『平行四辺形の面積の2等分』解答


◆静岡県 ヨッシー さんからの解答。

平行四辺形の対称性から、直線XYが平行四辺形ABCDの対角線の中点Oを通ることを示せばよい。


BA

a

BC

b
とおき、

AP:PD=s:1−s
BQ:QC=t:1−t とする。
ただし0<s<1、0<t<1。

このとき、


BX


t
s+t

BP


t
s+t

a


st
s+t

b


BY


BQ


1-t
2-s-t

QD


1-t
2-s-t

a


1-st
2-s-t

b

となり、これに対して、


BZ


s+t
2

BX


2-s-t
2

BY

を計算すると、


BZ

BX

/2+

BY

/2=

BO

となり、点Oは、直線XY上にあり、直線XYは、平行四辺形ABCDの面積を2等分する。


◆鹿児島県 ともひろ さんからの解答。

【ベクトルOXおよび、ベクトルOYの関係について】

平行四辺形ABCDにおいて、線分AD上の点P、線分BC上の点Qをおく。
(AD=BC=1 として、AP=m  CQ=nとする)

線分AQ 線分BPの交点を点X 、線分CP 線分DQの交点を点Yとする。

ここで、対角線として線分ACと線分BDの交点を点Oとして、これを原点とするベクトルを考える。


OA


a

,

OB


b
とする。

また、

OC

=-

OA

=-

a

,


OD

=-

OB

=-

b

とする。


OX


OA

+

AX

とする。

△AXPと△QBXにおいて、
∠AXPと∠QXBは対称角だから、
 ∠AXP = ∠QXB

∠APXと∠QBXは鎖角だから、
 ∠APX = ∠QBX

二角が等しいので、
△AXP ∽ △QXB

また、
AP:QB 
=mAD:(1-n)BC
=mAD:(1-n)AD
=m:1−nなので、

AX:QX=m:1−n

よって、

AX


m
m+(1-n)

AQ


m
1+m+n

AQ


AQ


BQ

-

BA


BQ

=(1-n)

BC

= (1-n)

AD


AD


OD

-

OA

 = -

b

-

a

 = -(

a

+

b

)


BA


OA

-

OB


a

-

b


AQ

= (n-1)(

a

+

b

) - (

a

-

b

)

 = (n-2)

a

+n

b


OX


a

+

m
1+m+n

( (n - 2)

a

+n

b

)


OX


1-m+mn-n
1+m-n

a

+

mn
1+m-n

b


ここで、

OY

については

OX

の式に

m ← n

n ← m


a

← -

a


b

← -

b

と置き換えて整理すると、


OY

=-

1-m+mn-n
1-m+n

a

-

mn
1-m+n

b


OY

=-

1+m-n
1-m+n

OX

となり、

OY


k

OX

と表すことができる。

したがって、点X、点O、点Yは同一直線上に存在することから、
点0は直線XY上に存在する。‥‥(1)

【平行四辺形ABCD内の点Oを通る直線について】

平行四辺形ABCDにおいて、対角線、線分ACと線分BDの交点を点Oとする。
また、この点Oを通る直線lがあり、線分ADと線分BCとの交点をそれぞれ、点E、点Fとする。

ここで、点Oは線分ACと線分BDの中点であり(証明略)また、
△AEO ≡ △CFO より、面積は等しい。
△ABO ≡ △CDO より、面積は等しい。
△BFO ≡ △DEO より、面積は等しい。

ゆえに、台形ABFE と 台形CDEFの面積は等しい。
したがって、点Oを通る直線は、平行四辺形ABCDの面積を二等分する。‥‥(2)


【結論】

点X、点O、点Yは同一直線上に存在することから、
点0は直線XY上に存在する。‥‥(1)

点Oを通る直線は、平行四辺形ABCDの面積を二等分する。‥‥(2)

このことから、直線XYは(点Oを通ることから)平行四辺形ABCDの面積を二等分する。
(証明終わり)


◆宮城県 アンパンマン さんからの解答。

XYはADの平行線ではない場合を考えます。

XYとADの交差点をM。XYとBCの交差点をN。
XYとABの交差点をR。XYとCDの交差点をS。

メネラウスの定理から

BN
NC
*CY
YP
*PX
XB
=-1

AX
XQ
*QY
YD
*DM
MA
=-1

AX
XQ
PX
XB
QY
YD
CY
YP
から

DM
MA
BN
NC
が成り立つ。

四角形ABCDは平行四辺形から
四角形BRSC=四角形DSRA。

AMの長さが無限大に収束するとXYとADは平行になります。

従ってXYは平行四辺形ABCDの2等分線です。


◆青木注

メネラウスの定理

三角形 ABC と それに交わる直線 L が与えられたとする。
L と AB との交点を X, L と BC との交点を Y, L と CA との交点を Z とすると、次の等式が成り立つ。


◆神奈川県の中学校2年生 わたなべ さんからの解答。

パップスの定理よりX,Y,この平行四辺形の対角線の交点は一直線上にある。
よって直線XYは平行四辺形の対角線の交点を通るので、この平行四辺形の面積は二等分される。


◆青木注

パップスの定理。

A,B,Cは直線Iの上の任意の3つの点。
A',B',C'は直線IIの上の任意の3つの点。
このときこれらの点を以下のように結んだ直線の交点R,S,Tは一直線上(直線III)に並ぶ。

 


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