『今週の問題』第226回 解答


◆問題の解釈で、何通りかの答えが生じてしまいました。
それはそれとして、面白いのでそのまま掲載します。


◆埼玉県の中学校3年生 黒十字 さんからの解答

【問題2−1】

西暦と平成が共に連続する4つの和で表せる次の年は、
西暦2010年・平成22年

問題文から
(西暦or平成)=4x+6 より
2006=4x+6

2006=500+501+502+503だから次の年は
(500+1)+(501+1)+(502+1)+(503+1)になるから
西暦は2010年

2010年は平成22年なので上の式に当てはめてみると

22=4x+6
4x=16
x=4

つまり平成22年は4+5+6+7で表せる。

【問題2−2】

西暦と平成が共に連続する5つ以上の整数の和で表せる次の年は、7つの整数の和で
西暦2009年、平成21年

問題文から
(西暦or平成)=nx+ n(n-1)
2
,n≦5

この式をちょっと変えて、
(西暦or平成)- n(n-1)
2
=nx

nに5から順に代入していく。
このとき左辺がnの倍数になるようにすると分かりやすい

答えを代入してみると、

2009=7x+7(7-1)/2
7x=2009-21
7x=1988
x=284

つまり2009年は
284+285+286+287+288+289+290と表せる

21=7x+7(7-1)/2
7x=21-21
x=0

つまり平成21年は
0+1+2+3+4+5+6と表せる

【問題2−3】

6月9日のように、月と日が共に連続する3つ以上の整数の和で表せるのは1年に何回ある?

答え(正しいかどうか分からないけど)

3 6 9 12 15 18 21 24 27 30の数字が連続する3つの整数の和
6 10 14 18 22 26 30の数字が連続する4つの整数の和
10 15 20 25 30の数字が連続する5つの整数の和
15 21 27の数字が連続する6つの整数の和 15月というのはないので6以上はありえない

3つの整数の和の日は3 6 9 12の月と3〜30までの日にちで4*10=40日
4つの整数の和の日は6 10月の6〜30日で2*7=14
5つの整数の和の日は10月の10〜30の日で1*5=5

かぶっているものを引くと
6/18 6/30 10/30がかぶっているので40+14+5-3=56日

答えは56日になる…はず


◆千葉県の高校生 ガウチ さんからの解答

【問題2−1】

平成p年は西暦1988+p年である.pはaからの連続した四つの整数の和、
1988+pはbからの連続した四つの整数の和とすると、

4a+6=p, 4b+6=1988+p であるから、辺々引くと
4(b-a)=1988
よって, b−a=497

平成18年はa=3であるから、次はa=4のときで、平成22年 西暦2010年である。

【問題2−2】

整数nからm個の連続した整数の和は m{n+( m
2
-1
2
)}なので,
xをcからm個の連続した整数の和、x+1988をdからm個の連続した整数の和とすると
m{c+( m
2
-1
2
)}=x
m{d+( m
2
-1
2
)}=1988+x

辺々引いて
m(d−c)=1988=1×1988=2×994=4×497=7×284=28×71

また、mが奇数のときはxはmの倍数、偶数のときはxはm/2にmの倍数を足したものであることを利用して調べると

m=7のとき  次は平成21年
m=13のとき 次は平成26年
m=14のとき 次は平成21年
m=28のとき 次は平成42年
m=71のとき 次は平成71年
m=284のとき次は平成142年
m=497のとき次は平成497年
m=994のとき 次は平成497年
m=1988のとき次は平成994年

よって平成21年西暦2009年である。
0から連続した七つの整数を足すと21、
284から連続した七つの整数を足すと2009


◆埼玉県  てる。あき。 さんからの解答

【問題2−1】

2006=500+501+502+503・・・(1)
18=3+4+5+6・・・(2)

次に西暦と平成が4つの整数の和で表されるのは・・・

501+502+503+504=2010
((1)と比べると500の代わりに504を加えたので、+4年)

4+5+6+7=22
((2)と比べると3の代わりに7を加えたので、+4年)

