『電車でGO!』解答


◆東京都 小林 祐介 さんからの解答。

【問題1−1】

(1)席が1→3と埋まる確率は

2
14
× 2
11
2
77

(2)席が3→1と埋まる確率は

2
14
× 2
10
1
35

よって3人目の客がきたとき、1番と3番の席が埋まっている確率は

2
77
1
35
3
55

答:
55

【問題1−2】

もっとも確率が高い座り方はpの値をできる限り大きくし、
かつ2pの席をできる限り残しつつ、
2pの席を埋めていく方法だと考えられる。(要証明)

この考え方で席を埋めていくと、
4→2→6→1→7→3→5が一例としてあげられ、その確率は

2
14
× 2
10
× 2
8
× 2
6
× 2
4
× 1
2
1
1680

答:
1680

【問題2−1】

(1)席が1→3と埋まる確率は

2
14
× 2
11
× 1
2
1
77

(2)席が3→1と埋まる確率は

2
14
× 2
10
× 1
2
1
70

よって3人目の客がきたとき、1番と3番の席が埋まっている確率は

1
77
1
70
3
110

答:
110

【問題2−2】

題意をどうとるかによって答が変わるので両方考えることとする。

(1)2人の客が同時にきた場合
誰か1人が立ち上がればよいので

答:

(2)2人の客が時間をおいてきた場合
(a)最初の客がきたときに誰かが立ち上がり、次の客がその席に座った場合

1
2
× 1
2
1
4

(b)最初の客がきたときには誰も立ち上がらず、次の客がきたときに最初の客以外が立ち上がった場合

1
2
× 1
2
× 6
7
3
14

1
4
3
14
13
28

答: 13
28

最後の客はp=1となるのでpは答にからんできません。


1−2は試行錯誤してみましたがこれ以上うまい手が考えられませんでした。
証明自体は全ての経路の確率を算出しなければできないような気がします。
最後の2人まで2pの席を埋めるようにしないと、最後から5番目に座る人がある席に座る確率が
1/3になってしまい(解答例では1/2)それまでの確率が大きい分を帳消しにしてしまうのですが、これをうまく証明できませんでした。

他の方の解答をお待ちしています。


◆東京都 てるぼ- さんからの解答。

【問題1−2】

(1) まず、両端(1,7)が最初に埋まるケースが除外されます。

最初に端が埋まるということは、二人目までの段階でこんな感じになっているはずです。

(イ)■□■□□□□
(ロ)■■□□□□□
(ハ)■□□□□□■
(イ)は【問題1-1】とまったく同じパターンです。
1⇒3と座るより、3⇒1と座る確率が高いので、このパターンで最初に1が埋まるケースは除外されます。

(ロ)は(イ)と似ていますが、1⇒2と座った場合の確率が1⇒3の場合とちょっと違います。
でも、どちらにしても、この場合も、2⇒1と座ったほうが確率が高くなります。

(ハ)は1⇒7と座っても7⇒1と座っても同じ事なので、これだけだと分かりません。
そこで、さらに三人目まで埋まったケース(ハ-1)(ハ-2)を考えます。

(ハ-1)■□■□□□■
(ハ-2)■■□□□□■
先に1⇒3、1⇒2のパターンが除外されているので、 端が最初に埋まるケースで考えなければならないのは、
1⇒7⇒3と1⇒7⇒2だけです。
どちらのケースも同じ埋まり方でより高い確率の座り順、
3⇒1⇒7と2⇒1⇒7が存在するので除外。
以上のことから、(1)が証明されます。

(2) (1)の□と■をそっくりひっくり返す要領で最後に端が埋まるパターンも除外されます。
(5人目まで埋まった状態で両端が空いている席は存在しないので、(イ)と(ロ)は同じ事になりますが)

