◆愛知県 Y.M.Ojisan さんからの解答。
【作図方法】
3点をABCとします。
(1)BCを一辺とする正三角形BDCをAの反対側に作図します。
(2)三角形BDCの外接円BFDCEBを作図します。
(3)円弧BCの中点をEとします。
(4)ADに平行でEを通る直線を引き、円弧BDCとの交点をFとします。
(5)FBを通る直線とFCを通る直線を引きます。
(6)Aを通りEFに垂直な直線を引き、(5)で引いた直線との交点をH,Gとします。
(7)三角形HFGは正三角形で最大のものです。
【証明:正三角形であること】
EFの延長とHGとの交点をMとします。
円周角の定理により
∠BFE=∠BDE=30度
∠CFE=∠CDE=30度 です。
また、HG⊥FEM です。
従って、∠FHM=∠FGM=60度
よって△HFGは正三角形です。
なお、本定理の証明においてEF//ADは用いておらず、F位置は円弧BDC上任意で成立します。
【証明:最大であること】
最大である≡高さFMが最長である ので後者を証明します。
Fが円弧BDC上を移動するとき、長さFEMはEDおよびEAのFEMへの射影の和になっています。
なぜならEM⊥AM であり、EDは直径なので EF⊥DFだからです。
よってFMが最長になるのは、FMすなわちEFがADに平行のときです。
なお、Aの反対側でFが円弧BDC上以外にあるときは∠BFC≠60度であり、正三角形ではありません。
また、Aの側にある場合、ADの長さ=FM最長長さはあきらかに、Aの反対側にある場合ADの長さより短いです。
◆出題者のコメント。
Y.M.Ojisanさん、解答ありがとうございます。
みごと正解です。
それにしても、うまい作図方法があるものですね。
ちなみに、与えられた3点をA,B,Cとしたときの、私が考えていた作図方法は以下でした。
△ABCの外側にAB,ACをそれぞれ1辺とした2つの正三角形を描き、
これら2つの正三角形の外接円をそれぞれ描く。
2つの外接円の2交点の内でAでない交点をPとする。
Aを通りAPに垂直な直線と、Bを通りBPに垂直な直線と、Cを通りCPに垂直な直線を、それぞれ引く。
この3本の直線によってできた三角形が求める最大正三角形となる。