∴西暦2010年、平成22年(答え)

【問題2−2】

平成 A+(A+1)+・・・+(A+N-1) = NA+ N(N-1)
2
 年とおく。

西暦 B+(B+1)+・・・+(B+N-1) = NB+ N(N-1)
2
 年とおく。

今、2006-18=1988 であることから、
NA+ N(N-1)
2
+ 1988 = NB+N(N-1)
2
が成立。

∴N(B-A) = 1988 = 2*2*7*71

Nは5以上であるから、N=7 のときを考える。
すると、  B-A = 2*2*71 = 284

NA+ N(N-1)
2
を、18以上で最小となるようにAを選ぶと、
A=0 で、このとき B=284

∴0+1+2+3+4+5+6=21(平成21年)
284+285+286+287+288+289+290=2009(2009年)

N=14,28,71,142,284,497,994,1988  のときを考える。

NA+ N(N-1)
2
(平成年)が18以上なので

N=14⇒平成(-5〜8までの和)=21年以上⇒上と同様の方法で、平成31年が最小
N=28⇒平成(-12〜15までの和)=43年以上
N=71⇒平成(-34〜36までの和)=71年以上
N=142⇒平成(-70〜71までの和)=71年以上
N=284⇒平成(-141〜142までの和)=142年以上
N=497⇒平成(-247〜249までの和)=497年以上
N=994⇒平成(-496〜497までの和)=497年以上
N=1988⇒平成(-993〜994までの和)=994年以上

となる。

∴次は平成21年、西暦2009年に連続する7つの整数の和で表せる(答え)


◆福岡県 如月流牙 さんからの解答

【問題2−1】

4連続整数は例に示されているものに、おのおの1を足す。

すなわち、
2006+4=(500+1)+(501+1)+(502+1)+(503+1)
と、
18+4=(3+1)+(4+1)+(5+1)+(6+1)

これで、もっとも近い未来の、条件にあう年となる。

【問題2−2】

問題の題意がいまいち分かりづらいのですが、ここでは、5つ以上(西暦と年号はともに同じ数だけ用いられている)の整数の和で表せる、もっとも近い未来の年は何年か? ととらえます。

基本的に奇数個の数を用いた、その和は、(その中央の値)×(用いる個数)となり、
偶数個では、中央の2数の平均となる「○○、5」×(個数)となります。
(右端と左端、右端から二番目と左から二番目、・・・・というように、数を足す。 ガウスが気づいた、狽求ik=1〜100)の方法と同じ)

ここで、今一度、2006と18がなぜ4連続整数で表せたかに戻ります。

これは、2006−18が4の倍数であるからです。
というのも、

  2006=500+501+502+503
−) 18=  3+ 4+ 5+ 6
________________
  1988=497×4
となるからです。

また、平成の年号と西暦の数字の差は常に一定(人には誰しも死が訪れますが。。。。^^;)なので、
1988=(中央値)×(連続の個数)と、表せればいいのです。

ここで、素因数分解して、
1988=2×2×7×71。

これにより、1988の約数は、4以上のもので、
7、14、28、71、142、284、497、994、1988

だが、大体これらは1988を必ず倍数と持つわけで、それよりもなるべく年の経たない題意の年を求めるのだから、約数が小さい物ほど、すぐに題意を満たす年がくるわけで、なので、71以上の数あたりから、題意に見合う年が出てくる前に、7〜28の倍数で題意に見合う年がくるほうが早そうだと考えて、そこいらだけ試す。

すると、2009=497×7=143,5×14がもっとも早い。

よって、答えは2009年。〆~¢(+д+;)フゥ〜


◆大阪府 電電虫 さんからの解答

【問題2−1】

2010=501+502+503+504
22=4+5+6+7

【問題2−2】

2009=284+285+286+287+288+289+290
21=4+5+6+7+8+9+10
7個の整数の和

2009=137+138+…+150
21=(−5)+(−4)+…+8
14個の整数の和

【問題2−3】

問題2−2の解き方を基に拡張してみました。

例えば4個の整数なら
1+2+3+4の次の和は2+3+4+5
となり前の和+4となる

このことから

1連続 1+1n (1=1)
2連続 1+2n (0+1=1)
3連続 0+3n (-1+0+1=0)
4連続 2+4n (-1+0+1+2=2)
5連続 0+4n (-2-1+0+1+2=0)
: :

