◆広島県 清川 育男 さんからの解答
【問題1】
12+22+32+42=30(個)
【問題2】
9本
ー ー ー | | | | ー ー ー | | | | ー ー ー | | | ー ー ー ー | | | ー ー ー ー【問題3】
【問題3−1】
2*n*(n+1) 本
【問題3−2】
12+22+・・・・+n2=n*(n+1)*(2*n+1)/6(個)
【おまけ1】
4*4 1) ー ー ー | | | | ー ー ー | | | | ー ー ー | | | ー ー ー ー | | | ー ー ー ー 2) ー ー ー | | | | | ー | | | | | ー ー | | | | | ー ー | | | | ー ー ー ー回転、裏返しで同じになるもを1通りとすると、2通り。
1 2 3 4
5 6 7 8 9
10 11 12 13
14 15 16 17 18
19 20 21 22
23 24 25 26 27
28 29 30 31
32 33 34 35 36
37 38 39 40
1) 2 8 10 16 22 24 25 33 35
2) 2 10 12 13 20 21 28 31 34
3) 3 6 13 16 19 25 26 33 35
4) 3 10 11 13 20 21 28 31 34
5) 6 8 14 16 22 24 25 33 35
6) 6 8 15 16 22 23 25 33 35
7) 6 8 15 16 22 25 28 35 38
8) 6 8 16 17 19 25 27 33 35
9) 6 8 16 17 19 25 31 33 39
10) 6 8 16 18 19 25 26 33 35
11) 6 12 13 14 20 21 28 31 34
12) 7 10 13 20 21 23 30 31 33
13) 7 10 13 20 21 27 28 29 35
14) 7 10 13 20 21 28 29 31 39
15) 7 10 13 20 21 28 30 31 38
16) 8 10 11 18 20 21 28 31 34
16通り。(固定して)
【おまけ2】
●5×5に並べた場合
ー ー ー ー | | | | ー ー ー ー | | | | | ー ー ー | | | | | ー ー ー ー | | | | ー ー ー ー | | | | ー ー ー ー ー14本
●6*6
ー ー ー ー ー
| | | | | |
ー ー ー
| | | | | | |
ー ー ー
| | | | | | |
ー ー
| | | | | | |
ー ー ー ー
| | | | | |
ー ー ー ー
| | | | |
ー ー ー ー ー ー19本●7*7(3*3,5*5)
ー ー ー ー ー ー ー
| | | | |
ー ー ー ー ー ー
| | | | |
ー ー ー ー ー ー
| | | | | |
ー ー ー ー ー
| | | | | |
ー ー ー ー ー
| | | | | |
ー ー ー ー ー
| | | | | |
ー ー ー ー ー ー
| | | | |
ー ー ー ー ー ー ー●8*8(2*2,4*4,6*6)
ー ー ー ー ー ー ー ー
| | | | |
ー ー ー ー ー ー ー ー
| | | | |
ー ー ー ー ー ー ー
| | | | | |
ー ー ー ー ー ー ー
| | | | | | |
ー ー ー ー ー
| | | | | | |
ー ー ー ー ー ー
| | | | | | |
ー ー ー ー ー ー
| | | | | |
ー ー ー ー ー ー ー ー
| | | | |
ー ー ー ー ー ー ー ー中央から見ると包含されているのが判ります。
●n*n
F(n)=Ceiing(n2/2)+1
n≧2、F(1)=1
◆広島県の中学校2年生 CHEMI さんからの解答
【問題1】
マッチ棒一本の長さを1とします。
このとき、問題図の中には、一辺が1の正方形から最大4の正方形まであります。
ここで、それぞれの大きさの正方形の数は、
「上下にずらせる数」×「左右にずらせる数」
なので、
****************** 一辺の長さ| 計算 |答え ―――――――――――――――― 1 |4×4=16|16 2 |3×3= 9| 9 3 |2×2= 4| 4 4 |1×1= 1| 1 ―――――――――――――――― 合計|30 ******************よって30個。
【問題2】
