◆富山県の高校生 daiki さんからの解答。
数学と言うよりも物理に近くなりますが、想像だけで証明できる有名な問題があります。
「空気抵抗を無視した場合、ものは重いほど早く落ちるのか」
これはひもと玉を想像するだけで答えが出ます。
「空気抵抗を無視した場合、ものは重いほど早く落ちる」
とすると、軽い球は遅く落ち、重い玉は早く落ちる。
その二つをひもにつなぐとどうなるか?
重い玉と軽い玉と見ると重い玉は軽い玉にひっぱられるから
(歩くのが遅い犬を飼い主がひっぱるように)
全体として重い玉一個の時より遅くなる。
一方、それを一つの物体と見ると、全体で重い玉一個よりも重いので早く落ちることになる。
この二つが矛盾するので
「空気抵抗を無視した場合、ものは重いほど早く落ちる」ことはない。
(逆に言うと「空気抵抗を無視した場合、ものの落ち方に差はない」)
いわゆる難しい言葉で「背理法」というやつですか。
こんなに簡単に証明できるのにはびっくりしました。
あと、本格的には、この問題にはびっくりしました。
関数f(x)=x2−2 で示される曲線上の点(xn,f(xn))
(xnは数列{x}の第n項です。)
における接線とx軸との交点のx座標をxn+1とするとき、
(ただしx1>)
xn+1= |
2 | と表され、 |
つまり | lim n→∞ | xn=![]() |
より大きいのに
に収束?
限りなく近づくけどそれにはならない
=と>の記号の間に広大な宇宙の小さな無限大
そんな気分でした。
ちなみにx1= | 3 2 | とすると |
x3= | 577 408 | =1.414215…となります。 |
僕は、この「無限」という考え方が一番ミステリアスで美しいと思います。
「無限」を考えることは出来るが、「無限」なものを見ることは出来ない。
でも、人間の可能性こそ「限り無く」広がるような気がします。
あんまり高等な数学はまだ出来ませんが、こういうことを考えると、数学を考える人類そのものが一番「美しい」存在なのかもしれないと思います。