というような法則性がある。

よって例えば4個の整数なら

平成=2+4n
西暦=2+4m

となるような数字があればよい

また平成+1988=西暦なので
k個連続のとき

平成=a+kn
西暦=a+kn+1988=a+km

となるので、1988がkで割り切れるとき条件を満たす

この問題の拡張として
「西暦と平成がともに何連続の整数の和で表すことができるか?」

答えは1988の約数
つまり2,4,7,14,28,71,142,284,497,994,1988連続の整数の和で表すことができる。


◆石川県 いくまる さんからの解答

【問題2−1】

2006=500+501+502+503
18=3+4+5+6

右辺の連続する4つの整数を1つずつずらすと

2010=501+502+503+504
22=4+5+6+7

題意を満たす次の年は西暦2010年/平成22年である。

問題2−3を先に!

平成N年は西暦(N+1988)年である。
ともにp個の連続する整数の和で表せたとすると、

N+1988=K+(K+1)+...+(K+p-1) ---(1)
N =L+(L+1)+...+(L+p-1) ---(2)

となる(K,Lは整数, N,pは自然数)。

(1)-(2)より 1988=p(K-L)

ところで 1988=2*2*7*71であり、
pは自然数であること、またL-Nは整数であることから、

p=2,4,7,14,28,71,142,284,497,994,1988 ---(3)

p=2のとき(2)より N=2L+1

よって西暦(2L+1989)年/平成(2L+1)年。

ちなみに

2L+1989 = (L+994)+(L+995)
2L+1 =L+(L+1)

同様にして(3)のすべての場合を考えようとすると

p=2:西暦(2L+1989)年/平成(2L+1)年
p=4:西暦(4L+1994)年/平成(4L+6)年
p=7:西暦(7L+2009)年/平成(7L+21)年
p=14:西暦(14L+2079)年/平成(14L+91)年
...

となるが、例えば平成年号については

4L+6=4(L+1)+2
7L+21=7(L+3)
14L+91=14(L+6)+7

などと変形できることから簡潔な形で書き直すと

p=2:西暦(2m+1989)年/平成(2m+1)年
p=4:西暦(4m+1991)年/平成(4m+2)年
p=7:西暦(7m+1988)年/平成7m年
p=14:西暦(14m+1995)年/平成(14m+7)年
p=28:西暦(28L+2002)年/平成(28m+14)年
p=71:西暦(71m+1988)年/平成71m年
p=142:西暦(142m+2059)年/平成(142m+71)年
p=284:西暦(284m+2130)年/平成(284m+142)年
p=497:西暦(497m+1988)年/平成497m年
p=994:西暦(994L+2458)年/平成(994m+497)年
p=1988:西暦(1988m+2982)年/平成(1988m+994)年
(mは0以上の任意の整数)

問題2−2に戻って
上記のうちpが5以上でかつ平成18年以降で最も近いのは

p=7, m=3: 西暦2009年/平成21年
p=14, m=1: 西暦2009年/平成21年

すなわち

2009= 284+285+...+293
21 = 0+1+...+6

および

2009= 142+142+...+155
21 = (-5)+(-4)+...+8

【感想】

(1)-(2)から、p,K,Lの条件が絞れそうと気づいたところまでは良かったのですが、 場合分けが意外と多くなってしまい疲れました。


◆広島県 清川 育男 さんからの解答

【問題1】

 M= 31 
 NO. 1
 A= 7, B= 8, C=16, D= 3, E=12, F= 1
 G=18, H= 2, I=11, J= 6, K=14, L=10
 M=13, N= 5, O=17, P= 9, Q=15, R= 4

