+S(1)+S(n−2)=(n−2)+S(n−2)
よって
上記(1)=(n−1)+(n−2)+S(n−2)
(b)のとき
2・(n−2)+S(2)+S(n−2)
=2・(n−2)+1+S(n−2)
=(n−1)+(n−2)+S(n−2)
となり(a)と(b)の結果は等しくなる。
同様の考察をn個のものを(m<nとして)
(c) (m−1)個、{n−(m−1)}個に分割したときと、
(d) m個、(n−m)個に分割したときを比べると
まず準備として、
S(n−m)とS{n−(m−1)}の関係について調べると
差は、{n−(m−1)}−(n−m)=1 なので
S{n−(m−1)}=1・(n−m)+S(1)+S(n−m)
よって
S(n−m)=S{n−(m−1)}−(n−m)・・・(2)
(d)のとき
m・(n−m)+S(m)+S(n−m)
=m・(n−m)+1・(m−1)+S(m−1)+S{n−(m−1)}−(n−m)
=(m−1)(n−m)+(m−1)+S(m−1)+S{n−(m−1)}
=(m−1){n−(m−1)}+S(m−1)+S{n−(m−1)}
となりこれは(d)においてmを(m−1)におきかえたものに等しい。
即ち、(c)の結果に等しい。
従って、上記、(c)と(d)について具体的にm=2,3,4,5・・・・・とおくと
帰納的にすべて等しいことが言えるので第1回目をどのように分けても結果は 1個、(n−1)個に分けた場合と同じである。
この議論を以下(n−1)個、(n−2)個、・・・・について繰り返すと、それぞれすべて1個ずつ分けた結果と同じになるので、
S(n)
=(n−1)+S(n−1)
=(n−1)+(n−2)+S(n−2)
=・・・・・・
=(n−1)+(n−2)+・・・・・+1+S(1)
={n(n−1)}/2
となります。
◆東京都 Asami (>_<) さんからの解答。
【問題4】
碁石をA1,A2,……,Anと名付ける。
最初に
{A1,A2,……Ak},{Ak+1,……,An}
と分割されたとすると、黒板に書かれる数は
(Ai,Aj);1≦i≦k,k+1≦j≦nのペアの総数に対応する。……@
分割を繰り返す度にこのようなペアを対応させると、明らかにどのペアも異なっている。
何故ならば、たとえば@のようなペアは(2k+1)/2をまたいだ2つの添え字に対応するペアであるが、分割した後のペアは決して、それらの添え字が (2k+1)/2をまたぐことはできないからである。
逆に(Ai,Aj);1≦i<j≦nなるペアを任意に持ってくれば、Ai,Ajはそれぞれ、 (分割していったときの)ある段階までは同じ領域に属している(注1)が、次の分割で各々が2つの領域に別れてしまう(注2)というような状況が存在している。
故に、黒板に書かれている数の和は{1,A2,……,An}から任意に2つを選んできたペアの個数に一致する。
つまりnC2になっている。
【注1】
明らかに初めはAi,Aj共に同じ領域に属しているから、同じ領域に属している状況がしばらく続く
【注2】
最終的に{A1},{A2},……,{An}に分割されるので、Ai,Ajがいつまでも同じ領域に属していることはあり得ない
◆京都府の中学校3年生 オガワハルユキ さんからの解答。
【問題1】 6
【問題2】 10
【問題3】
N(N−1)/2
【問題4】
最初の石が1の時、黒板の数は0
最初の石が2の時 1
最初の石が3の時 3
最初の石が4の時 6
最初の石が5の時 10となる
ここで1から2に上がるときは1黒板の数が上がり 2から3に上がるときは2黒板の数が上がるというように黒板の数の上がり方に法則性があるのが分かる。
ゆえに石の数がN個では黒板の数は
1+2+3+....+(N−1)となる
式を変形して
黒板の数×2
=(1+2+3...+(N−1))+((N−1)....+3+2+1)となる
更に上の式を一つにまとめると
N(N−1)となる。
先ほど数を2倍したので最後に2で割る
すると答えはN(N−1)/2となる
◆三重県 久保田 尚 さんからの解答。
【問題1】
4を最初に3と1に分けた場合
・・・3×1+3(前の結果から)=6
最初に2と2に分けた場合
・・・2×2+1+1=6
ということで6になる
【問題2】
5を最初に4と1に分けた場合
・・・4×1+6(問題1から)=10
最初に3と2に分けた場合
・・・3×2+3+1=10
ということで10になる
【問題3】
以上からの予想は、n(n−1)/2
【問題4】
問題3の予想から、n=kの時にk(k−1)/2となるので、
n=k+1の時に、k(k+1)/2になればよい
k+1個の碁石をmとk+1−mに分けると考えると
m(k+1−m)+m(m+1)/2+(k+1−m)(k+1−m−1)/2
=(途中省略)
=k(k+1)/2
よって、n(n−1)/2で正しい
◆北海道 Miki Sugimoto さんからの解答。
最初に碁石がn個あった場合、操作が終わった後の黒板に書かれている数の和をf(n)とおく。
【問題1】
f(4)=6.
