『今週の問題』第34回 解答


【おまけ1】は可能が正解です。

正八面体の頂点間で最長なのは例えばABで、その長さはです。
ABを「正方形の穴の対角線」に重ね、CEを「穴の開いている平面」に常に平行にするようにして、穴を通します。
ABが穴を通る瞬間が問題ですが、平面に垂直にわずかにずらせば、A,Bを穴に触れることなく通すことが可能です。

通過可能な正方形の穴の一辺の最小値を求めるのは難しいでしょうね。

【おまけ2】には、回答がきませんでした。
どうも問題が誤りで、出題されたのは正二十面体のようです。
(訂正しました)

正二十面体の場合は、  

になるようです。

◆Miki Sugimotoさんからの証明。

[ Proof ]

一辺の長さが1の正五角形ABCDEを考えたとき、

AC=(1+)/2

である。 (証明略、相似などを使う。)

さて、正20面体のある任意の一辺をPQとする。
それと丁度反対側の辺をRSとする。
題意はPRの長さを求めることにある。

四角形PQRSは (対称性より) 長方形であり、

QR=SA=(1+)/2

であったから、

PR2=12+{(1+)/2}2

∴ PR2=(5+)/2

i.e PR=

正十二面体が解けた方は教えてください。


◆広島県 清川 育男 さんからの解答。

【問題1】

360−(120×2+60)=60
720÷60=12
12×3÷2=18
18−12+2=8

答え 頂点 12個 辺 18個 面 8個。

切頂四面体であるから
もとの正四面体の面は4個、頂点は4個から面の数は8。

【問題2】

360−(144×2+60)=12
720÷12=60
60×3÷2=90
90−60+2=32

答え 頂点 60個 辺 90個 面 32個。

切頂十二面体であるから、
もとの正十二面体の面は12、頂点は20から面の数は32。

正三角形の個数をX、正十角形の個数をYとする。
X+Y=32
3X+10Y=90×2

7Y=84
Y=12(正五角形が正十角形になったと考える。)
X=20(正十二面体の頂点の数20と同じになる。)

答え 正三角形 20個 正十角形 12個。

【問題3】

360−(60+90×2+108)=12
720÷12=60
60×4÷2=120
120−60+2=62

答え 頂点 60個 辺 120個 面 62個。

正三角形の個数をX、正方形の個数をY、正五角形の個数をZとする。

X+Y+Z=62
3X+4Y+5Z=60×4
3X=4Y÷2

X=20、Y=30、Z=12

答え 正三角形 20個 正方形 30個 正五角形 12個。 

【おまけ1】

正八面体は正方形を底面に上下に正三角形が8個ある正多面体と考えることが出来るので、方向を合わせることで正方形の穴を通過させることが出来る。


◆東京都 Asami (^_^) さんからの解答。

【問題1】

4頂点を切り落としたので面の数が4つ増えるので
面の数=8

頂点数は3倍になるので
頂点数=12

オイラーの定理から
辺の数=18

【問題2】

正十二面体(各面が正五角形)の各頂点を切り落としたものと考えることができるので、

面の数=正十二面体の頂点数+12=20+12=32

頂点数=12×3=36

オイラーの定理より辺の数=66

【問題3】

正十二面体の各五角形を浮かしたものと考えると、
正方形の数=五角形の辺の総数÷2=30

正三角形の数は正二十面体の各三角形を浮かしたものと考えると、
正三角形の数=20

従って
準正多面体の面の数=12+30+20=62

辺の数=(20×3+30×4+12×5)÷2=120

オイラーの定理より
頂点数=60

【おまけ1】

可能。
正八面体は2つのピラミッド形を底面同士でくっつけたものと考えることができ、その面と正方形の穴が一致させるような形で通過させるとよい。

【おまけ2】

正十二面体に内接する立方体の対角線の長さが、正十二面体の最も長い対角線に相当すると嬉しいな。
じゃなかったら求めるのはけっこう大変なのでは?
(といって逃げる…(笑))


◆長崎県 Dr.Berserker さんからの解答。

【問題1】

正四面体の頂点の数は4つなので、この分だけ、面が増えることになります。
したがって、面の数は、4+4=8。

次に、頂点の数ですが。切り口は三角形になるので、頂点の数は3倍になることが分かります。
したがって、頂点の数は、4×3=12。

【問題2】

この立体は、もとは正12面体であったはずなので、正12面体の頂点の数は、
12×5÷3=20。
したがって、12+20=32面体ということが分かります。

また、頂点の数は、20×3=60となります。

三角形の数は、元の正12面体の頂点の数と同じなので、20。
正10角形は、元の5角形の面がそのまま残っているので、12個ということになります。

【問題3】

この立体では、何を切ったとかいうのは、はっきり言って無駄ですね。
純粋にやってみます。

まず、頂点の数から。
この立体の一つの頂点には、三角形、四角形×2、五角形がそれぞれ一つづつ集まっています。
したがって、この角の尖度は、

360−(60+90×2+108)=12

なので、頂点の数は、

720÷12=60

ということになります。

よって、組み合わせの理論より、一つの頂点から、4つの頂点へ、辺が引けるので、辺の数は、

60×4÷2=120

ということになります。(少し多いような・・・)