一辺1の正方形は16個あります。
他は、それらを消すときに一緒に消せばいいでしょう。
よって、それらを消すのには8本消せばいいことになります。
しかし、
― ― | | ― ―で埋めると、一辺が2の正方形をすべて消すことができません。
また、8本で消そうとすると、一辺が4の正方形を消すことができません。
だから、8本で、一辺が1の正方形一個と一辺が4の正方形を除くすべての正方形を消して、もう一本消して残りの二つの正方形を同時に消します。
細かい証明はしませんが(っていうかできません)感覚的にこれならうまくいくとわかります。
よって、9本消す必要があります。
-例-
ー ー ー | | | | | ー | | | | | ー ー | | | | | ー ー | | | | ー ー ー ー【問題3−1】
n×nから(n+1)×(n+1)にするときに、まず辺を1ずつ伸ばさなければいけません。
そのためには{2×(n+1)}本必要です。
そして、右端の辺と下の辺を作るには、{2×(n+1)}本必要です。
以上のことから、僕は次のような反復式を作りました。
*************************** X1 = 4 (一辺が1の正方形を作るのに必要なマッチ棒の本数) Xm+1 = Xm + 4 × (m + 1) ***************************Xnが(n×n)の正方形を作るときに必要なマッチ棒の本数です。
【問題3−2】
これは、【問題1】の考え方を使うと、
| n k=1 |
k2だとわかります。 |
【おまけ2】
これは、【問題2】の考え方を使うと、
n2/2+1
となりますが、nが奇数のときに小数点がでます。
このとき、切り捨てるとすべて消すことができないので(少なくなるから)、小数点以下は切り上げたものが答えとなります。
◆千葉県 菜花子 さんからの解答
◆静岡県 medaka さんからの解答
【問題1】 30個
【問題2】
(考え方)
3x3の答え(*の部分)をもとに上側と右側の部分を拡張した
【問題3−1】
(答え)
マッチ棒の数をL(n)とすると
L(n)=2*n*(n+1)
(求め方)
L(1)= 4
δL(n)= L(n)−L(n−1)とすると、δL(n)=4*nとなる。
これより、L(n)=ΣδL(k)として、上記の答えを得る。
ex.L(4)=2*4*(4+1)=40
【問題3−2】
(答え) 正方形の個数をS(n)とすると
| S(n)= | n*(n+1)*(2*n+1) 6 |
(求め方)
mxmの正方形は、横方向に(n−m+1)個、縦方向にも(n−m+1)個を配置できるので
全体では、(n−m+1)2個が存在する。従って、
S(n)
=n2+(nー1)2+(nー2)2+...+12
= Σk2
= Σ{k*(k−1)+k}
| = | n*(n+1)(n−1) 3 | + | n*(n+1) 2 |
| = | n*(n+1)*(2*n+1) 6 |
【おまけ1】
(答え)
以下の2個。
ただし、対称解を別物として数える場合は、16個。
【問題2】の解は、最初の解を上下反転したものに一致している。
n=5の場合は、91個。
ただし、対称解を別物として数える場合は、720個。
(求め方)
プログラム(最後に添付)による探索で求めた。
(プログラムの説明は割愛)
【おまけ2】
(答え) 取り除くマッチ棒の最小数をm(n)とすると
| m(n)=[ | n2+1 2 | ]+1 |
ただし、[a]はガウス記号で、aの整数部分を表す。
(ex.[3]=3,[3.5]=3)
| n | m(n) |
| 3 | 6 |
| 4 | 9 |
| 5 | 14 |
| 6 | 19 |
| 7 | 26 |
(求め方)
n=3は、明らか(『正方形の消滅』参照)であるので、n≧4について調べることにする。
1)取り除くマッチ棒の数がm(n)となるような解が存在することを以下に示す。
n=4は、【問題2】で明らかである。
n>4については、4x4の解をベースとして以下の手順で作ることができる。
nが偶数のとき、nxnから(n+1)x(n+1)の解を作る手順
a)nxnの上側に左から右へと1x2の長方形を並べる
b)nxnの右側に上から下へと2x1の長方形を並べる
