◆兵庫県 浜上 正史さんからの解答。
算数的な解答で申し訳ありません。
直方体の裏には道はないものとして考えます。
(1)
A点から2の方向へ2つ進んだ点をD点とします。
D点から1の方向へ1つ進んだ点をE点とします。
E点から1の方向へ1つ進んだ点をF点とします。
F点から1の方向へ1つ進んだ点をG点とします。
G点から0の方向へ1つ進んだ点をH点とします。
A点からD点まで行くには 22 の1とおり
D点からB点までは
11100, 11010
11001, 10110
10101, 10011
01110, 01101
01011, 00111 の10とおり
※(5の順列÷(3の順列×2の順列))でも10とおりと計算できます
よって、A点からD点を通りB点にいく場合は
1×10=10とおり
A点から(D点を通らないで)E点にいくには 122、212 の2通り
E点からB点に行くには
1100, 1010
1001, 0110
0101, 0011 の6とおり
※(4の順列÷(2の順列×2の順列)) でも6とおりと計算できます
よって、A点から(D点を通らないで)E点を通りB点にいく場合は
2×6=12とおり
A点から(D,E点を通らないで)F点にいくには、
1122
1212
2112の3とおり
F点からB点に行くには
100, 010
001 の3とおり
よって、A点から(D,E点を通らないで)F点を通りB点にいく場合は、
3×3=9とおり
A点から(D,E,F点を通らないで)G点にいくには
11122, 11212
12112, 21112 の4とおり
G点からB点に行くには 00 の1とおり
よって、A点から(D,E,F点を通らないで)G点を通りB点にいく場合は、
4×1=4とおり
A点から(D,E,F,G点を通らないで)H点にいくには
111022, 111202
112102, 121102
211102 の5とおり
H点からB点に行くには 0 の1とおり
よって、A点から(D,E,F,G点を通らないで)H点を通りB点にいく場合は
5×1=5とおり
1110022,1110202
1112002,1121002
1211002,2111002 の6とおり
答え 46とおり
(2)
1110022,1110202
1110220,1112002
1112020,1112200
1121002,1121020
1121200,1122100
1122010,1122001
答え 12とおり
(3)
36×1=729
35×1=243
34×1=81
31×2=6
30×2=2
合計 1061
【コメント】
すばらしい解答ありがとうございます。
きちんとした場合分けは大変数学的だと思います。
他のやり方を考えた方はメールくださいね。
ところで、この解答をもらってから
(4)もし、直方体の底面にも同じように道があるとすると、(1),(2)の答えはどのようになるか。
という問題を追加しました。少し変わると思うのですがどうでしょうか。
簡単になるのか、難しくなるのか?。また挑戦してみてくださいね。
◆数学好きのおじさんこと神奈川県 sharima さんからの解答。
直方体の底面にも同じように道がある場合の解答がさっそくきました。
(1)の解答
これは下例のように,0,1,および2からなる7桁の数で,0が2個,1が3個,2が2個の組み合わせの数に等しいと思います。
然しながら,答は時間が掛りそうで分かりませんでした。
確かこれを解く式が在ると記憶しています。
例 0011122,0011212,0011221から・・・・・2211100まで
(2)の解答
同様に,0,1,および2からなる5桁の数で,0が2個,1が1個,2が2個の全組合せの数に等しい。
00122,00212,00221から・・・・・22100まで
【コメント】
これはすばらしいアイディアですね。
私も○○年前の高一の参考書を探してしまいました。
平面の場合はそれで正解だと思います。
たぶん公式は、例えば(1)では
7!/(2!×3!×2!)=210通り
(!は階乗の記号です、例えば3!=3×2×1)
でもなぜか多すぎますね。
私も空間でも正しいのかと思ったのですが、大変なことに気がつきました。
例えば(1)では、1,0,2・・・といったパターンは直方体の中に入ってしまうので、ありえないのではないでしょうか。
このアイディアを発展させて、ぜひ正解を見つけてください。
他にも解けた方がおいでましたら、メールをお待ちしています。
◆京都府 釜坂 正芳 さんからの解答。
「浜上さんの解答」は左側の面(図では見えてない)からの経路が抜けているようです。
計算で出す場合,底面にも道がある問4の方が簡単なので,まずこちらから。
(4)の解答
0,0,1,1,1,2,2,の並べ替えてできる順列の数は
7!÷(2!×3!×2!)
