『今週の問題』第109回 解答


【コメント】

おまけの問題はいくつかの解はわかりましたが一般的には解けていません。
継続して解答を募集します。

それにしてもシドニー数列という名称は今の季節にぴったりですね。
ちなみにおまけの問題の考案者はフィボナッチであり、この問題はフィボナッチつながりで出題しました。


◆東京都の中学校1年生 ゴンザレス田中 さんからの解答

1段目の数字をaとし、 2段目の数字をbとすると
下の表のように 17段目の数字は
610a+987bになる。

また、610a+987b=10×(61a+98b)+7b

になるから、 17段目の1けたの数字は、7bになる。
つまり、1段目がどんな数字であっても、17段目は、2段目の数字の7倍になるのである。

1段め a 
2段め b 
3段め a+b 
4段め a+2b 
5段め 2a+3b 
6段め 3a+5b 
7段め 5a+8b 
8段め 8a+13b 
9段め 13a+21b 
10段め 21a+34b 
11段め 34a+55b 
12段め 55a+89b 
13段め 89a+144b 
14段め 144a+233b 
15段め 233a+377b 
16段め 377a+610b 
17段め 610a+987b 
2段目が偶数の時は、17段目も偶数。

2段目が偶数の時は、17段目の数は2段目の数の2倍をした数の一の位の数。
2段目が奇数の時は、17段目の数は2倍して5をたした数の一の位の数。

17段目の数は、2段目の数を7倍した数の一の位の数。

2段目の数は、17段目の数を3倍した数の一の位の数。
17段目だけに注目して、0から7ずつを足した数の一の位の数。


◆石川県の高校生 むろ さんからの解答

【問題1−1】

【問題1−2】

全て5

【問題2−1】

8のとき6
3のとき1
7のとき9
0のとき0

【問題2−2】

◆シドニー数列

シドニー数列とは フィボナッチの数列のような感覚で
1つ前と2つ前の項の数の和の1の位に着目した数列。

初項6 第2項9 なら
6+9=15≡5 (mod10)となり第3項は5である。

「1」
1,1,2,3,5,8,3,1,4,5,9,4,3,7,0,
7,7,4,1,5,6,1,7,8,5,3,8,1,9,0、
9,9,8,7,5,2,7,9,6,5,1,6,7,3,0、
3,3,6,9,5,4,9,3,2,5,7,2,9,1,0、
1,1,2,、、、、、、、、、、(繰り返し)

「2」
2,2,4,6,0,6,6,2,8,0,8,8,6,4,0,
4,4,8,2,0,2,2,、、、、、

「3」
1,3,4,7,1,8,9,7,6,3,9,2,1,3,、、、

「4」
8,4,2,6,8,4,、、、、

「5」
5,0,5,5,0,、、、、

「6」
0,0,0,、、、、
シドニー数列は上の6組あり。その性質にある数の15項あとはすべて同じというものがあります。

(性質)

1ならば7,
2ならば4,
3ならば1,
4ならば8,
5ならば5,
6ならば2,
7ならば9,
8ならば6,
9ならば3,
0ならば0  となる。

また全ての組を合わせると、0から9の10個の数から2つ選んで並べる順列の組を全部取り尽くしている。
問題の1段目と2段目はこの2つを選ぶ作業だから、題意を満たす全ての組を取り尽くしている。

つまり問題の2段目と15段目の関係は上の(性質)の通りである。

【感想】

数ヶ月前に この数列のことを知りましたが、まさかこんなところで役に立つとはおもわなかったので、 ちょっとビックリです
 、、、、。(^^)


◆兵庫県の高校生 オイラーの弟子のいとこ さんからの解答

【問題1−1】

0のとき・・・5
1のとき・・・5
2のとき・・・5
3のとき・・・5
4のとき・・・5
5のとき・・・5
6のとき・・・5
7のとき・・・5
8のとき・・・5
9のとき・・・5

【問題1−2】

すべて5になってますね

[ここまでの感想]

ここまでやっててっきり17段目の数は2段目の数と同じになると思ってしまいましたよ
でも・・・

【問題2−1】

8のとき・・・6
3のとき・・・1
7のとき・・・9
0のとき・・・0

【問題2−2】

結論:17段目の数は2段目の数に7をかけたものの1の位の数である

証明:
本当は一の位だけ持ってくるのですがあとで引いても差し支えがないので最後にまとめて引きます
1段目の数をa,2段目の数をbとすると17段目までの数は以下のように表せます

1段目の数       a
2段目の数       b
3段目の数      a+b 
4段目の数      a+2b
5段目の数      2a+3b
6段目の数      3a+5b
7段目の数      5a+8b
8段目の数      8a+13b
9段目の数      13a+21b
10段目の数    21a+34b
11段目の数    34a+55b
12段目の数  55a+89b
13段目の数    89a+144b
14段目の数    144a+233b
15段目の数    233a+377b
16段目の数    377a+610b
17段目の数    610a+987b
よって17段目の数は610a+987bの一の位の数となる。

