『今週の問題』第228回 解答


◆東京都 明 さんからの解答

【問題1】

2→9→14→22→31→24→19→11→4→7→21
 →30→29→26→12→3→10→1→8→20→27
 →32→25→28→16→5→17→13→6→18→23
 →15

2→9→14→22→31→24→19→11→4→15→27
 →32→25→13→6→1→8→20→16→5→12
 →3→10→18→23→30→29→26→17→28→21
 →7

2→9→14→22→31→24→19→11→16→7→4
 →3→12→26→29→30→21→28→25→13→17
 →5→8→20→27→32→23→18→6→1→10
 →15

2→9→14→22→31→24→19→11→16→5→17
 →28→25→13→6→1→8→20→27→32→23
 →30→21→7→4→3→12→26→29→18→10
 →15
【おまけ1】

巡回ルートは存在しません。

理由

この配列では2→9→14→22→31→24→19→11という特異なルートがあり、2,14,31,19 は、接続するマス目が2つしかないという特徴があります。
14を例にとると、この出入り口となる、9または22にナイトが来たとき、次に14以外のマス目にナイトを移動させると、14へ接続するマス目は1つとなり、14は終着点とならなくてはいけません。

したがって、2をスタートとして巡回路を作ろうとすればナイトは
2→9→14→22→31→24→19→11、
もしくは2→11→19→24→31→22→14→9と動くしかありません。

この両ルートとも 他のマス目を残して巡回路の終点となるべきマス目に戻ってしまいます。

したがって、巡回ルートは存在できません。

【おまけ2】

9,22,24,11を出発点とするとナイトはすべてのマスを通れません。

理由

出発点を9とすると、【おまけ1】と同じ理由で、2または14が終点となります。
9から、2と12以外のマス目に移動すると終点が2つとなるのでツアーが完成しません。
仮に14へナイトを移動させてツアーを完成できたとすると、2が終点になることになります。
これは2からスタートすれば巡回路ができることになり、【おまけ1】に矛盾します。

図形の対称性から22,24,11を出発点にしても同様にツアーは完成しません。

任意のマス目から出発して、すべてのマス目を通ることができる場合は、巡回路ができることを一般的に言えそうな気がしたのですが、Webでハミルトンパスを検索しましたら反例がでていました。
petersonグラフと言うそうです。


◆京都府の高校生  Positron さんからの解答

【問題1】

2→9→14→22→31→24→19→11→4→7→21
 →30→29→26→12→3→10→15→23→18→6
 →1→8→20→27→32→25→13→17→5→16
 →28
解法
グループA:2,9,14,22,31,24,19,11
グループB:4,7,21,30,29,26,12,3
グループC:10,15,23,18
グループD:6,1,8,20,27,32,25,13
グループE:17,5,16,28
と5つに分け、Aを最初にしてAに属する数字を全て通り、あとはB,C,D,Eを上手く行くように並びかえるだけで楽に見つけられる。
上の考え方を使えば、AEDCBやACDEBなども簡単にみつけられる。

【おまけ1】

答え:できない

理由:

2から出発して、次に動けるのは9か11のどちらか。
左右対称より、9に行っても、11に行っても対称にすれば同じなので、9から行くとする。
すると2へ戻る一つ手前のマスは11のみになる。

19を通るルートについても同じ事が言え、11→19→24か24→19→11のどちらかになり、11→2にするためには、24→19→11→2となるルートしか存在しない。

同様に14,31についても同じこと
(22→14→24か24→14→22で、24→19→(略)から22→14→24→(略))
が言えるから、2から出発して、2へ戻るには、グループAの数字のみを通るか、14,19,24のどれか一つ以上を通らないかのどちらかになる。

【おまけ2】

答え:9,22,24,11

考え方:

おまけ1同様、9から始めると、2か14は共に、前後に9を通る必要があるから、2→9→14か14→9→2の2通りが、ルート内に存在しなければならないが、9から始めるため、存在しない。
よって、この盤は左右対称、点対称でもありから、22,24、11についても同様のことが言える。


◆千葉県の高校生  ガウチ さんからの解答

【問題1】

2→11→19→24→31→22→14→9→6→13→25
 →32→27→20→8→1→10→3→12→26→17
 →5→16→28→21→7→4→15→23→18→29
 →30
【おまけ1】

