『ミレニアム問題』解答


◆東京都 ぱずきち さんからの解答。

【おまけ】

f(z,n,m)=n

k=1
Exp(πzExp(iπ(2k-1)
n
))Exp( -iπ(2k-1)m
n
)・・(式1)
と置くとx1,x2,x3,...が 満たすべき方程式は
f(z,n,m)=0 ・・(式2)と表される。

また、f(z,n,m)に対して

f(z,n,m+n)=-f(z,n,m)・・(式3)

d
dz
f(z,n,m)=πf(z,n,m-1)・・(式4)

f(Exp(i2π
n
)z,n,m)= Exp(i2πm
n
)f(z,n,m)・・(式5)
f(z,n,m)=n

k=0
(-1)k・(πz)nk+m
(nk+m)!
・・(式6) (0≦m<n)

が成立する。

この方程式の一つの解をz0とすると、(式5)より
Exp(i2πk
n
)z0も解となることが判る。

証明はしていないが、(式2)の全ての解は実数または、これを
Exp(i2πk
n
)により回転させたものであり、
0以外の解の多重度はすべて1である。
(これを証明していないので、この解答は不完全です。)

(Exp(i2πk
n
)z0)n=z0n
を考慮すると、求める値は
全ての0でない複素解ZiについてZi-nの和を求めて、nで割ればよいことが判る。

また、積分路C1として原点を中心とする半径R((式2)の実数解の中間を通るように定める)の円周を取った積分



C1
z-n f’(z,n,m)
f(z,n,m)
dz
は上記R→∞の極限で0となる。(証明は省略)

したがって、留数定理により、求める値 S(n,m)は
S(n,m)=- 1
n
Res(z-n f’(z,n,m)
f(z,n,m)
,z=0)・・(式9)
で求められる。

(式6)の級数展開を用いると
f’(z,n,m)
zn・f(z,n,m)
=m
zn+1
-πn・nm!
(n+m)!・z
+O(zn-1)・・(式10)(0≦m<n)
が成立するから

S(n,m)= πn・m!
(n+m)!
・・(式11)(0≦m<n)
S(n,n)=S(n,0)

【問題1】

S(3,0)=π3
6

【問題2】

S(4,0)=π4
24

【問題3】

S(2000,m)=π2000 (m mod 2000)!
(m mod 2000 + 2000)!


◆沖縄県 jpgr さんからの解答。

【問題2】

xを正の実数とすると、
cosh(π*x
) > 0が成り立つので、
与えられた式は cos(π*x
) = 0と書けます。

cos(X) = 0の正の解を小さい順に
X1,X2,X3, ... とおくと、
X1 =π
2
、X2 =
2
、X3 =
2
...、Xn=(2n - 1)π
2

となりますので、与式を満たす正の実数解 xn
xn= Xn
π
= 2n - 1
となり、
1
(xn)4
=4
(2n - 1)4
となります。

つまり

1
x14
+1
x24
+1
x34
+ ...
= 4( 1
14
+1
34
+1
54
+ ... + +1
(2n - 1)4
+ ... ) ---[1]

ここで、(反則ですが)オイラーの無限和の公式を証明なしに用います。

1
14
+1
24
+1
34
+ ... = π4
90
 ---[2]

これを1
24
倍して

1
24
+1
44
+1
64
+ ... =π4
24*90
 ---[3]

[2]、[3]から
1
14
+1
34
+1
54
+ ... =15
16
*π4
90

これを4倍すると[1]と一致するので、求める解は
4* 15
16
*π4
90
= π4
24


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