『角度の問題 Part2』解答


◆埼玉県 斉藤 誠 さんからの解答。

まずはコンパスで円を書いて、もう一個円を書いて。。と
 同じ長さの3本の直線の準備ができたので、18°の線を。。。ん
困った。正確な図が書けない。
とてもいい問題ですね。

そこで、84°の方を先に決めてみました。



上図においてAB=AD=DCなので
DCを弦として、その円周角が84°になる円Oを作成する。
点Dを中心に円Oを回転し∠ACB=18°になるようにする。
点Bも点Cも動点のため、やはり図が描けません。
しかし、計算は出来そうです。

 円Oの中心をOとし、その直径をDEにとると
∠DEC=∠Rなので、∠EDC=6°となる。

∠DOB=γ、∠BAD=α、∠ADC=βとする。
二等辺三角形の性質を利用して角度の関係を求めると
 γ+β=216
 α+β=156
 γ−α=60  −−−(1)

△ABDと△OBDに余弦法則を適用しますが、二等辺三角形なので
AD=r とすると
 DB=r(1−2cosα)  −−−−(2)

akakudo2.gif

(2)=(3)から
(2cos 6゜)2(1−2cosα)=(1−2cosγ)

(1)を代入して
(2cos 6゜)2(1−2cosα)=1−2cos(60゜+α)−−−(4)

これをαについて解くのですが、ストレートには難しそうです。
αが6°の整数倍だろうと勝手に決めて(84も18も6の倍数なので)
電卓計算で
 α=48°
が求まりました。

 答え ∠BAD=α=48°
 ∠ADC=β=156−α=108°

(4)をうまく解く方法はないものでしょうか?
n倍角や指数関数にしてみたりしたのですが、うまくはまりません。
また、もっといい方法があるのでしょうか?


【コメント】

角度は正解です。
なにか、(4)式をすっきり解けるとうれしいですね。
また、初等幾何でも解けるようなのですが、どなたか挑戦してみませんか。


◆東京都 鳥居 さんからの解答。

中学生レベルでできる別解法を示します。

ACの垂直二等分線を引くと、Dを通る。
この垂直二等分線とBCの延長線とが交わる点をEとする。
△ADE≡△CDEより、AE=CE、∠AED=∠CED=72°。

Eを中心とし、A,Cを通る円Zを描く。
Eを通りDBに平行な線を引き、円Zと交わる点をFとする。
∠AEF=∠AEC−∠FEC=60°より、△AEFは正三角形。

DBの垂直二等分線とEFの垂直二等分線は、平行でともにAを通るから、両者は重なる。
対称性より△FEB≡△EFDとなり、
∠EFB=∠FED=∠FEC−∠DEC=12°。

∠FBE=84°=∠FEBより、FE=FB=EDとなって、Dは円Z上にある。

∠FAB=∠EAD=54°、∠FAE=60°より、
∠EAB=∠FAD=6°となって、∠BAD=48°。

∠EDA=∠EDC=54°より、∠ADC=108°。

【感想】

掲示板で見た角度の問題に刺激を受けて、過去問の未解決部分に着手しました。
正五角形の内部に辺の長さが等しい正三角形を置き、一辺ずつを共有させた形が問題図となることはわかりましたが、この逆が一意に成り立つか随分悩みました。
本問に取り組んでいる最中に『3辺が1の四角形』が出題され、もしや…と思いましたが、別問題でした。


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