c)右下の1x1の正方形の領域は、下の部分を開けたままにする
nが奇数のとき、nxnから(n+1)x(n+1)の解を作る手順
d)nxnの左側に上から下へと2x1の長方形を並べる。
e)nxnの下側にある1x1の正方形(下が開いている)は、2x1の長方形にする
f)e)で作られた長方形ではさまれた部分を1x2の長方形でうめる
g)d),e)にはさまれた1x1の正方形の領域は、下の部分を開けたままにする
上記の手順a)〜g)により、n=4から順にn=5〜8を作成する例を示す。
は、手順a)の操作で作られたことを表す。
(b〜gも同様)
n=4の場合(ベース解)

n=5の場合

n=6の場合

n=7の場合

n=8の場合

2)解が存在するための,必要条件
l(n)を以下のように定義すると、解が存在するためには、
取り除くマッチ棒の数≧l(n)を満たすことが必要である。
| l(n)=[ | n2 2 | ]+1 |
ただし、[k]はガウス記号で、kの整数部分を表す。
1x1の正方形はn2個存在する。
この正方形をもっとも少ない数のマッチ棒で消滅させるには、2つの1x1の正方形の間の1本を取り除いて、1x2 or 2x1の長方形を作ることである。
n2個の正方形をこの方法で行うとすると、
| [ | n2 2 | ]本のマッチ棒が必要である。 |
一方、この方法では、nxnの正方形は消滅しないので、これを消滅させるために、もう1本のマッチ棒が必要となる。
| 従って、[ | n2 2 | ]+1=l(n)が必要である。 |
nが奇数の場合、1x1の正方形が1つ残るが、この正方形は、nxnの正方形と辺を共有していれば、nxnの正方形を消滅させる時に、同時に消滅させることができる。
従って、nが奇数の場合も、
| [ | n2 2 | ]+1=l(n)本のマッチ棒が必要条件となる。 |
3)次に、m(n)が最小解であることを示す。
| nが偶数の場合、[ | n2+1 2 | ]=[ | n2 2 | ]となり、 |
nが奇数の場合、m(n)=l(n)+1が成り立つ。
もし、l(n)となる解が存在しなければ、m(n)が最小解といえる。
●補題1
下図のように、1x2の長方形Aの両側をガードされた状態で、x,yの位置を1x2と2x1の長方形だけで埋めることはできない。

G1,G2は、2x1の長方形又は端
∵ x、yを埋めようとすると、どうしても2x2の正方形ができてしまう。
●補題2
下図のように、1x2の長方形がk個並んだ両側をガードされた状態で、
x1...x2kの位置を1x2と2x1の長方形だけで埋める場合、
1x2の長方形は、高々(k−1)個しか並べることができない。

G1,G2は、2x1の長方形又は端
x1,x2kの位置は、2x1の長方形を配置しなければならないので、残りを1x2の長方形で埋めたとしても高々(k−1)個となる。
補題1,2を使って、l(n)となる解が存在しないことを示す。
もし、l(n)の解が存在すると仮定すると、1x1の正方形がnxnの正方形と辺を共有し、その辺は取り除かれている。
残りの(n2−1)個の1x1の正方形は、2つが合わさって1x2 or2x1の長方形となっていなければならない。
(l(n)の項で述べたこと)

上図のように、1段、2段、...、n段と順に1x2or2x1の長方形を埋めていくことにする。
なお、1x1の正方形Aは最上段に配置することにする。
(こうしても一般性は失われない)
nは奇数なので、n=(2*k+1)とすると、1段目には最大でk個の1x2の長方形を配置することができる。
1段目にk個を配置した場合、補題2により、2段目は、高々(k−1)個の1x2の長方形しか配置できない。
これを繰り返していくと、k段目で補題1の状態となり、これ以上は配置できなくなる。
(即ち、解が存在しない)
もし、途中で、1x2の長方形の数を少なく配置した場合は、もっと少ない段数で補題1の状態となる。
例 5x5の場合

以上より、1x2の長方形は、高々k段までした積み上げることができないので、解は存在しない。
従って、nが奇数の場合、l(n)となる解は存在しないので、m(n)が最小解である。
<<おまけ2のサマリ>>
少し長くなったので、以上の論旨をまとめると
1)取り除くマッチ棒の数がm(n)となるような解が存在する。
2)解が存在するためには、取り除くマッチ棒の数≧l(n)を満たすことが必要である。