巡回ルートが存在すると仮定する。
左右対称であるから1手目で9に行くと、一般性を失わずに仮定する事ができる。
このとき最後に2に戻る為にはほかのすべてのマスを通った後、11→2と行くしかない。

ここで19について考えると、11、24の二つから行く事が考えられるが、11はほかのすべてのマスを通った後に行かなければならないので、最後に24→19→11→2と移動する事になる。

31、14についても同様の考察をすると、

2→9→14→22→31→24→19→11→2

と移動するしかない事がわかる。

しかし、これはすべてのマスを通っていないので矛盾。
よって巡回ルートが存在しない事が示された。

【おまけ2】

9、11、22、24から出発するとすべてのマスを通れない事を示す。

対称性より出発点を11であると、一般性を失わずに仮定できる。
11から出発してすべてのマスを通るルートが存在すると仮定する。
ここで2について考えると最後に9→2と移動するしかない。
14、31、19について同様の考察をすると、

11→19→24→31→22→14→9→2

と移動するしかない事がわかる。

しかしそうするとすべてのマスを通る事ができないので矛盾。
よって9、11、22、24から出発してすべてのマスを通る事ができない事が示された。

【感想】

おまけ2は、ほかのマスについてはわからなかったのですが、問題文では「〜出発点はあるか?」とだけ聞いているので「ある」と答える事ができます。
あと、ナイトといえば次の問題を思い出しました。

8×8のマス目のある盤がある。ナイトが左上隅のマスからすべてのマスを通って最後に右下隅のマスに行く事は可能か?


◆広島県 清川 育男 さんからの解答

【問題1】

2→9→14→22→31→24→19→11→4→3→10
  →1→6→13→17→26→12→5→8→20→16
  →7→21→28→25→32→27→15→23→18→29
  →30

左右対称なので、
11262*2=22524

22524通り。

NO.    1
  9→ 14→ 22→ 31→ 24→ 19→ 11→  4→  3→ 10→
  1→  6→ 13→ 17→ 26→ 12→  5→  8→ 20→ 16→
  7→ 21→ 28→ 25→ 32→ 27→ 15→ 23→ 18→ 29→
 30→

NO.    2
  9→ 14→ 22→ 31→ 24→ 19→ 11→  4→  3→ 10→
  1→  6→ 13→ 17→ 26→ 12→  5→  8→ 20→ 16→
  7→ 21→ 28→ 25→ 32→ 27→ 15→ 23→ 30→ 29→
 18→

NO.    3
  9→ 14→ 22→ 31→ 24→ 19→ 11→  4→  3→ 10→
  1→  6→ 13→ 17→ 26→ 12→  5→  8→ 20→ 16→
  7→ 21→ 30→ 29→ 18→ 23→ 15→ 27→ 32→ 25→
 28→
以下略。全リストはこちらです。(lzh圧縮)


【おまけ2】


    4        6
 8  9 10 11 12
   16    17
21 22 23 24 25
   27    29 
以上は出発点になれない。
これらは、出発点にも終点にもなれない。

【おまけ1】

存在しないことをプログラムで確認しました。


◆愛知県 Y.M.Ojisan さんからの解答

【問題1】

下図に示す。

【おまけ1】

巡回ルートは存在しない。

 ∵ 2,14,19,21を通過する道筋は下図のように1通りしかない。
さらに、巡回ルートであるためには9,11,22,24もまた通過しなければならず、
結局下図に示す四芒星が閉じてしまい、全体を通過できない。

【おまけ2】

全てのマスを通るようにナイトを動かすことのできない出発点はある。
下図の×がそれである。

 ∵おまけ1に示したように、2,14,19,21は通過点にはなりえない。
従って、始点(=終点)はその何れかである。
一般性を失わず2から出発し、かつ等価な14,19,21は通過点としたとき、
9,11,22,24は四芒星の一部として最初に通過しなければならず、終点とはなりえない。
つまり×である。
 またチェッカボード状に塗り分け(黄色と緑)たとき、2を黄色とすると、終点は緑でなければならない。なぜなら黄色と緑の数は等しくかつ一回の移動ごとに必ず色が変わるからである。つまり 2,14,19,21を除く黄色のところは終点(=始点)にはなりえず×である。
なお、残ったところが終点(=始点)になりであることは、問題1において実証されている。


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