『今週の問題』第18回 解答


【コメント】

 今回の解答は、偶数・奇数で分けたものと、ガウス記号を使ったものがありました。

【おまけ その2】 は冗談の問題だったのですが、有名な問題だと思っていたので解答者が少なかったのは意外でした。
6本買うと、空き瓶6本で新しく2本がもらえます。
その2本を飲むと、残っている空き瓶は2本です。
ここでジュースを飲みに来た近所のおじさんに、飲んだ後の瓶を貸してもらい、お店に3本の空き瓶を持っていって更に1本をもらいます。
結局6+2+1で合計9本飲むことができます。

そのジュースを飲んだ後、空き瓶をおじさんに返せば、全て解決というわけです。


◆石川県 Takashi さんからの解答。

<T> 7本

<U>10本

<おまけT>
n本買った時に飲める本数を、a(n)とする。
まず、一本飲んだ後の状態について、あと2本飲むと3本の空瓶が出来て、1本のおまけが付いてくる。
n=1+2c+dと置くと、
 【c,dは整数、c≧0、d=0,1】

c本のおまけが付いてくるので、a(n)=n+c
 【cは(n-1)/2を越えない最大の整数】

a(55)=55+(55-1)/2=82


◆広島県 清川 育男 さんからの解答。

問題1 答え 7本。

問題2 答え 10本。

 3    4
 5    7
 7   10
........
........
2n+1  3n+1

上記の関係がみられます。

おまけの問題

1.2n+1=55
 n=27
 27×3+1=82

 答え 82本。

2.
 n=2m-1が奇数のとき A(n)=3m-2
 n=2mが偶数のとき  A(n)=3m-1

まとめると
 A(n)=(3/2)×n-3/4+(1/4)×(-1)n-1


◆石川県 平田 和弘 さんからの解答。

問題1
ジュースを5本買うと7本飲めます。
買ったジュースを○としておまけでもらったジュースを●とすると
(○○○)(○○●)● となります。

問題2
ジュースを7本買うと10本飲めます。
買ったジュースを○としておまけでもらったジュースを●とすると
(○○○)(○○○)(○●●)● となります。

関係をみていくと
買った本数...
飲める本数1011...

となりますので(飲める本数−買った本数)を求めると

買った本数...
飲める本数1011...
...

になって2個ずつペアにすると規則性があります。

買った本数 (3 4) (5 6) ( 7  8)...
飲める本数 (4 5) (7 8) (10 11)...
差     (1 1) (2 2) ( 3  3)...
となって数字(買った本数)を2個カウントするごとに差が1ずつ加算されます。

おまけ1

上記より

買った本数 (3 4) (5 6) ( 7  8)...(   n      n+1  )
差     (1 1) (2 2) ( 3  3)...((n−1)/2  (n−1)/2 )
飲める本数 (4 5) (7 8) (10 11)...((3n−1)/2 (3n+1)/2)
ですが実際買った本数をnとして奇数、偶数に分けて考えると奇数のときは必ず1本余り、偶数のときは必ず2本余るので

n=奇数のとき  (3n−1)/2
n=偶数のとき  (3n−2)/2

となります。

したがって55本買ったときは、奇数なので上記より、
(3×55−1)/2=164/2=82本です。


◆石川県 ミケさんからの解答。

問題1 7本
問題2 10本

3本 4本   1
5本 7本   2
7本 10本  3
9本 13本  4
・・・
・・・
・・・
55本 82本 27
nが奇数のとき、買える数
 n+(n-1)/2

nが偶数のとき、買える数

4本 5本    1
6本 8本   2
8本 11本  3
・・・
・・・
・・・
n+(n/2-1)


◆神奈川県 taro さんからの解答。

問題1の答え 7本
問題2の答え 10本

おまけ
買った本数と、飲める本数の関係は次のようになる。

買った本数 → 飲める本数
3(本)   → 3+1(本)
5(本)   → 5+2(本)
7(本)   → 7+3(本)
・・・・・
2n+1(本)→(2n+1)+n(本)
となる。ここで、n=1,2,3,・・・

おまけ1の答え
55=2n+1よりn=27
よって飲める本数は(2×27+1)+27=82(本)


◆愛知県 まこっちゃん さんからの解答。

いちもんめ
5本飲むと、空き瓶が5本でる。(当然だけど)
そのうちの3本で、もう1本GETする。
空き瓶は最初の残りの2本と、さっきの1本で合計3本になり、さらにもう一本飲める。
5+1+1=7で、全部で7本飲める。

にもんめ
7本飲む。
3本を1本に替えて飲む。
すると・・・
いちもんめと同じですね。
最初に3本+7本飲めるので、合計10本も飲めると。

感想
10本も飲んだら、おなか壊しますよ!!(または太る)
問題の方は、楽でした。
(とかなんとかいって、ちがってたりして・・・)