3)nが偶数の場合、m(n)=l(n)が成立するので、m(n)は最小解である。
nが奇数の場合、m(n)=l(n)+1が成り立つ。
しかし、l(n)となる解が存在しないことが示されたので、m(n)が最小解となる。
【おまけ1】の探索プログラム
##### 20004.06.06
#
#
import time
def exe(N) :
global AnsCount,DupCount,out
out = open("s%d-log.txt" % N,"w")
Init(N)
L = 2 * N * (N+1)
S = [0]
for m in range(1,N+1) :
mask = 0L
for k in range(0,L) : mask |= M[m][k]
S += [mask]
AnsCount = 0
DupCount = 0
maxdepth = (N*N + 1) / 2 + 1
OuterSearch(maxdepth,0,-1,[],S,N)
out.close()
##
def OuterSearch(MaxDepth,nest,Pos,PosList,S,N) :
if nest == 0 :
for p in range(0,(N+1)/2) :
Line = ("\n=== Search pos:%d Started === : " % (p)) + time.ctime()
WriteLog(out,Line)
SS = [0]
for m in range(1,N+1) : SS += [ (S[m] | M[m][p]) ^ M[m][p] ]
InnerSearch(MaxDepth,nest+1,-1,[p],SS,N)
OuterSearch(MaxDepth,nest+1,p,[p],SS,N)
Line = "\n=== Search Ended === : " + time.ctime()
WriteLog(out,Line)
return
if MaxDepth < ((N*N - nest) / 2 + nest + 1) : return
for pi in range(Pos+1,len(OutPos)) :
p = OutPos[pi]
poslist = PosList + [p]
if DupCheck(poslist,N) < 0 : continue
SS = [0]
for m in range(1,N+1) : SS += [ (S[m] | M[m][p]) ^ M[m][p] ]
InnerSearch(MaxDepth,nest+1,-1,poslist,SS,N)
OuterSearch(MaxDepth,nest+1,pi,poslist,SS,N)
##
def InnerSearch(MaxDepth,nest,Pos,PosList,S,N) :
global AnsCount,DupCount
if nest == MaxDepth :
for m in range(1,N+1) :
if S[m] != 0 : return
cnt = DupCheck(PosList,N)
if cnt < 0 : return
AnsCount += 1
DupCount += cnt
ID = "\n ==== %d / %d ====" % (AnsCount,DupCount)
printFig(ID,PosList,N)
return
for pi in range(Pos+1,len(InPos)) :
p = InPos[pi]
poslist = PosList + [p]
SS = [0]
for m in range(1,N+1) : SS += [ (S[m] | M[m][p]) ^ M[m][p] ]
if (bitcount(SS[1])+1)/2 + nest >= MaxDepth : continue
InnerSearch(MaxDepth,nest+1,pi,poslist,SS,N)
##
def bitcount(Mask) :
w = Mask
c = 0
while w != 0 :
c += 1
w = w & (w-1)
return c
##
def DupCheck(PosList,N) :
NN = N * (N+1)
C = []
for t in range(0,8) :
Pmask = 0L
for p in PosList :