ところで610aの一の位の数はaの値にかかわらず0となる
(なぜなら610a=600a+10a+0a)

よって17段目の数は987bの一の位の数となる

また987b=900b+80b+7bより
987bの一の位の数=7bの一の位の数 となる

ところでbは2段目の数だから17段目の数は2段目の数に7をかけたものの1の位の数である

[感想]

一問目だけやると本質が見えないっていうのはやっぱり数学ですね


◆広島県 清川 育男 さんからの解答

【前提】

フィボナッチ数列が関係しています。

1,1,2,3,5,8,13,21,34,55,89,144,233,377,610,987

A(17)=610*A(1)+987*A(2)
A(17)≡7*A(2) (mod 10) ......(1)

【問題1−1】

A(2)=5

(1) より
A(17)=7*5≡5 (mod 10)

したがって、
A(1)=0,1,2,3,4,5,6,7,8,9

いずれの場合も17段目は5。

【問題1−2】

すべて、5。

【問題2−1】

A(2)=8

(1) より
A(17)=7*8≡6 (mod 10)

したがって、
A(1)=0,1,2,3,4,5,6,7,8,9

いずれの場合も17段目は6。

A(2)=3

(1) より
A(17)=7*3≡1 (mod 10)

したがって、
A(1)=0,1,2,3,4,5,6,7,8,9

いずれの場合も17段目は1。

A(2)=7

(1) より
A(17)=7*7≡9 (mod 10)

したがって、
A(1)=0,1,2,3,4,5,6,7,8,9

いずれの場合も17段目は9。

A(2)=0

(1) より
A(17)=7*0≡0 (mod 10)

したがって、
A(1)=0,1,2,3,4,5,6,7,8,9

いずれの場合も17段目は0。

【おまけ】

b,c,d,e,f,g は自然数で、(b,c)=1,e>d,f>g とする。

a = (b
c
)2 ,a-5= (d
c
)2,a+5= (e
c
)2

と表わせると仮定する。

b2-5c2=d2
b2+5c2=e2

b2=d2+e2
2

c2=e2-d2
10

d+e=f,e-d=g とおく。

e=f+g
2
 (1)

d=f-g
2
 (2)

b2=f2+g2
4
 (3)

c2=f*g
10
 (4)

(1),(2),(3),(4) より、f,gは偶数でなければならない。

f,gがピタゴラス数であるとすれば、f*g は 12の倍数でなければならない。
***(「今週の問題」にありました。)

(4)より、
f*g=12*12*10 とすると、c=12

f*g=12*12*10=1440

(f,g)=(2,720),(4,360),(6,240),(8,180),
(10,144),(12,120),(16,90),(18,80),
(20,72),(24,60),(30,48),(32,45),(36,40)

ピタゴラス数を満たすのは、
f=18,g=80
182+802=822

(1)より e=49
(2)より d=31
(3)より b=41

a = (41
12
)2

a+5= (49
12
)2 、a-5= (31
12
)2

は条件を満たす。

kを自然数とする。
a = (41k
12k
)2
も条件を満たす。


a  (41
12
)241は素数, (3344161
1494696
)23344161は素数

a-5  (31
12
)231は素数, (113279
1494696
)2113279は素数

a+5  (49
12
)249=72 (4728001
1494696
)24728001は素数

12=(22)*3 1494696=(23)*3*(72)*31*41

分母に 2*3*(72)*31*41 と前の素因数が現れるのは偶然ではないのでしょうね。
一般解が楽しみです。


◆宮城県 アンパンマン さんからの解答

【問題1−1】

5

【問題1−2】

必ず5になります。

【問題2−1】

6,1,9,0

【問題2−2】

1段目をa,2段目をbとします。

xi=xi-1+xi-2, x1=a,x2=bとすると xn=fn-2 a+fn-1 b。
(fiはフィボナッチ数、f1=f2=1)

ゆえに
n=7段目≡fn-2 a+fn-1 b (mod 10), 0≦yn≦9

x17=610a+987bより
17≡7b (mod 10), 0≦y17≦9

b=5の場合、y17=5

ちなみにx7=5a+8b, x12=55a+89bより
(y7,y12)=(0,5)、(5,0) (aは偶数、奇数によります)

17≡7b (mod 10), 0≦y17≦9 より

b=8 → y17= 6
b=3 → y17= 1
b=7 → y17= 9
b=0 → y17= 0

【おまけ】

a = p2
q2
, 題意より

p2+5q2=r2,
p2-5q2=s2
(p,q,r,sは整数, (p,q)=1)

10q2=r2-s2=(r-s)(r+s)