◆紙津 恭介 さんからの解答。

問題1 答え  7本
問題2 答え  10本

おまけ
 まずジュ−スを3本買った時は4本飲めます。
以下に買った数と飲める本数を並べてみます。

買った本数飲める数
3本4本
10
11
13
1014

3本、5本、7本・・・・ と2本買い増す毎に飲めるジュ−スは3本ずつ増えていきます。
4本、6本、8本の時も同様です。
ではn本買った時は、2本につき3本プラスになるので
(n¥2)×3−(−1)n 
55本買った時は上の式に55を代入して
(55¥2)×3−(−1)55=82

青木注:¥ 2は2で割った商ですね。


◆神奈川県 飯田 孝久 さんからの解答。

[おまけ]2
  飲める本数=[(3n−1)/2]
 [x]はガウス記号(切り捨て)

[おまけ(その2)]
 隣の人からジュースの空き瓶を1本借りると、ジュースを9本飲むことができて、手元に1本空き瓶が残る。
この空き瓶を隣の人に返す。
つまり、9本飲めることになる。


◆岐阜県 水の流れ さんからの解答。

○ 買ったジュース、● おまけのジュース とする。

問題1
 ○○○ ・・・1段目
 ●○○ ・・・2段目
 ●  よって、7本

問題2
2n+1本買うと

 ○○○ ・・・1段目
 ●○○ ・・・2段目
 ●○○ ・・・3段目
 ●   よって、10本
 ・・・
 ・・・
 ●○○ ・・・n段目
 ●

3n+1本 飲める                


2n+2本買うと

 ○○○ ・・・1段目
 ●○○ ・・・2段目
 ●○○ ・・・3段目
 ・・・
 ・・・
 ●○○ ・・・n段目
 ●○

3n+2本 飲める

だから、買ったジュースをA(n),飲めるジュースB(n)とすると、
A(n)=2k+m(m=1,2)のとき、B(n)=3k+m となり、k本おまけで、m本空きビンが残ります。

【おまけ】
A(55)=2×27+1より、 
 B(55)=3×27+1=82(本)

n本買ったときに飲める本数がa(n)より、
 a(n)=n+[n/2]
 ただし、[  ]はガウス記号です。

一般にp本でおまけの場合は
 a(n)=n+[n/(p−1)] になります。


◆北海道 暇つぶし さんからの解答。

n=k(kは自然数)の時、p本飲むことができ、かつ、空き瓶が一本だけ残るn、k、pを考えます。
n=k+1の時、p+1本飲むことができます。
空き瓶は2本にしかならないのでおまけはつきません。

n=k+2の時、p+2本飲むことができるほか、空き瓶が3本となり、もう一本余計に飲むことができます。
つまり、n=k+2の時、p+3本飲むことができ、かつ、空き瓶が一本だけ残ることになります。
K=k+2、P=p+3とすれば、N、K、Pについて上記n、k、pと同じことがいえます。

これを整理すると、仮定のようなn、k、Pが存在するとき、
n(n≧k)に対してAnは、
n=k+2m(ただし、m≧0の整数とする。) のとき、
 An=p+3m・・・(1)

n=k+2m+1=k+2m+1 のとき、
 An=p+3m+1・・・(2)と表すことができます。

ここで、n=1の時、1本飲むことができ、かつ、空き瓶が一本残ることになります。
そこでk=1、p=1を(1)、(2)に代入すると、
n=1+2m=2m+1 のとき、
 An= 3m+1・・・(3)

n=1+2m+1=2m+2 のとき、
 An=3m+2本・・・(4)
となります。

(3)を変形すると、m=(n-1)/2であることから、
n=2m+1 (nは奇数)のとき、
 An= 1+3(n-1)/2)=(3n-1)/2

(4)を同様に変形して、
n=2m+2(nは偶数) のとき、
  An=3n/2−1となります。

つまり、
nが奇数のとき、An=(3n-1)/2
nが偶数のとき、An=3n/2−1となります。

【問題1】

5本買ったときは、5は奇数なので、
A5=(3×5-1)/2=7
7本

【問題2】

7本買ったときは、7は奇数なので、
A7=(3×7-1)/2=10
10本

【おまけ1】

55本買ったときは、
A55=(55×3-1)/2=82
82本


◆神奈川県 のぉえい さんからの解答。

おまけその2の解答

6本飲んで空き瓶6本、これから交換して2本。
これを飲んで2本の空き瓶。
そこで友人から1本空き瓶を借りて、合計3本。
これを交換して1本。飲んでできる空き瓶1本を友人に返す。

したがって6+2+1=9

 9本が飲める本数。


◆和歌山県 たま さんからの解答。

【問題1】 7本
【問題2】 10本

買う本数が2本増えるごとに飲める本数は3本増える・・(1)

【おまけ】

55本買った場合、買う本数は7本の時より48本増えている。
飲める本数は(1)より48/2×3=72本増える。
【問題2】より7本買った時飲める本数は10本だから、
55本買うと10+72=82本飲める。

n本買った時飲める数をanとすると
n=1+(n-1)/2×3


◆三重県 ぐぅすか さんからの解答。

[問題1]
 5本買う→7本飲める

[問題2]
 7本買う→10本飲める

[おまけ]

