『数学の試験』解答


◆石川県 Takashi さんからの解答。

≪T≫

図形の問題をs問、数の問題をt問予習していく。
【s,tは整数、0≦s≦4、0≦t≦4】

4問の問題から2問出題されるとき、出題される問題の組合せの数は、6通り。

<z@>
 s=0のとき、

予習をしていないので問題は解けない。
よって、期待値=0

<zA>
 s=1のとき、

予習した問題が1題出題される組合せは、3通り。
予習した問題が0題出題される組合せは、3通り。

よって、
 期待値
=25×
+0×
=12.5

<zB>
 s=2のとき、

予習した問題が2題出題される組合せは、1通り。
予習した問題が1題出題される組合せは、4通り。
予習した問題が0題出題される組合せは、1通り。

よって、
 期待値
=50×
+25×
+0×
=25

<zC>
 s=3のとき、

予習した問題が2題出題される組合せは、3通り。
予習した問題が1題出題される組合せは、3通り。

よって、期待値=37.5

<zD>
 s=4のとき、

予習した問題が2題出題される組合せは、6通り。

よって、期待値=50

sもtも条件は同じなので、
z@〜zDより効率はどれも同じで、12.5

答.図形も数も、1問以上予習していけば何問予習しても効率は同じである。

≪U≫

図形が6問から2問、数が2問から2問出題されるとすると、数の問題は、2問とも予習していくべきである。

図形の問題をs問予習していくときの得点の期待値を、M(s)とすると、

問Tと同様に、
M(0)=0
M(1)=8.33・・
M(2)=16.66・・
M(3)=25
M(4)=33.33・・
M(5)=41.66・・
M(6)=50

よって、M(s)= 50
×s

効率は、
(M(s)+50)÷(s+2)
=8.33・・{(33.33・・/(s+2)}

s=0のとき、最大値 25

答.数の問題を2問、予習していくと効率が25で最大となる。

≪V≫

C(a,b)= a!
(a−b)!b!
と定義する。

8問ある予想問題の中からs問予習していくとき、
得点の期待値をX(s)とする。
【sは整数、0≦s≦8】

8問ある予想問題から4問を出題する組合せは、

C(8,4)=70通り。

予習した問題からt問、
予習していない問題から(4−t)問出題される組合せを
f(s,t)とすると、
【tは整数、0≦t≦4,s−4≦t≦s】

f(s,t)=C(s,t)×C(8-s,4-t)


Σ
t=0
f(s,t)=70

X(s)=
Σ
t=0
[{f(s,t)÷70}×25t]
  【s<=4のとき】…(1)


X(s)= 4
Σ
t=s-4
[{f(s,t)÷70}×25t]
  【s>4のとき】…(2)

<a>
s=0のとき、f(0,0)=70

(1)より、X(0)=0

<b>
s=1のとき、
f(1,0)=f(1,1)=35

(1)より、X(1)=12.5

<c>
s=2のとき、
f(2,0)=f(2,2)=15、f(2,1)=40

(1)より、X(2)=25

<d>
s=3のとき、
f(3,0)=f(3,3)=5、
f(3,1)=f(3,2)=30

(1)より、X(3)=37.5

<e>
s=4のとき、
f(4,0)=f(4,4)=1、
f(4,1)=f(4,3)=16、
f(4,2)=36

(1)より、X(4)=50

<f>
s=5のとき、
f(5,1)=f(5,4)=5、
f(5,2)=f(5,3)=30

(1)より、X(5)=62.5

<g>

s=6のとき、
f(6,2)=f(6,4)=15、
f(6,3)=40

(1)より、X(6)=75

<h>
s=7のとき、
f(4,3)=f(4,4)=35

(1)より、X(1)=87.5

<i>
s=8のとき、f(8,4)=70

(1)より、X(8)=100

よって、
X(s)÷s=12.5

1問以上予習すれば何問予習しても、効率は等しい。

<感想>
テスト勉強をしても無意味に見える結果が出ている様です。
A君は効率を考えているひまがあったら全部の問題を十分に理解できるまで勉強するべきでしょう。


◆東京都 鳳 奥人 さんからの解答。

※各図の表はMicrosoft Excelで作成したものです。
そのため、文中では分数で表記されているものが表中では小数表記になっています。
ご了承下さい。

【問題1】

予想問題はどちらも4問ずつですね。

予想問題4問のうち出題する2問を選ぶ選び方は
全部で42=6通り。

●まず、1問だけ勉強した場合、

その1問を含む出題方法は6−32=3通り。
(その1問が含まれない出題方法の数を引く)