(p,q)=1 と((r2,s2)≦(2p2,10q2)より

(r2,s2)=1 (2は有り得ない)

r-s,r+s両方偶数か奇数 と0≦s<r より qは偶数。

q=2mn ((m,n)=1)とすると

Case1:

r-s=2n2, r+s=20m2,
r=10m2+n2,
s=10m2-n2

p2=100m4+n4

10m2=2uv, n2=u2-v2
u = g2+h2
2
, v= g2-h2
2
, n=gh

g4-h4=20m2

g=3,h=1,m=2,n=3, p=41,q=12,

a = (41
12
)2

Case2:

r-s=4n2, r+s=10m2

r=5m2+2n2, s=5m2-2n2

p2=25m4+4n4
p = u2+v2
4
,2n2= uv
2
,5m2= u2-v2
4

u=g2, v=h2

g4-h4=20m2

(上と同じ、g=3,h=1,m=2)

u=9, v=1, m=2,n=3,p=41,q=12

a = (41
12
)2

a+5= (49
12
)2 、a-5= (31
12
)2


◆福岡県 古豚 さんからの解答

【問題1−1】

5

【問題1−2】

1段目の数がどんな数でも、17段目は  5

【問題2−1】

2段目の数が 8のとき 17段目の数は 6
2段目の数が 3のとき 17段目の数は 1
2段目の数が 7のとき 17段目の数は 9 
2段目の数が 8のとき 17段目の数は 0
【問題2−2】

17段目の数は、2段目の数を7倍したときの1の位の数

【おまけ】

a =1050625
90000
= (1025
300
)2

a+5=1500625
90000
= (1225
300
)2

a-5=600625
90000
= (775
300
)2

問題1、2は10の位を省略しないで足し算をすると、1段目の数をa、2段目の数をb

とすると、

n段目の数は F(n-2)×a+F(n-1)×b
17段目の数は 610a+987bとなります。
(係数はフィボナッチの数列)


◆愛知県 Y.M.Ojisan さんからの解答

【問題1−1】

全部5

【問題1−2】

17段目の数は1段目によらない。

【問題2−2】

6 1 9 0

【問題2−2】

17段目の数=2段目×7 の1の位。

17段目の数
=N1×(1段=1 &  2段=0のときの17段目の数)+ N2×(1段=0 &  2段=1のときの17段目の数) mod 10 
=N1×0+N2×7 mod 10
=N2×7 mod 10
また、N2は2段目の数に等しい.

【おまけ】

a = (41
12
)2

問題を定式化すると、以下を満たす整数A,B,C,Dを見つけることである。

2=B2−5D2=C2+5D2 ------(1)

この時 a = (
)2 -------(2)

(1)より
(B−C)(B+C)=10D2

D=xyz とすると以下の2ケースが考えられる。
ただしx,y,zは互いに素な整数。

(A) B−C=2x2z & B+C=5y2z
(B) B−C=x2z & B+C=5*2y2z

途中省略するが(A)(B)いずれの場合も最終的に

γ2=(α'22+(10β22  -------(3)

にまとめられる。

さらに3による剰余を検討すると

γ2=(9α22+(10β22  -------(4)

を満足する整数α、β、γが存在するとき(1)を満たす整数があって、

a = (γ
6αβ
)2

であることに至る。ちなみに

a±5 の分子
={(9α22+(10β22±180α2β2}
=( 9α2±10β22
α、βに数値を代入して探索すると
α=1 β=2 γ=41 が(4)を満足する。

よって a = (41
12
)2  である。

因みに a+5= (49
12
)2 、a-5= (31
12
)2

【P.S.】

α、β≦20では約分後
 41/12 以外の答えはない。


◆愛知県 Y.M.Ojisan さんからの解答(その2)

【おまけ】

a>5 であるので、
a=X2 (
2X
)2  (≧5) とおけば

a±5=(X±
2X
)2  であるので、

Xが有理数ならa±5は有理数の平方数である。

aが有理数Yの平方数であるとする。結局

曲線:Y2=X2 (
2X
)2

の有理点を探す問題になる.

さらに変形すると下記のピタゴラス定理の有理点であることが必要条件である。

曲線:1=α2+β2

ここで α=
,β=
2XY

α、βは有理数パラメータtを媒介として下記式で表せる.

α=2−1
2+1
,β=2t
2+1

以上から

25α
2β
5(t2−1)
4t

両辺に (2*5t)2を掛けると

(2*5*X*t)2=(5t)3−25(5t)であるので 
10Xt=y 5t=xと置けば

楕円曲線:y2=x3−25x=x(x-5)(x+5)
の有理点を探す問題になる。

(0,0) (5,0)(-5,0)(-4,6) (25/4,75/8)。。。。


以下教科書抜粋

楕円曲線 y2=x3+ax+b 上の
2点、p1(x1,y1)、p2(x2,y2)に対して、
点p3(x3,y3)を対応させる演算を、以下のように定義する。

とし、

x3=λ2−x1−x2
y3=−λx3−ν

この演算によって、楕円曲線上の点は、となり、かつ、この演算は可換(交換可能)なので、楕円曲線上の点は、この演算により加法群をなす。


以上の式で計算した √aを下記に示します。
有限個数なのか無限なのか分かりませんが、これ以降を浮動小数点で計算したところまだありそうです。

41
12
3344161
1494696
654686219104361
178761481355556

160443526614433014168714029147613242401001
50016678000996026579336936742637753055940

。。。。。。。。。。     


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