if p < NN :
i = p % N ; j = p / N
if t & 0x01 : i = N-1 - i
if t & 0x02 : j = N - j
q = i + j*N
if t & 0x04 : q += NN
else :
i = (p-NN) % N ; j = (p-NN) / N
if t & 0x02 : i = N-1 - i
if t & 0x01 : j = N - j
q = i + j*N + NN
if t & 0x04 : q -= NN
Pmask |= 1L << (NN+NN-q)
if t == 0 :
P = Pmask
C =[P]
else :
if (P & OutMask) < (Pmask & OutMask) : return -1
if (P & OutMask) == (Pmask & OutMask) :
if (P & InMask) < (Pmask & InMask) : return -1
if Pmask not in C : C += [Pmask]
return len(C)
##
def Init(N) :
global M,InPos,OutPos,InMask,OutMask
NN = N * (N+1)
M = [[]]
for m in range(1,N+1) :
mask = []
for k in range(0,2*NN) : mask += [0]
M += [mask]
for i in range(0,N) :
if i+m > N : break
for j in range(0,N) :
if j+m > N : break
p = i*N + j
q = p + m*N
r = i + NN + j*N
s = r + m*N
for k in range(0,m) :
a = p + k
b = q + k
c = r + k
d = s + k
M[m][a] |= 1L << p
M[m][b] |= 1L << p
M[m][c] |= 1L << p
M[m][d] |= 1L << p
Line= " m=%d p=%d (%d,%d,%d,%d)" % (m,p,a,b,c,d)
WriteLog(out,Line)
InPos = [] ; InMask = 0L
OutPos = [] ; OutMask = 0L
NN2 = 2 * NN
for p in range(0,NN2) :
if p < NN : i = p / N
else : i = (p-NN) / N
if (i == 0) | (i == N) : OutPos += [p] ; OutMask |= 1L << (NN2-p)
else : InPos += [p] ; InMask |= 1L << (NN2-p)
##
def printFig(ID,PosList,N) :
H = [] ; V = []
h = '+'; v = '|'
for k in range(0,N) :
h += '---+'
v += ' |'
for n in range(0,N+1) :
H += [h]
V += [v]
for p in PosList :
if p < N*(N+1) :
i = p % N
j = p / N
h = H[j]
h = h[:i*4+1] + ' ' + h[i*4+4:]
H[j] = h
else :
p = p - N*(N+1)
i = p % N
j = p / N
v = V[i]
v = v[:j*4] + ' ' + v[j*4+3:]
V[i] = v
WriteLog(out,ID)
for k in range(0,2*N+1):
if (k & 0x01) : WriteLog(out,' ' + V[k/2])
else : WriteLog(out,' ' + H[k/2])
###
def WriteLog(out,Line) :
print Line
out.write(Line+"\n")
out.flush()
◆東京都 ぽこぺん さんからの解答
1×1 の正方形を「単位正方形」,n×n の正方形を「全体正方形」と呼ぶことにする。
また,長さ 1 の辺(マッチ棒 1 本に対応)を単位辺と呼ぶ。
【問題1】
下記【問題3−2】の解で,n = 4 とすれば,