【問題2】
f(5)=10.
【問題3】
f(n)=1+2+…+(n−1)=n(n−1)/2
と予想できる。
【問題4】
[ Proof ]
nに関する数学的帰納法で証明する。
Case i) n=2 のとき、
f(2)=1×1=1 ゆえ、自明。
Case ii)
2≦∀n≦k−1 (k≧3) に対して、
f(n)=n(n−1)/2
と仮定する。
さて、任意の1以上の自然数lに対して、
f(k)
=f(l)+f(k−l)+l(k−l)
= | l(l−1) ―――――― 2 | + | (k−l)(k−l−1) ―――――――――――― 2 | +l(k−l) |
= | k(k−1) ―――――― 2 |
よって、kのときでも成り立つ。
以上により、任意の2以上の自然数nに対して、
f(n)=n(n−1)/2
が成り立つ。
最初、“+l(k−l)”に気がつかなくて、なかなかうまい結果が得られず、ちょっと困ってしまいました。 (^^;;
見かけは大変そうですが、意外にあっさりと証明できました。
◆千葉県 五十嵐 正人 さんからの解答。
【問題1】 6
【問題2】 10
【問題3】
n(n-1)/2
【問題4】
最初に碁石がn個あった場合の結果をf(n)とすると、
f(1)=0、f(2)=1
n>2の場合、
問題3より、f(n)=n(n-1)/2 と仮定できる。
n個の碁石をa個とn-a個に分けると(1≦a<n)、
命題より、
f(n)=f(a)+f(n-a)+a(n-a)
=(n2-(2a+1)n+2a2+2an-2a2)/2
=(n2-n)/2
=n(n-1)/2
よって、f(n)の値はaの値に関わらず決まる。
◆石川県 のり さんからの解答。
【問題3】
X個である時、1個とX−1個に常に分けるとすると、黒板の数の和は
(n-1)+(n-2)+.....+2+1
= | 1 ―― 2 |
n(n-1) |
【問題4】
碁石がn個あった場合、問題3で求めた数が正しいことを帰納法で証明する。
n=2の時これは成り立つ。
n=kの時これが成り立つと仮定すると
n=k+1の時まずk+1-m個とm個に分けるとする。
(k+1>m)
その時の黒板の数の和は
(k+1-m)*m+ | 1 ―― 2 |
(k+1-m)(k-m)+ | 1 ―― 2 |
m(m-1) |
= | 1 ―― 2 |
k(k+1) |
よってn=k+1の時も成り立つ。
これよりnがすべての自然数の場合について成り立つ。
よって題意は証明された。
◆奈良県 岸本 大和 さんからの解答。
【問題3】
山に分けていくということは、一列に並べて、切れ目を入れていくということと同じ。
最も簡単な方法で端から、一つずつ、切り離していくと、
切り離す回数は、(n−1)回、
黒板に書かれる数字は
1回目→ 1×(nー1)
2回目 → 1×(n−2)
−−−−
(n−1)回目→1×1 となる。
その合計は、初項 1 公差 1 項数 n の等差数列の和だから、
n(n−1)/2で、これが予想値。
【問題4】
黒板に書かれている数の合計をN(n)とし、
N(n)=n(n−1)/2 と仮定し、数学的帰納法でやってみよう。
●第1段
n=2、3の時は、例示の通りで、確かに成立している。
●第2段
n≦kの時、N(k)=k(k−1)/2 が成り立つとする。
@ n=kの山を任意の数に分け、できた山の石の数を、a、bとする。
N(k)は、最初が、a×b、以後は、a<k、b<kだから、a、bの山を分けるのに、それぞれ、
a(aー1)/2、b(b−1)/2 となるから、
N(k)=ab+a(a−1)/2+b(b−1)/2 ・・・式A
となる。
A n=k+1の時は、@の aかbの 山が1個増えると考えればよい。
式Aの右辺に、a=a+1を代入すると、
N(k+1)=(a+1)×b+(a+1)×a/2 + b(b−1)/2
右辺を整理すると、(略)
N(k+1)=(a+b+1)(a+b)/2
k個の山を二つにして、a,b,にしたのだから、a+b=k、
そうすると、N(k+1)=(k+1)×k/2 で、n=k+1の時も確かに成立しており、すべてのnについて成立。
また、分け方を任意の、a,b,としたから、どんな分け方をしても、予想値となる。
◆飯田 孝久 さんからの解答。
中学生向けの説明を考えてみました。
本質的にはAsamiさんの解答と同じです。
1)2つのグループに分けたとき、分かれた碁石の間に線を引きます。
(第1グループの碁石と第2グループの碁石の間に線を引くという意味です)
この線の数は、2グループの碁石の数の積になります。
2)最後まで操作を行うと、すべての碁石の間に線が引かれます。
3)したがって、求める数は組み合わせになります。
◆ 問題へもどる
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