=210(通り) ※
もとの図形を立方体の集まりと考えると,立体内部に立方体の頂点が集まった2点
(P(Aに近い方),Q)が存在し,この2点を通る経路の数を引く必要があります。
AからBへ行く経路の数,AからPを経由してBへ行く経路の数をそれぞれ
N(A,B),N(A,P,B)と表すことにします。
N(A,P)は0,1,2の順列,
N(P,B)は0,1,1,2の順列になり,
N(A,P)=3!=6
N(P,B)=4!÷2!=12
したがって,
N(A,P,B)=N(A,P)×N(P,B)=72
また,対称性から,
N(A,Q,B)=N(B,Q,A)=72
しかし,P,Qの両方を通る経路を2重に数えているので,引く必要があります。
N(A,P,Q,B)
=N(A,P)×N(P,Q)×N(Q,B)
=6×1×6
=36
よって
210―(72+72―36)=102(通り)
[中学生のみなさんに ※の式の説明]
重複順列といって,この公式は高校で習いますが,この公式を使わない考え方を簡単に説明します。
□□□□□□□の7つのマスに「0」を1つ入れます。
入れ方は7通りです。
次にもう1つの「0」を入れます。
入れ方は6通りです。
仮に1つ目を3番目,2つ目を6番目にいれた場合,
□□0□□0□のようになります。
しかし,1つ目を6番目,2つ目を3番目に入れた場合も全く同じになります。
したがって,「0」の入れ方は,
7×6÷2=21(通り)になります。
つぎに,残りの5つのマスに2つの「2」を入れるわけですが,同じように考えて,
5×4÷2=10(通り)になります。
残ったマスは3つですから,そこに「1」を入れます。
もちろん,1通り
21×10×1=21(通り)となります。
順列・組合せは,まだ知らないと思いますが,組合せの記号で書くと
7C2×5C2×3C3 となります。
また,「1」よりさきに「2」を入れたのは,この方が簡単だからです。
いつでもこういう工夫をするように,してください。
(1) の解答
底面に道がない場合ですが,P,Qの下の2点も通れないことになります。
つまり,4点のうち,少なくとも1点を通る経路の数を210から引けばよいのですが,場合分けがかなり大変になります。
そこで,別の方法を考えます。
奥の面を通ると遠回りになりますから,それ以外の面の展開図を考えます。

@ 手前の面と右側の面(ピンクの斜線部分)を通ってAからBへの経路の数は
右,右,右,右,右,上,上の順列の数と同じになりますから,
7×6÷2=21(通り)になります。
A 手前の面と上の面を通る経路の数は,
右,右,右,上,上,上,上の順列の数と同じ。
7×6×5÷(3×2×1)=35(通り)
B 左側の面と上の面を通る経路の数は,@と同じで,21通り
しかし,青い線で示すような経路は@とAで二重に数えています。
この経路の数は
N(A,E)=5×4÷2=10(通り)
同様に緑の線で示すような経路もAとBで二重に数えていて,
おなじく N(D,B)=10(通り)
したがって,すべての経路の数は,
21+35+21―10―10=57(通り)
【原始的だが意外に使える解法】
中学受験をした経験のある人なら知っていると思いますが,ある格子点(交差点)には,左からと,下から来ることが出来るので,その数字を加えていくという方法です。
例としてAからEへ行く場合を示します。
例えば点Tの場合,左からの1と下からの2で3になります。

先に高校で習う公式※を書きましたが,通れない点がある問題などは,※の公式を使うより,原始的と思えるこの方法の方が早いときがあります。
この問題(4)も一番早いかも知れません。
ただ,立体になってますから,最初と,最後の方は,(特に○の部分)は注意する必要があります。
部分的に数字を入れておきますから,点線で結んである点は同じ点であることに注意してやってみて下さい。
どうです?簡単でしょう。
