『推理問題一発勝負』解答


◆東京都 かえる さんからの解答。

【問題1】

積が9になり得るのは、4数が1、3、7、9のときのみ。
この4数のうち2数をかければ、その下1桁は4数のいずれかになるが、下1桁が9になる組み合わせは、
1×9、3×3、7×7。

この4数のうち2数をかけて下1桁が1になる組み合わせは、
1×1、3×7、9×9。

この4数のうち2数をかけて下1桁が3になる組み合わせは、
1×3、7×9。

この4数のうち2数をかけて下1桁が7になる組み合わせは、
1×7、3×9。

従って、

<1>1×9

・(1×1)×(1×9)【4個】
・(1×1)×(3×3)【6個】
・(1×1)×(7×7)【6個】
・(3×7)×(1×9)【24個】
・(3×7)×(3×3)【4個】
・(3×7)×(7×7)【4個】
・(9×9)×(1×9)【4個】
・(9×9)×(3×3)【6個】
・(9×9)×(7×7)【6個】

<2>3×3

・(1×3)×(1×3)【既出】
・(1×3)×(7×9)【既出】
・(7×9)×(7×9)【既出】

<3>7×7

・(1×7)×(1×7)【既出】
・(1×7)×(3×9)【既出】
・(3×9)×(3×9)【既出】

以上より64個・・・【答】

【問題2】

Aの持っているカードを(a,c,d,f,g)
Bの持っているカードを(a,b,d,e,g)
Cの持っているカードを(b,c,e,f,ババ)
(a〜fはすべて異なる2〜9の整数)
と置くことができる。

ババを除くA、B、Cのカードの合計は等しい

a+c+d+f+g=a+b+d+e+g=b+c+e+f

c+f=a+d+g=b+e

ここで、(a,c,d,f,g)のいずれかが5、
(a,b,d,e,g)のいずれかが7であることに注意 すれば、

{c,f}={5,9}かつ{a,d,g}={3,4,7}かつ{b,e}={6,8}

よって、
A:34579
B:34689
C:5689ババ・・・【答】


◆出題者のコメント。

問題1はもう少し簡略化できそうです。
問題2は最善手順っぽいですね。


◆岩手県 utu さんからの解答。

【問題1】

(解1)

題意から、各位の数には、偶数ならびに5は使えない。
よって、各位の数は、1・3・7・9のいずれかである。

以降、十の位以上は、積の下一桁の結果に影響しないので省いて考える。

2桁の場合の積の下1桁について考えると、全部で16通りあり、

 1になるのは、11・37・73・99
 3になるのは、13・31・79・97
 7になるのは、17・71・39・93
 9になるのは、19・91・33・77

以上、各4通りある。

考えるのは4桁の場合なので、
『上2桁の積×下2桁の積』
というように分けて考えると、積の下1桁が9になるのは、上で書いたとおり4通り。
(すなわち、19・91・33・77)

したがって、

『上2桁・下2桁の積』・・4通り
『上2桁の積』・・・・・・4通り
『下2桁の積』・・・・・・4通り

以上の選び方があるので、全部で64個ある。

(感想など)

実はこの結果から、4桁の各位の積が、『1になる』『3になる』『7になる』のすべての場合が、64個あるということになるのですね。
偶数や5の倍数は使いやすいので、作題のときには重宝するのですが、それ以外の数のほうがいろいろな発見があって面白いとつくづく思います。

(解2)

難しい解き方のほうが、応用が利くかと思って…

使える数が、1・3・7・9であることまでは(解1)と同じ

ここで、10の剰余を考えるとき、7ではなくて−3、9ではなくて−1と考えることができる。
すなわち使う数は、±1,±3である。

これらを4桁の数として考えるとき、各位の積は、
 ±1,±3,±9,±27,±81
のいずれかである。

このうち、4桁の各位の数の積の1の位が9であることを満たすのは、
+9,−1,−81のときである。

『+9』になるとき
数の選び方は1133の並べ替えなので、6通り
符合の選び方は、すべて+のとき1通り、
すべて−のとき1通り、
+2個−2個のとき6通りの計8通り

したがって、48個

『−1』『−81』になるとき
数の選び方はすべて1のときか、すべて3のときで2通り
符合の選び方は、+1個−3個のとき4通り、
+3個−1個のとき4通りの計8通り

したがって、16個

以上より全部で64個ある。

【問題2】

●まずジョーカーの所持者から、

●札の数について

同じ数が4枚残っているとすると、誰かが2枚以上持っていることになるので、これはない。

2から9までのすべてが1ペアずつ残っていた場合、8ペア存在し合計は88

実際には7ペア存在し、3で割り切れなければならないことから、次のいずれかであることがわかる。

○合計が84のとき(1人あたり28で、2のペアがない場合)

×合計が78のとき(1人あたり26で、5のペアがない場合、不適)

○合計が72のとき(1人あたり24で、8のペアがない場合)

『合計が72のとき』(1人あたり24で、8のペアがない場合)

 A:5□□□□
 B:7□□□□
 C:J□□□□
Aは残り4枚の合計は19。

9を持っていたとすると、残り3枚の合計は10であるが、適するものがない。
したがってAは9を持たない。

Bは残り4枚の合計は17。

9を持っていたとすると、残り3枚の合計は8であるが、適するものがない。
したがってBは9を持たない。

以上より、Cが2枚の9を持つことになり不適。

『合計が84のとき』(1人あたり28で、2のペアがない場合)

Cはジョーカー以外4枚の合計が28。

9を持っていない場合、最大値は 8+7+6+5=26 で不適。
したがって、9を持ち、残り3枚の合計が19。

残り3枚の中に8を持っていない場合、最大値は 7+6+5=18 で不適。
したがって、Cは8と9を持ち、残り2枚の合計が11。

すなわち、次のいずれかである。

A:5□□□□  A:5□□□□
B:7□□□□  B:7□□□□
C:J4789  C:J5689
Cの持っていない札は、ABが1枚ずつ持っているので、
A:536□□  A:5347□
B:7365□  B:734□□
C:J4789  C:J5689
ここで、左のパターンにおいて、Bの合計が28なので、最後の1枚が7となり不適。
右のパターンの残りの部分を埋めて、以下の解答を得る。
A:53479
B:73468
C:J5689
(またまた感想を)

ババ抜きは地方ルールにも拠りますが、この問題のとおり、

引いてくる → そろえば切る → 次の人に引かせる

のルールのときは、実は、

『引いてくる前の手札が奇数のときより、1枚多くても偶数のときのほうが有利』

であるみたいです。

たとえば、5枚のときより6枚のときのほうが、ペアができる確率は当然高く、しかしながら、あがるまでに切るべきペアの数は同じ3ペアなのです。

極端な話、最後1枚だけになったときは、手札と同じ物を引いてくる以外、上がれませんが、2枚残っている場合は、どちらかと揃えば、それを切り、もう1枚は次の人が引くので上がれます。

2枚ずつ減るというルールに隠された、ちょっとしたトリビア?


◆愛知県 Y.M.Ojisan さんからの解答。

【問題1】

積が9になり得るのは、各位が5でない奇数、即ち1、3、7、9の4種に限られる。
これらは10を法として表すと ±1と±3である。

 最初の3桁にこれら4種を任意に使うとき、その3桁の積は、
3×3≡−1であるから、±1か±3である。

従って、3桁の積が+1のときは4桁目に−1、−1のときは+1、3のときは3、−3のときは−3を用いる ことにより、
必ずかつ唯一 4桁の積を−1≡9 にすることができる。

よって、組合せの数は上位3桁の組合せ数 4×4×4=64 である。 


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