 NO. 2
 A= 7, B=10, C=14, D= 6, E=11, F= 2
 G=18, H= 1, I=12, J= 3, K=16, L= 8
 M=13, N= 4, O=15, P= 9, Q=17, R= 5

 NO. 3
 A=11, B= 2, C=18, D= 1, E=12, F= 3
 G=16, H= 8, I= 7, J=10, K=14, L= 6
 M=15, N= 9, O=17, P= 5, Q=13, R= 4

 NO. 4
 A=11, B= 6, C=14, D=10, E= 7, F= 8
 G=16, H= 3, I=12, J= 1, K=18, L= 2
 M=15, N= 4, O=13, P= 5, Q=17, R= 9
以下略。全リストはこちらです。

【問題2】

 2 個
西暦 1991  平成 3 
 995   1
西暦 1993  平成 5 
 996   2
西暦 1995  平成 7 
 997   3
西暦 1997  平成 9 
 998   4
西暦 1999  平成 11 
 999   5
西暦 2001  平成 13 
1000   6
西暦 2003  平成 15 
1001   7
西暦 2005  平成 17 
1002   8
西暦 2007  平成 19 
1003   9
西暦 2009  平成 21 
1004  10

 4 個
西暦 1998  平成 10 
 498   1
西暦 2002  平成 14 
 499   2
西暦 2006  平成 18 
 500   3
西暦 2010  平成 22 
 501   4
西暦 2014  平成 26 
 502   5
西暦 2018  平成 30 
 503   6
西暦 2022  平成 34 
 504   7
西暦 2026  平成 38 
 505   8
西暦 2030  平成 42 
 506   9
西暦 2034  平成 46 
 507  10
以下略。全リストはこちらです。


◆愛知県 Y.M.Ojisan さんからの解答

【問題1】

 基本的には下記4種

m=31

m=32

m=32

m=34

<考え方概要>

変形すると

(1)D+H+L=6m−171
(2)B+F+J=6m−171
(3)M+N+O+P+Q+R=342−9m

が得られる。 

 6個の数字の和は21〜93であり、
(1)+(2)からmは31以上 
(3)からmは35以下であるとわかる。
しかし、これ以上限定する方法が分からなかった。

m=31の場合 D+H+L=B+F+J=15なので探索は人間業でできる範囲だが、それ以上は多数なので、
(1)(2)を満たすD,H,L,B,F,Jの組合せ全部に関し、PCで虱潰しした。
D,H,L,B,F,J、mが定まると M,N,O,P,Q,Rは1パラメータ不定だけなので探索は容易である。
A,C,E,G,I,Kも同様である。 

なお、PCにとっては一瞬の作業であった。

【問題2−1】 2010年

【問題2−3】

変わったところで 連続する2素数の和というのはどうでしょう。
2006=997+1009
18  =7+11


◆静岡県 medaka さんからの解答

【問題1】

(答え)

基本解は、以下の4通り。

    【 m=31 No.1 】
            14---- 6----11
          /    / \  \
         10---- 4-----15---- 2
         / \ /        \ / \
       7  13            9     18
         \ / \        /  \ /
          8---- 5-----17----- 1
           \     \  /   /
              16----- 3----12

     【 m=32 No.1 】
             7----11----14
          /    / \  \
         10---- 1-----16---- 5
         / \ /        \ / \
      15  12            3     13
         \ / \        /  \ /
          8---- 4-----18----- 2
           \     \  /   /
               9----- 6----17

     【 m=32 No.2 】
             9---- 6----17
          /    / \  \
         16---- 4-----10---- 2
         / \ /        \ / \
       7   8           15     13
         \ / \        /  \ /
         14---- 5-----12----- 1
           \     \  /   /
              11----- 3----18

     【 m=34 No.1 】
             9----12----13
          /    / \  \
          8---- 2-----14----10
         / \ /        \ / \
      17   4            3     11
         \ / \        /  \ /
         16---- 7----- 6----- 5
           \     \  /   /
               1-----15----18
(解法)

[探索の準備]