最後に面の数ですが、これは別々にやっていくしかないように思えます。
まず、五角形ですが、互角形にくっついていない頂点はないので、

60÷5=12

が、五角形の数になります。

次に四角形ですが、これは、一つに頂点に、二つの四角形がくっついているので、

60×2÷4=30

が、四角形の数になります。

最後に三角形の数ですが、これも五角形と同じように、

60÷3=20

が、三角形の数になります。

以上より、面の数は、

12+30+20=62

が、答えになります。(これで、辺の数も合う。)


◆石川県 平田和弘 さんからの解答。

(問題1解答)

1つの頂点に正三角形1つと正六角形2つが集まっているので、1つの頂点の尖度は

360−(60+120×2)=60°

よって頂点の数は、720°÷60°=12 個

また1つの頂点に3辺が集まっているので、

求める辺の数は、(3×12)÷2=18 本

従って面の数は、オイラーの多面体定理より、18−12+2=8 面となります。

(問題2解答)

1つの頂点に正三角形1つと正十角形2つが集まっているので、1つの頂点の尖度は

360−(60+144×2)=12°

よって頂点の数は、720°÷12°=60 個

また1つの頂点に3辺が集まっているので、

求める辺の数は、(3×60)÷2=90 本

従って面の数は、オイラーの多面体定理より、
90−60+2=32 面となります。

このとき、正三角形の数および正十角形の数は、

1.

もとの多面体が正十二面体で、その頂点を正三角形に削り取った形なので、
正十二面体の頂点の数は20個、面の数は12面なので
正三角形の数は20個、正十角形の数は12個 となります。

2.

また、もとの多面体がわからなくても、正三角形の数をx、正十角形の数をyとおくと

面の関係より、x+y=32

辺の関係より、(3x+10y)÷2=90

となりこれらの連立方程式を解くとx=20、y=12 となるので
正三角形の数は20個、正十角形の数は12個 となります。

(問題3解答)

1つの頂点に正三角形1つと正方形2つと正五角形1つが集まっているので、1つの頂点の尖度は

360−(60+90×2+108)=12°

よって頂点の数は、720°÷12°=60 個

また1つの頂点に4辺が集まっているので、

求める辺の数は、(4×60)÷2=120 本

従って面の数は、オイラーの多面体定理より、
120−60+2=62 面となります。

このとき、正三角形の数、正方形の数および正五角形の数は、正三角形の数をx、正方形の数をy、正五角形の数をzとおくと

面の関係より、x+y+z=62・・・(1)

辺の関係より、(3x+4y+5z)÷2=120

よって、xを消去して、y+2Z=54 ・・・(2) が得られる。

そして、正五角形とそのまわりの正方形についてみると、正五角形辺は正方形の2辺ずつと辺を共有しているので
(要するに正五角形の辺の合計は正方形の辺の合計の半分に等しいので)

5Z=(4y/2) 即ち、5z=2y・・・(3) が得られる。

したがって(2),(3)よりZ=12、y=30 となり、この結果を(1)に代入してx=20 となる。

求める正三角形の数は20個、正方形の数は30個、正五角形の数は12個 となります。

(感想)

問題3の連立方程式の第3の関係をみつけるのに苦労しました。
オイラーの多面体定理はいまさらながら素晴らしいと思います。
(定理自体が簡単なだけに余計そう感じます。)

(おまけ1解答)

イ.

四角形AFBDをそのまま通そうとする(EおよびCを寝かせる格好で)と、四角形AFBDを穴のあいた平面に対してどのように傾けても、
AF=BD=AD=BF=1のため通過させることができない。

ロ.

また、EとCを穴の対角線に通そうとしても、問題の中にあるJavaAppletのスタートをEを真上から見た図として考える。

  1. AE=FE=DE=BE=1

  2. AF=FB=BD=DA=1

  3.  ∠EAF=∠EAD=∠EFA
    =∠EFB=∠EDA=∠EDB
    =∠EFB=∠EBF=60°
であることがわかります。

1.より、AFは1辺が1の正三角形の底辺であることがわかり、
EからADにおろした垂線がADと交わる点をPとすると、
EPの長さは三平方の定理で、EP=/2 ・・・(1)です。

Eから四角形AFDBにおろした垂線が交わる点をQとすると、QはEを四角形AFBDに投射した点になるので3.の事実より、

 ∠QAF=∠QAD=∠QFA=∠QFB
=∠QDA=∠QDB=∠QFB=∠QBF となるので

∠FAD=∠AFB=∠ADB=∠DBF=90°となります。

また2.より四角形AFBDはひし形でありますので、平行四辺形(AD//FB、AF//DB)でもあります。

よって、四角形AFBDは正方形となり、PQ=1/2 ・・・(2)となります。

△EPQに三平方の定理を適用して、
EQ2+PQ2=EP2で、これに(1),(2)を代入して

EQ2+1/4=3/4 
即ち、EQ=/2 となります。

よってEC=2・EQ= なので、1辺が1の長さの対角線はで同じであるのでECを平面に対して少し傾ければ(要するECが平面に平行にならないようにすれば)通せる。

以上ロ.より通すことは可能。


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