◆広島県 清川 育男 さんからの解答。
【問題1】
青の移動は(黒赤)、(赤黒)の移動に等しい。
252+630+560+210+30+1=1683
答え 1683通り。
3,13,63,321,1683,8989,48639,
数列サイトによるとDelannoy mumbersと言うそうです。
問題2は自由度の関係で考えがもやっています。
【問題2】
青4、黒4、赤6の移動性がある。
210+504+420+140+15=1289
答え 1289通り。
【コメント】
全く不勉強でこの数列の名前は初耳です。
水の流れさん、どうでしょう。
◆岐阜県 水の流れ さんからのコメント。
<解説>
座標(m,n)までたどり着く経路の総数をS(m,n)とすると、
S(0,0)=1,S(−1,n)=S(n,−1)=0で
漸化式
S(m,n)=S(m,n−1)+S(m−1,n−1)+S(m−1,n)
が成り立ちます。それに従って計算して、図の中に示します。
6 | 1 | 13 | 85 | 377 | 1289 | 3653 | 8989 |
5 | 1 | 11 | 61 | 231 | 681 | 1683 | 3653 |
4 | 1 | 9 | 41 | 129 | 321 | 681 | 1289 |
3 | 1 | 7 | 25 | 63 | 129 | 231 | 377 |
2 | 1 | 5 | 13 | 25 | 41 | 61 | 85 |
1 | 1 | 3 | 5 | 7 | 9 | 11 | 13 |
0 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 |
S(m,n) | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 |
問1 S(5,5)=1683
問2 S(6,4)=1289
問3 座標(0,0)から(m,n)について、具体的に求めてみます。
駒が斜め上()にrだけ移動して座標(m,n)に着いたとすると、
右()には(m−r)だけ、上(
)には(n−r)だけ移動していることになる。
したがって、
斜め上()をr個、
右()を(m−r)個、
上()を(n−r)個を並べる組み合わせの数から、
(m+n−r)!÷r!(m−r)!(n−r)! になります。
次に、を選ぶ方法は 0≦r≦ Min(m,n) ですから、
総数S(m,n)は
Min(m,n) Σ r=0 | (m+n−r)!÷r!(m−r)!(n−r)! |
(ただし、Min(m,n)はm、nのうちで大きくない方を表すものとする)
問1で調べてみます。
r=0のとき、10!/5!5!=252
r=1のとき、9!/4!4!=630
r=2のとき、8!/2!3!3!=560
r=3のとき、7!/3!2!2!=210
r=4のとき、6!/4!=30
r=5のとき、5!/5!=1
よって、252+630+560+210+30+1=1683 (答)
問2で調べてみます。
r=0のとき、10!/6!4!=210
r=1のとき、9!/5!3!=504
r=2のとき、8!/2!4!2!=420
r=3のとき、7!/3!3!=140
r=4のとき、6!/4!2!=15
よって、210+504+420+140+15=1289 (答)
<研究>
座標(m,n)までたどり着く経路の総数S(m,n)の値を三角形状に並べてみます。
図のように斜めに足していくと、トリボナッチ数列 T(n)を得ることができます。 T(1)=1
T(2)=1+1=2
T(3)=1+3=4
T(4)=1+5+1=7
T(5)=1+7+5=13
T(6)=1+9+13+1=24
T(7)=1+11+25+7=44
T(8)=1+13+41+25+1=81
・・・・・・・・
また、この数列は次のような大相撲の星取り表の中にもでてきます。
大相撲の本場所で、3連敗しない方法(2連敗まで許される)勝ち負けの起こり方は
1,2,3,4,・・・、15日目ではどんな数列になるでしょう。
皆さん、考えてください。
◆広島県 清川 育男 さんからの解答。
【問題1】
数列サイトによると、別の角度からの漸化式が載っていました。
a1=1、a2=1としたとき
an= | 3(2nー5)an-1−(n−3)an-2 ―――――――――――――――― n−2 |
1,1,3,13,63,321,...,
一つずれますが。
以上報告します。
水野先生の研究による影に隠されたトリボナッチ数列の発見はすばらしいですね。
奥の深さに驚かされます。