見易さのため、A〜Rに変えて、以下のように18を割り当てる。


            13----12----18
          /    / \  \   
         -------------11
         / \ /        \ / \
      14                  17
         \ / \        /  \ / 
         --------------10
           \     \  /   /
              15---------16
また、a、b、cを以下のように定義する。

a =  ... (1)

b = 101112 ... (2)

c = 131415161718 ... (3)

(1)+(2)+(3)の中には、1〜18が必ず1回ずつ表れるので、
a+b+c= 1+2+3+...+18=171 ... (4)

すべての辺の総和を考えると
2a+3b+2c = 12m ... (5)

(5)に(4)を代入して
b = 12m−342 ... (6)

正六角形の辺の総和を考えると
b+2c = 6m ... (7)

(6),(7)より、
c = 171−3m ... (8)

(4),(6),(8)より、
a = 171−b−c = 342−9m ... (9)

a,b,cの下限値は、1+2+3+4+5+6、上限値は、13+14+15+16+17+18となるので、
21 ≦ a,b,c ≦ 93 ... (10)

(10),(6),(8),(9)より、mの範囲を求めると (途中省略)
31≦ m ≦ 35 ... (11)

三角形__11を考えると

11 = m ... (12) 

 = m ... (13)

11 = m ... (14)

(12)+(13)-(14)より、
 = m

+()−2(+)= m

(9)を代入すると
+342−9m−2(+)= m

よって、
 = 5m−171+ ... (15)

同様にして
 = 5m−171+ ... (16)

 = 5m−171+ ... (17)

10 = 5m−171+ ... (18)

11 = 5m−171+ ... (19)

12 = 5m−171+ ... (20)

正六角形の各辺について考えると、

14 = m−13 ... (21)

15 = m−14 ... (22)

16 = m−15 ... (23)

17 = m−1610 ... (24)

18 = m−1711 ... (25)

x = m−1812 ... (26)

[探索手順]

mが31から35の範囲で以下の探索を行い、18を決定する。
ただし、18は、1〜18の整数かつ、互いに異なる点に注意する。

s1.(9)式を満たす、整数の組を求める。
(普通の探索)

s2.(15)〜(20)式により、12を求める。

s3.13を1〜18の範囲の値を仮定して、(21)〜(26)式により、1418、xを求める。
13≠xとなる場合は、解として不適合のため破棄する。

13=xとなる組み合わせが見つかれば、それが求める答えである。

実際の探索プログラムのソース。(lzh圧縮)

【問題2−1】

(答え)4年後の平成22年

  18+4=  22=4  +5  +6  +7
2006+4=2010=501+502+503+504

【問題2−2】

(答え)10年後の平成28年 

  18+10=  28=1  +2  +3  +4  +5  +6 +7
2006+10=2016=285+286+287+288+289+290+291
【問題2−3】

(一般解について)

x年後がm個の連続する整数の和で表すことができるものとする。即ち、

平成(18+x)   = a〜(a+m−1)の和  ... (1)
西暦(2006+x) = b〜(b+m−1)の和 ... (2)
但し、x≧0、m≧2、a,b>0となる整数   ... (3)

となるx,m,a,bが存在する。

これより、
18+x = m(a+ m−1
) ... (4)
2006+x = m(b+ m−1
) ... (5)
となる。

(4)、(5)式は、x,m,a,bの解が存在するとき、
X=x+m,A=a+1,B=b+1  とおくと、
X,m,A,Bも(4)、(5)式を満たすことがわかる。

従って、以下では、x、a,bの最小値のみを求めることにする。

(5)−(4)より、

 m { b−a }
= 1988          ... (6)
=  2 * 994      ... (7)
=  4 * 497      ... (8)
=  7 * 284      ... (9)
= 14 * 142      ... (10)
= 28 *  71      ... (11)
=  1 *1988      ... (12)

(6)式が整数解を持つためには、mは、1988の約数かつ2以上でなければならない。

(7)式に因数分解される場合、
m=2,b−a=994 または、m=994、b−a=2となる。

m=2、b−a=994の場合、(4)に代入すると
18+x = 2(a+ 2−1
)

