『円、球に関する問題』解答


◆島根県の中学校3年生 支離滅裂 さんからの解答。

【問題1−1】

QRの長さがPの位置によらず一定である時とは、点PがABの中心に来たときです。
なので、△APQ=△QPR=△RPB=正三角形です。

∴∠x=60°


◆山梨県 Footmark さんからの解答。

【問題2】

正三角錐のすべての辺の内で、直径となった1辺はすべて球内にあり、直径と連結しない唯一の1辺はすべて球外にある。
(球の中心からその1辺の最短にあたる中点までの距離でさえ
cmで明らかに3>3)

ところが他の4辺は図のように球面を貫き、4辺ともちょうど半分ずつが球の内と外にある。
それ故、図で赤い弧で示したように、4つの別々な平面上にそれぞれ1本ずつの交線がある。
どの交線も、球の中心から開き角度60°の2つの半直線が、球面と交差する2点間の球面上での最短経路である。

よって、求める交線の全長= 6π
X4=4π

【答え】4π cm

【P・S】

正三角錐の辺で構成された骨組みの形は球の内部も外部も同形(立体的合同)になり面白いですね。


◆出題者のコメント

【問題1−1】

QRの長さがPによらず一定である時とは、点PがABの中心に来たときです。
なので、∠x=60°

とのことですが、これは十分条件のみを示されているだけなので、必要条件も考えてみてください。
そうすると正解が見えてくるはずです。

【問題2】

一見正解のような気がしたのですが、直径となる辺を含まない2つの三角形との交線はこれで正しいでしょうか?
宙に浮かないでしょうか?


◆山梨県 Footmark さんからの解答。

【問題2】

弧(交線)の半径は2種類でした。
左が直径を含む2面での交線、右が他の2面での交線です。

直径を含む2面での弧(交線)の半径は、球の中心を含む平面上にあるので3cm。
そこでの弧(交線)の中心角は π

他の2面での弧(交線)の半径は、
1辺3cmの正三角形の外接円の半径になるのでcm。

そこでの弧(交線)の中心角は 2π

よって、
 求める交線の全長
=2*6π
+2* π
(6+4

【答え】  (6+4
cm

【問題3−1】

まず、直径を辺にもつ面は、底面の正方形と1側面の正三角形の2面。
底面の正方形での弧(交線)も1側面の正三角形での弧(交線)も半径は共に3cm。
(どちらも球の中心を含む平面上なのでこれは明らか)

弧(交線)の中心角は、底面の正方形では π、
1側面の正三角形では【問題2】と同様に π

次に、直径を辺にもつ正三角形と他の1辺を共有する2側面の正三角形を考えてみる。
弧(交線)の半径がいくらかは不明だが、弦の長さは3cm。
そこで、その切断面の円の半径を求めてみる。

各側面が底面に張る傾きは、
正三角形の底辺の中点から底面の中心まで3cm進んで
正四角錐の高さ3cmとなるので

それ故、原点(0,0)から次の2式の交点(x,y)までの距離が切断面の円の直径となる。

y=

(x−3)2+y2=32

これを解くと、x=2,y=2 を得る。

よって、

切断面の円の半径= √(x2+y2)

半径cmの円で
弦の長さが3cmなので、中心角は 2π

また、直径を辺にもつ正三角形とどの辺も共有しない1側面の正三角形までは明らかに球は及ばない。

以上より、

 求める交線の全長
6π
6π
+2* π
(12+4

【答え】  (12+4
cm


◆山梨県 Footmark さんからの解答。

【問題3−2】

直径を辺に持つ2つ正三角形での交線は、【問題2】同様に
共に半径3pの円の中心角 2π
の弧となる。

他の2つの正三角形での交線は、【問題3−1】同様に
共に半径pの円の中心角 2π
の弧となる。
(何故なら、隣あった正三角形同士の面角はどの組み合わせでも等しい。)

また、底面の正方形での交線は、2辺が3pの直角二等辺三角形の底辺が外接円の弦となるときの弧である。
よって、半径
pの円の中心角 2π
の弧となる。

以上より、

求める交線の全長
=2* 6π
+2*π
π

(12+9+8

【答え】  (12+9+8
p


◆出題者のコメント。

正解です。
ただ【問題3−1】が高校生以上の人の解き方かな?と思いました。
中学生レベルでも解けるよい解答はないものですかねえ?

【問題3−2】の類似問題が平成13年の大阪の某私立高校の入試問題にだされたようです。
結構難しかったのではないでしょうか?


◆山梨県 Footmark さんからの解答。

【問題3−1】

円の方程式を使用しない中学生バージョンのつもりです。^^;

まず、直径ABを辺にもつ面は、正方形ABCDと正三角形VABの2面。
正方形ABCDでの弧(交線)も正三角形VABでの弧(交線)も半径は共に3p。
(どちらも球の中心を含む平面上なのでこれは明らか)

弧(交線)の中心角は、正方形ABCDでは π、
正三角形VABでは【問題2】と同様に π

次に、正三角形VABの側面にある2個の正三角形VDAとVBCを考えてみる。
どちらの正三角形においても、弧(交線)の半径は不明だが弦の長さは3pである。

また、各正三角形が底面に張る傾きは、
正三角形の底辺の中点から底面の中心まで3p進んで
正四角錐の高さ3pとなるので

そこで、正三角形VDAを含む無限に大きい平面で球を切断するものとする。
すると、球の切断面は円になり、求める交線はその円周の1部の筈である。
切断面である円の直径は、最大円(球の中心を含む円)とそれに直交する切断面との2交点の距離である。

図で示すと、切断面の円の直径は明らかにPAとなる。

ところで、AO=3p、OO’=3p なので、
ピタゴラスの定理より AO’=3p 。

また、△PABと△OAO’とは相似なので
PA

故に PA=2p。

よって、切断面の円の半径=p。

半径pの円で弦の長さが3pなので、
中心角は 2π

このことは正三角形VBCの弧(交線)においても同様である。

また、正三角形VCDまでは明らかに球は及ばない。

以上より、

求める交線の全長
6π
6π
+2* π

(12+4

【答え】  (12+4
cm


◆東京都 かえる さんからの解答。

【問題1−1】

ABの中点(すなわち円の中心)をO、ABに対してRの線対称となる点をR’とする。

このとき、∠OPQ=∠BPR’=xより、PはRR’上にある。

∠OQP=∠OR’P
(∵△OQR’はOQ=OR’=3の二等辺三角形)
=∠ORP
(∵RとR’はABに対して線対称)

よって、円周角定理の逆より、四点O、Q、R、Pは同一円周上の点。
∠QOR=∠QPR(∵円周角定理)=π−2x
QR=3・2sin( π−2x

以上より、xの値にかかわらず、QRの長さはPの位置によらず常に一定である。

【問題1−2】

余弦定理より、
QR2=PQ2+PR2−2PQ・PRcos(π−2x)

PQ2+PR2が一定

2PQ・PRcos(π−2x)が一定
(∵【問題1−1】より、QR2は常に一定)

これがPの位置にかかわらず一定になるので、
cos(π−2x)=0
x= π
(∵0≦x≦ π

【問題1−3】

△OQRは∠QOR=∠Rの直角三角形より、OM=
Mの端点が(±

)であることに注意して、
Mの軌跡の長さ=2・
・π・

π


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