4×5×9/6 =30 個
【問題2】
下記【おまけ1】の図において,赤点線の位置にある 9 本の単位辺を取り除くと正方形を含まないようにできる。
【問題3−1】
一つの単位正方形にその上辺と左辺を対応させると,それは単位正方形同士の間で重複しない。
また,全体正方形の右辺と下辺に属する 2n 本の単位辺には対応する正方形がない。
以上から,求める辺の本数は
2n2 + 2n = 2n(n+1) 本 である。
【問題3−2】
1 辺が k (1≦k≦n) の正方形が,
全体正方形の内部で
左右に動ける自由度は n+1-k であり,
上下に動ける自由度も同じく n+1-k であるから,
この大きさの正方形は (n+1-k)2 個ある。
したがって,全部で
| n k=1 | (n+1-k)2 = | n k=1 | k2 = | n(n+1)(2n+1) 6 |
個 |
ある。
【おまけ1】
回転と裏返しによって重ならない解は下図の 2 通り。
これ以外にないことはシラミ潰しにより確かめた。
考え方は【おまけ2】に記す。
【おまけ2】
n≧3 とする。
単位正方形をすべて消すためには,各単位正方形から少なくとも 1 辺ずつを削除する必要があるが,
2 個ずつ隣り合う単位正方形の間の辺を削除すれば,1 辺あたり 2 個ずつの単位正方形が消えることになり,
削除本数は最小で済む。
[1] n が偶数の場合は,これによって n2/2 枚のドミノ片(2×1 の長方形)ができる。
しかし,このドミノ片を適当に配置して全体正方形を埋めただけでは,全体正方形の辺が削除されないまま残っているから,
n2/2 本を削除しただけでは題意を満たすことはできない。
次に,単位辺を n2/2 + 1 本削除することを考えると,この場合は実際に題意を満たす配置がある (下図)。
確かにこの場合,ドミノ片が n2/2 - 2 個,単位正方形が 1 個,1×3 の長方形が 1 個だから,削除した辺数は
| ( | n2 2 | - 2) + 1 + 2 = | n2 2 |
+ 1 本 |
となっている。これが最小本数である。
n×n の場合,この図に掲げた 2 つのタイプのすべての解は,適当に回転や裏返しを行うことにより,外周に接する単位正方形(黄)を (1, 2) に置くことができる (上から i 番目,左から j 番目の単位正方形の位置を (i, j) で表すことにする)。
そのとき,1×3 の長方形(青)の位置は,解の 2 種類のタイプに応じて
(n'-1, n'+1)〜(n'+1, n'+1) または (n'+1, n'-1)〜(n'+1, n'+1) になる。
ただし,n' = n/2 とおいた。
n≧6 の偶数の場合,これ以外のタイプの解が存在するかどうかは確かめていない。
なお,両タイプの配置は,n×n の配置の外周(6×6の図にある赤枠部)にそれぞれ規則的なパターンを付加して, さらに規則的な修正を施すことにより,(n+2)×(n+2) の配置に拡張することができる。
[2] n が奇数の場合は,(n2 - 1)/2 本の単位辺を削除することにより,同数のドミノ片と 1 個の単位正方形ができる。
この単位正方形が全体正方形の外周に接する位置にあり,その共有片を 1 本だけ削除することにより題意を満たすことが
できれば,
(n2 - 1)/2 + 1 本の削除で実現できることになるが,それは不可能である。
なぜなら,下図のように単位正方形 S (黄) の載る辺上で,S から遠い方の頂点にドミノ片を置くには左右 2 通りの 置き方があり (注),そこから図に示すようなドミノ片の連鎖の配置がそれぞれ必然的に決まるため,右下に 2×2 の正方形ができることになるが,この正方形領域を題意を満たしてドミノ片で埋めることはできないからである。
注: n = 3 の場合,S が辺の中央にある場合は明らかに不可能,頂点にある場合は左側の 1 通りのみ。
n = 5 で S が辺の中央にある場合は左側の 1 通りのみとなる。
次に,(n2 - 1)/2 + 2 = (n2 + 3)/2 本の削除で済む解としては,下図の例に示すような渦巻き型の配置を元にして, 中央の単位正方形の任意の 1 辺を削除してL字型のピースを作り,さらに外周の任意の単位辺を削除して全体正方形を 消すことにより得られるものがある。
| この場合が | n2+ 3 2 | 本で最小本数となる。 |