これより、 x=2a−17となるが、
条件(3)を満たす最小解は、x=1,a=9である。

b−a=994より、b=1003を得る。

以上をまとめると
x=1,m=2,a=9,b=1003

m=994,b−a=2の場合、(3)に代入すると
18+x = 994(a+ 994−1
)
これより、x=994a+493503となり、
条件(3)を満たす最小解は、
x=494497,a=1となる。

また、b−a=2より、b=3となる。

以上をまとめると
x=494497,m=994,a=1,b=3

(8)〜(12)の場合も同様に、求めることができて、以下の結果となる。


      X       m    a     b    平成の分解          西暦の分解 
  ------   ----  --   ----     -------------------------    -------------------------------
        1      2   9   1003  :  18 +       1 = [ 9,  10 ]  /  2006 +        1 =[ 1003, 1004 ]

        0      4   3    500  :  18 +       0 = [ 3,   6 ]  /  2006 +        0 =[  500,  503 ]

       10      7   1    285  :  18 +      10 = [ 1,   7 ]  /  2006 +       10 =[  285,  291 ]

       87     14   1    143  :  18 +      87 = [ 1,  14 ]  /  2006 +       87 =[  143,  156 ]

      388     28   1     72  :  18 +     388 = [ 1,  28 ]  /  2006 +      388 =[   72,   99 ]

     2538     71   1     29  :  18 +    2538 = [ 1,  71 ]  /  2006 +     2538 =[   29,   99 ]

    10135    142   1     15  :  18 +   10135 = [ 1, 142 ]  /  2006 +    10135 =[   15,  156 ]

    40452    284   1      8  :  18 +   40452 = [ 1, 284 ]  /  2006 +    40452 =[    8,  291 ]

   123735    497   1      5  :  18 +  123735 = [ 1, 497 ]  /  2006 +   123735 =[    5,  501 ]

   494497    994   1      3  :  18 +  494497 = [ 1, 994 ]  /  2006 +   494497 =[    3,  996 ]

  1977048   1988   1      2  :  18 + 1977048 = [ 1, 1988 ]  /  2006 + 1977048 =[    2, 1989 ]

◆東京都 明 さんからの解答

【問題1】


    18―――1―――12     
   /   / \   \   
  2―――9―――17―――3  
 / \ /     \ / \ 
11   15       5   16
 \ / \     / \ / 
  6―――4―――13―――8  
   \   \ /   /   
    14―――10―――7    

    13―――1―――18     
   /   / \   \   
  2―――15―――12―――3  
 / \ /     \ / \ 
17   10       5   11
 \ / \     / \ / 
  6―――4―――8―――14  
   \   \ /   /   
    9―――16―――7    

    13―――5―――14     
   /   / \   \   
  2―――3―――16―――11  
 / \ /     \ / \ 
17   18       1   7
 \ / \     / \ / 
  6―――4―――12―――10  
   \   \ /   /   
    9―――8―――15    

    9―――8―――17     
   /   / \   \   
  12―――2―――4―――16  
 / \ /     \ / \ 
13   14       7   1
 \ / \     / \ / 
  10―――3―――6―――15  
   \   \ /   /   
    11―――5―――18 
<求め方>

(1)〜(12)の不定方程式で、A〜R が1〜18の重複しない整数となる解を求めます。

A+B+C = m   (1)
C+D+E = m   (2)
E+F+G = m   (3)
G+H+I = m   (4)
I+J+K = m   (5)
K+L+A = m   (6)
B+N+O+F = m  (7)
F+P+Q+J = m  (8)
J+R+M+B = m  (9)
D+O+P+H = m  (10)
H+Q+R+L = m  (11)
L+M+N+D = m  (12)

まず、(1)〜(12)の総和をとることにより、
 2(A+B+・・・+R)+L+D+H+B+F+J = 12m

よって、12m = 342+L+D+H+B+F+J
m = L+D+H+B+F+J+6
12
+28

以上の13個の方程式から19個の変数を決めることになります。
少なくとも6個の独立な変数を持つことになるので、とりあえずL,D,H,B,F,J を独立変数と決めて他の変数を求めてみます。
m = L+D+H+B+F+J+6
12
+28

