◆宮城県 甘泉法師 さんからの解答。
線分上に奇数個の格子点が存在することと、格子点を結ぶ線分の中点が格子点であることは同値である。
線分pqの中点の格子点をg、線分qrの中点の格子点をhとする。
線分pqに沿って三角形pghを頂点pがgと一致するまで平行移動させる。
格子の並進対称性と中点連結定理から頂点hの移動先は格子点で線分qrの中点である。
したがって線分qr上には奇数個の格子点が存在する。
◆滋賀県 ippei さんからの解答。
3点を同時に平行移動して、点qが原点Oに一致するようにする。
すると、点p、r は2直線(1直線の場合も可)y=ax,y=bx 上の格子点である。
a,b は有理数であるから、既約分数 n/mの形をしている。
p、rは原点から数えて、奇数番目にあるから、x座標、y座標とも、偶数となる。
したがって、p、rの中点sは格子点であり、かつ線分rp上にある。
したがって、(p、r、s) の3点は格子点である。
(p=rのときは、p=r=sとなるから、1点。)
線分rp上に、他の格子点があれば、その点とsに関して対称な点は必ず線分rp上にある。
このようにして、点対称な2組の格子点と、中点の存在から、rp上には奇数個の格子点が存在する。
(終り)
◆宮城県 甘泉法師 さんからの解答。
【類題1】
三角形の三点の座標を(x1,y1)(x2,y2)(x3,y3)とすると
重心の座標は、( | x1+x2+x
3 3 |
, | y1+y2+y3 3 |
) |
したがって題意を満たすには
x1+x2+x3 と y1+y2+y3 がともに3の倍数であればよい。
【類題2】
同様にして題意をみたすには ΣXi, ΣYi, ΣZi が4の倍数であればよい。
ここでiは頂点の番号、
いずれも和はi=1から4まで。
◆出題者の山梨県 Footmark さんからのコメント。
早々に、解答ありがとうございます。
偶然にも、お二人とも平行移動ですね。
図形的にも容易に理解でき、うまい証明だと思います。
私が考えていたのは、xy座標の偶奇だけに着目した以下の証明でした。
2点間に奇数個の格子点があることと、2点の中点が格子点であることとは同値です。
また、2点の座標の平均値が、その2点の中点の座標です。
ですから、中点が格子点である2点(p,qやq,r)では、x値の偶奇もy値の偶奇もそれぞれ等しい筈です。
(何故なら、そうでなければ中点の座標は[x値,y値とも整数]とはならず格子点ではありません。)
条件よりx値,y値のそれぞれの偶奇が、pとqで等しく、qとrで等しいので、当然rとpでも等しい筈です。
よって、rとpの中点は格子点にあり、線分rp上には奇数個の格子点が存在します。
◆山梨県 Footmark さんからの解答。
以下、証明はすべて省略する。
【類題1】
三角形の3頂点の座標を、それぞれ
(x1,y1)(x2,y2)(x3,y3) とする。
● 三角形の重心が格子点である場合
重心の定義より明らかに、
x1+x2+x3
曹1+y2+y3
曹O (mod 3)。
つまり、x1+x2+x3もy1+y2+y3も3で割り切れる。
● 三角形の重心が格子点であり、どの辺上にも頂点以外の格子点が存在する場合
x1曹2曹3 (mod 3) かつ
y1曹2曹3 (mod 3)
このとき、どの辺上にも(3の正整数倍+1)個の格子点が存在する。
● 三角形の重心が格子点であり、どの辺上にも奇数個の格子点が存在する場合
x1曹2曹3 (mod 6) かつ
y1曹2曹3 (mod 6)
このとき、どの辺上にも(6の正整数倍+1)個の格子点が存在する。
【類題2】
四面体の4頂点の座標を、それぞれ
(x1,y1,z1) , (x2,y2,z2) ,
(x3,y3,z3) , (x4,y4,z4) とする。
● 四面体の重心が格子点である場合
重心の定義より明らかに、
x1+x2+x3+x4
曹1+y2+y3+y4
曹1+z2+z3+z4
曹O (mod 4)。
つまり、x1+x2+x3+x4もy1+y2+y3+y4もz1+z2+z3+z4も4で割り切れる。
● 四面体の重心が格子点であり、どの辺上にも頂点以外の格子点が存在する場合
x1曹2曹3曹4 (mod 9) かつ
y1曹2曹3曹4 (mod 9) かつ
z1曹2曹3曹4 (mod 9)
このとき、どの辺上にも(9の正整数倍+1)個の格子点が存在する。
● 四面体の重心が格子点であり、どの辺上にも奇数個の格子点が存在する場合
x1曹2曹3曹4 (mod 18) かつ
y1曹2曹3曹4 (mod 18) かつ
z1曹2曹3曹4 (mod 18)
このとき、どの辺上にも(18の正整数倍+1)個の格子点が存在する。