| 以上 [1] と [2] をまとめて,最小本数は [ | n2+ 3 2 | ] 本となる。 |
【感想】
これまで,マッチ棒関係のパズルに真面目に取り組んだことはなかったのですが,この問題は一見平凡に見えて,実際に解いてみると意外に奥深いことに驚きました。
軽い気持ちで取りかかったのですが,難渋してしまいました。
◆愛知県 Y.M.Ojisan さんからの解答。
【問題1】 30 個
【問題2】 9本
取り方は下図赤破線

【問題3−1】
横方向に N本のマッチがN+1段ある。従って
2N(N+1)本
【問題3−2】
1+22+32+・・・・+N2 で計算すればよい。
従って、| N(N+1)(2N+1) 6 |
【おまけ1】
実質 問題2の解答に示す2個である。
4×4の正方形を消去するために、少なくとも1本外周のマッチを採らなければならないが、対称性を考えると頂点隣(系列1)と辺中央寄り(系列2)の2種のみ考えればよい。
この一本により1×1の正方形1個が削除され、15個が残る。1本のマッチでは、最大2個の1×1の正方形が消去可能であるから、最低あと8本必要であり、合計9本が最小である。この場合、マッチを取り去ったあとに残るタイル図形は、(1)6個のドミノと1個のトリミノか(2)7個のドミノと1個の外周のモノミノで構成されている。
さらに、2×2の正方形が消去されているためには、2個のドミノが平行に並んでいてはいけない。
以上の条件を満足するタイルの並べ方をPCで探索すると、下図に示すものだけであった。
なお、系列1の(2)は無かった。系列2の(2)も本当は無かったのであるが、下図にはモノミノが外周上の条件をはずしたものを示した。
さらに3×3の正方形がないものを探すと、系列2の(1)タイプの2個のみであった。

【おまけ2】 ガウス記号 [ ]を用いて下記である。
ただし N>1
| [ | N2+3 2 |
] |
【必要条件】
Nが偶数である場合、N×Nの正方形を消去するために外周の1本を取ると、1×1の正方形は1個消去されるだけであり、残り(N2−1)個を消去するには、(N2−1)が奇数であるので、N2の半分のマッチを取り除かなければならない。
よって、最初の外周の1本を加え計算すると 答えと等価である。
Nが奇数である場合、偶数の場合と同じ考え方を適用すると、(N2−1)が偶数であるので、答えより1少ない必要条件としての値が得られる。
しかし実際は下図に示すように、残された(N2−1)個のセルをその半分個のドミノで2×2の正方形ができないように埋めることは不可能であり、答えと等価となる。
<下図解説>
N≧5の場合、外周から取った1本により消去される1×1の正方形:Gと干渉しない対角線およびその両側を見つけることができる。
角にドミノをおいて以降2×2の正方形ができないように対角線上にドミノを置いて行くと「碁の四丁」のように最終的に2×2の正方形を回避できなくなる。
従って、少なくとももう一つ余分にマッチの除去が必要である。
N=3の場合も下図に示すように4個のドミノで埋め尽くすことができない。
| N≧5 | N=3 系列2 | N=3 系列1 |
![]() |
![]() |
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【十分条件】
Nが偶数か奇数かにより、下図のように 棒状トリミノないし凸状テトロミノを中心にドミノが2重渦巻き線を描くようにかつレンガ積みののうに互い違いになるように配置し、N×Nの盤面(点線)を考えれば、十分条件となっている事がわかる。
| 奇数の場合 | 偶数の場合 |
![]() |
![]() |
∵ 全体がドミノからテトロミノで埋められているので少なくとも1×1の正方形は消去されている。
2×2以上の正方形で消去されていないものがあるとすると、長さ2以上の直線で構成された8以上の長さの閉じた折れ線が必要である。
渦巻き線に沿う方向には、長い連続折れ線が存在している。
しかし始点に戻るには、2以上の長さに渡って横断しなければならないが、横断方向に2以上の直線は存在しない。
よって、2×2以上の正方形も消去されている。
【PS】
おまけ1の探索をPCで行いましtが、条件が厳しいので探索数は少なく、実は人間技でも十分可能でした。
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