(1)-(2)+(3)-(4)+(5)から A=-K+D+H-B-F+m

(2)-(3)+(4)-(5)から   C=K-D-H+F+J

(3)-(4)+(5)から     E=-K+H-F-J+m

(4)-(5)から       G=K-H+J

(5)から         I=-K-J+m

-(1)+(2)-(3)+(4)-(5)+(6)から J=L+D+H-B-F

-(1)+(2)-(3)+(4)-(5)+(6)+(7)+(8)-(10)-(11)から N=R+H-F

-(1)+(2)-(3)+(4)-(5)+(6)+(8)-(11)から  P=R-D+B

(9)から                         M=-R-B-J+m

(1)-(2)+(3)-(4)+(5)-(6)-(8)+(10)+(11)から  O=-R-H-B+m

(1)-(2)+(3)-(4)+(5)-(6)+(11)から     Q=-R+D-B-F-J+m
2×((1)-(2)+(3)-(4)+(5)-(6))-(7)-(8)-(9)+(10)+(11)+(12)からは0=0となり、13個の式の内、1個は従属の関係式であることが分かりました。

また、独立として定めたL,D,H,B,F,J はJ=L+D+H-B-Fとなり、1つは従属変数であり、別の2個の変数(この場合KとR)が独立変数となりました。

あとは独立変数L,D,H,B,F,K,R に適当な数字を入れてすべての変数が1〜18に割り当てられるようにします。
計算機により適合するものを探索しました。

図の回転、裏返しの同型を1つと数えるため、次の工夫をしました。
まず、2つの3角形を構成するL,D,H,B,Fの5つの数を数字の小さい順で組合せとして選びだします。
次にこの5つの数からL,D,Hとする3つの数を組合せとして選び出し、Jとmを求めます。
次にJ がL,D,H,B,Fより大きいこと、およびmが整数になることをチェックし、条件から外れるものを除外します。
(別に外周の6角形の各辺がmによりm≦42が導けます。)
これで候補となる重複しないL,D,HとB,F,J の組を選択することができます。

次にL,D,Hを小さい数の順に割り当てます。
以上で回転、裏返しの同型を重複せずに検出できることになります。

最後にB,F,Jを順列として配置し、K,R に重複しない数を当てはめ、すべての変数が1〜18に1つずつ割り当てられるかを確認します。
以上の方法で求めた結果が上記4つのパターンです。

10進BASICで作ったプログラムです。

【問題2−1】

初項がnで連続するk個の整数の和は  k(2n+k-1)
2
条件を満たす次の年の数列の初項をmとすると、
k(2m+k-1)
2
-k(2n+k-1)
2
= (m-n)k
k=4から、次は4年後
カナダ、バンクーバ−の冬季オリンピックですね。

【問題2−2】

西暦を k(2m+k-1)
2
、和暦をk(2n+k-1)
2
であらわせるとすると、
西暦と和暦の差は【問題2−1】と同様に (m-n)kです。

西暦と和暦の差は1988=22・7・71から、
5以上となるkの候補は7,14,28,・・・となります。

kが約数を持ち、k個の連続する整数の和がある値となるとき、約数の連続する整数の和でその値にすることができます。
したがってk=7と71の2つを確認すれば十分です。

k=7のとき、次の年は2009年、平成21年
k=71のとき、次の年は2059年、平成71年となります。
したがって、答えは 2009年、平成21年です。

ちなみに7つの連続する整数であらわすと以下のようになります。

2009=284+285+・・・+290
21=0+1+・・・+6

【問題2−3】

次のような問題を考えてみました。

西暦2006年は和暦で平成18年。
昭和、大正、明治が続いたとすれば昭和81年、大正95年、明治139年にあたります。

平成、昭和、大正、明治で表した年号で、3つを選んだとき、同一の個数の連続した整数の和で表せる年が存在する場合と、全く存在しない場合があります。
3つの組合せで、同一の個数の連続した整数の和で表せる年が存在しない場合はどのような場合でしょうか。


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