  1. 55本買う→82本飲める

  2. n本買う→
     nが奇数なら、(3n−1)/2 本飲める
     nが偶数なら、(3n−2)/2 本飲める


◆海外 西野 友朗 さんからの解答。

まず、一般解を求めることにします。

  1. 最初に買うジュースの本数をn、その時最終的に飲むことができるジュースの本数をZ(n)、最終的に残った空ビンの本数をkとする。
    問題の定義上、n、Z(n)、kは自然数である。

  2. n=1の時、Z(1)=1、k=1である。

  3. 次に一般に、n=a(aは自然数)で、Z(n)=Z(a)=b(bは自然数)、k=1である場合を仮定する。

  4. このとき、n=a+1でZ(n)=Z(a+1)がどうなるか考える。
    最初に飲むことができる本数がn=aの時よりも1本増える。
    最終的にb+1本飲んで、k=2となる。
    空ビンが3本集まらないので、新たにジュースは手に入らない。

  5. 同様に、n=a+2でZ(n)=Z(a+2)がどうなるか考える。
    最初に飲むことができる本数がn=aの時よりも2本増える。
    b+2本飲んだ時点で、k=3となり、さらに新たなジュース1本を飲むことができる。
    最終的にb+3本飲んで、k=1となる。

  6. 5.の状態は3.を満たしている。
    よって、以降同様にしてnとZ(n)の関係示すことができる。すなわち、

    1) nがk=1を満たすようなaのとき、Z(a)=b

    2) n=a+1+2(m-1)、mは自然数のとき、
     Z(a+1+2[m-1])=b+1+3(m-1)=b+3m-2

    3) n=a+2+2(m-1)、mは自然数のとき、
     Z(a+2+2[m-1])=b+3+3(m-1)=b+3m

  7. 6-1)を満たす最小の自然数は2.より1であることがわかるから、6.は以下の様にまとめ直すことができる。

    1') n=1のとき、Z(1)=1

    2') n=2m(mは自然数)のとき、Z(2m)=3m-1、
     nを代入し直すとZ(n)=3n/2-1

    3') n=1+2m(mは自然数)のとき、Z(1+2m)=3m+1、
     nを代入し直すとZ(n)=(3n-1)/2

    このうち、3')はn=1のときZ(1)=1となり 1')が成り立っているので、さらに

  8. 「nが正の奇数の場合、Z(n)=(3n-1)/2
    nが正の偶数の場合、Z(n)=3n/2-1 」とまとめられる。

問1の答え: n=5本のとき、Z(5)=7本
問2の答え: n=7本のとき、Z(7)=10本
おまけ: n=55本のとき、Z(55)=82本

おまけその2:
西野少年は、ジュースを6本買いました。
最初に6本飲みました。
空ビンを交換して、さらに2本飲みました。
この空ビン2本がもったいないので、回りを見回してみると、ちょうど店の横に、ジュースを飲んでいるを発見。
そこで、「すいません、ジュース飲み終わったら、その空ビンを30秒間だけ貸してもらえますか?」

西野少年は、空ビンを借りてもう1本ジュースを手に入れると、それをその場で飲み干して、空びんを貸し主に返して帰っていったとさ。

こんなオチだったと思いますが。


◆京都府 みなみようへい さんからの解答。

「第18回」おまけの解答

(@)an≡ 1 (mod 3) のとき
n+1=an+ 1 ≡ 2 (mod 3)

(A)an≡ 2 (mod 3) のとき
n+1=an+ 1 + 1 ≡ 4 ≡ 1 (mod 3)

(@), (A), a1 = 1 より、
n+1−an 3
――
2
(-1)n
――
2

∴an=a1 n-1
Σ
k=1
(ak+1−ak)
=1+ 3
――
2
(n-1)+ 1
――
2
× -1-(-1)n
――――――
1-(-1)
3(2n-1)+(-1)n-1
―――――――――
4
……(答)


東京出版の大学への数学に掲載された九段ゼミナールの広告についている問題に同じものがありました。
その時の模範解答を下に書きます。

ジュースの値段をa円、ビンの値段をb円とすると、
ジュース一本の値段は(a+b)円。

次に、飲めるジュースの本数をN本とする。
ジュース一本と交換できない空ビンが1本または2本残るから、飲んだジュースと手元に残ったビンの関係をジュースn本の値段として表すと、

()空ビンが最後に1本残るとき
aN+b=n(a+b)

()空ビンが最後に2本残るとき
aN+2b=n(a+b)

である。一方、空ビン3本とジュース1本が交換できることを値段の関係で表すと

3b=a+b⇔a=2b

したがって、()のとき

2bn+b=3bn

よって 
N= 3n-1
――――――
2

Nは整数だから、このときnは奇数。

()のときも同様にして
N= 3n-2
――――――
2

Nは整数だから、このときnは偶数。

以下略


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