確率は 3
6

よって期待値は25× 3
6
=12.5。

勉強した問題1問あたり12.5。

●2問勉強した場合、

その2問がずばり出題される出題方法はもちろん1通り。
確率は 1
6

また、2問のうち1問だけがあたりとなる出題方法は、出題されたもう1問が勉強しなかった2問のどちらかになるから
2×2=4通り。
確率は 4
6

よって期待値は50× 1
6
+25×4
6
=25。

●3問勉強した場合、

そのうちの2問がずばりあたりである出題方法は32=3通り。
確率 3
6

1問だけがあたりである出題方法はやはり3通り。
確率 3
6

よって期待値は50× 3
6
+25×3
6
=37.5。

●4問勉強した場合、

そのうちの2問があたりである出題方法は当然6通り。

確率 6
6

よって期待値は50× 6
6
=50。

1問も勉強しなかった場合は考えるまでもなく期待値はゼロ。

これをもとに、図形の問題・数の問題を何問勉強したかによる1問あたりの期待値をはじきだしたのが下図です。

計算方法は「(図形問題の期待値+数問題の期待値)÷(図形問題数+数問題数)」です。

効率的には、「全問題をあきらめる」のでなければ、どちらの分野を何問勉強しようが効率は変わらないということになるようです。
であれば、全問勉強して満点を狙うのが最良の策だと思います(笑)。

【問題2】

1)図形問題編

出題する2問の選び方は62=15通り。

●1問勉強したとすると、その1問を含む出題方法は5通り。
(もう1問を残り5問の中から選ぶから)
確率は 5
15
期待値は25× 5
15
25
3

●2問勉強したとすると、
その2問とも出題される確率は 1
15
1問だけがあたりである出題方法は、
どの1問があたりかで2通り×出題されるもう1問の選び方4通り=8通り。
確率 8
15
よって期待値は50× 1
15
+25× 8
15
50
3

●3問勉強したとすると、そのうち2問があたりである出題方法は
どの2問があたりかで32=3通り。
確率 3
15

1問だけがあたりである出題方法は、
どの1問があたりかで3通り×出題されるもう1問の選び方3通り=9通り。
確率 9
15
よって期待値は50× 3
15
+25× 9
15
75
3

●4問勉強した場合、考え方は3問の場合と同様だから
2問があたりである確率は 6
15

1問だけあたりである確率は 8
15
よって期待値は50× 6
15
+25× 8
15
100
3

●5問勉強した場合、考え方はやはり3問の場合と同様だから
2問があたりである確率は 10
15

1問だけあたりである確率は 5
15
よって期待値は50× 10
15
+25× 5
15
125
3

●6問勉強した場合、絶対その中の2問が出題される。
確率100%。
期待値は当然50。

2)数の問題編

予想問題が2問ということは、本番もその2問が必ず出ることになります。
1問だけ勉強した場合 期待値25
2問とも勉強した場合 期待値50

これをもとに、図形の問題・数の問題を何問勉強したかによる1問あたりの期待値をはじきだしたのが下図 です。

 

計算方法は「(図形問題の期待値+数問題の期待値)÷(図形問題数+数問題数)」です。

これによると「図形問題0問、数の問題1問または2問」(期待値25)が一番効率がいいようです。

【問題3】

勉強する問題も、図形・数にかかわりなくていいんですよね。

出題する問題の選び方は84=70通り。

n問勉強した場合の期待値の求め方は以下の通り。

1)n=0 のとき 期待値はもちろんゼロ。

2)1≦n≦4 のとき
勉強したn問中k問(1≦k≦n)が含まれる出題方法は
nk×8-n4-k 通りなので、kの各値について出題パターン数を求め、kの値に応じた期待値を算出。

3)5≦n≦8 のとき
勉強したn問中k問(1≦k≦4、k≧n−4)が含まれる出題パターンは
nk×8-n4-k 通り。
以下、2)と同様。

※k≧n−4なのは、「勉強しなかった問題からの出題数(4−k)」が
 「勉強しなかった問題の総数(8−n)」を超えてはいけないからです。

下図 は上で求めたn(勉強数)とk(的中数)の値による出題パターン数と、そこから求めた1問あたりの期待値の表です。

 

すっかりあきらめてしまうのでなければ、効率としては何問勉強しても変わらないようです。
問題1と同様、全問勉強して満点を狙うのが最上のようです・・・


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