(3) 続いて、端から2番目(2,6)が最初に埋まるケースを考えてみます。
このケースを下の(二)〜(ヘ)の3パターンに分類してみました。

(ニ)□■■□□□□
(ホ)□■□■□□□
(ヘ)■■□□□□□
(ニ)、(ホ)の場合、2⇒3,2⇒4と座るより、3⇒2,4⇒2と座るほうが高確率です。

(ヘ)は(ロ)と同じ埋まり方なので、これだけ見る限りでは、2⇒1の方が1⇒2より高確率です。
でも、もう一人座ったパターン、(ト-1)、(ト-2)を考えると、


(ト-1)■■■□□□□
(ト-2)■■□■□□□
2⇒1⇒3,2⇒1⇒4より高確率の座り順、3⇒1⇒2,4⇒2⇒1が存在することがわかります。
よって、最初に2と6が埋まるパターンも除外されます。

以上のことから、最初に座る人の席は3から5に限定されます。
3と5は対称なので、実質、一人目が座るべき席は3か4ということになります。

(4) 次に二人目の座る席を考えると、一人目のすぐ隣には来ないことが分かります。
(チ)(リ)(ヌ)(ル)それぞれの場合において
3⇒4⇒5(4⇒3⇒5),3⇒2⇒4(4⇒3⇒2),3⇒2⇒1,3⇒4⇒1(4⇒3⇒1)
よりも高確率の座り順、
3⇒5⇒4,4⇒2⇒3,3⇒1⇒2,4⇒1⇒3が存在するからです。


(チ)□□■■■□□
(リ)□■■■□□□
(ヌ)■■■□□□□
(ル)■□■■□□□
(5)ここまでのところの座り順をパターンにすると、(ヲ)〜(レ)のようになります。
(ヲ)■□■□□□□
(ワ)□□■□■□□
(カ)□□■□□■□
(ヨ)□□■□□□■
(タ)■□□■□□□
(レ)□■□■□□□
ここで、n番目の人が座るときの確率をPnと表し、
このときのpの値の逆数 1
p
をP(n)、Q(n)=Pn
P(n)
としてみると、

題意から、Q(n)は必ず1か2になります。

そして、n番目以降のある席順の確率は、
Q(n)×Q(n+1)×....Q(6)
P(n)×P(n+1)×....P(6)
と表せます。
(蛇足ながら、 Q(7)
P(7)
は必ず1になります)

上のパターンで言うと、(ヲ)と(レ)の場合は、P(3)=8、それ以外はP(3)=7です。
また、P(n)-P(n-1)がとりうる値はn≧3のとき、3,2,1のどれかです。
なお、以下の条件はn≧3で、ここでいう端とは1、7番目の席のことです。

(A) P(n)-P(n-1)=3のとき

これはn-1番目で2p席が埋まりその隣のひとつの2p席が1p席になる場合ですが、
このための必要十分条件はn-1番目にきた人が、端を含む3連続以上の席が残っている状態で
端((二)の場合の7)に座るか、端を含むちょうど4連席になっている状態で端および内側の2席((ヌ)の場合の5,6,7)のどれかに座るかです。

(B) P(n)-P(n-1)=2のとき

このための必要十分条件はn-1番目にきた人が、端とその隣がちょうど2連続で空いている状態の端((ワ)の場合の 7)、
既に隣に人が居る状態の端((レ)の場合の1)、
端を含むちょうど3連続空席の端以外((レ)の場合の4,5)、
端を含まないちょうど3連続空席のどれか((ヨ)の場合の4〜6)、
端を含まないちょうど4連続空席のどれか((ハ-2)の場合の3〜6)、
端を含むちょうど4連続の空席の端から4番目((ヌ)の場合の4)に座ることです。

(C) P(n)-P(n-1)=1のとき

このための必要十分条件はn-1番目にきた人が、ひとつ飛ばしに埋まった2席の間((ヲ)の場合の2)、
端を含まないちょうど2連続空席のどちらか((タ)の場合の2,3)に座ることです。

(A)〜(C)により、端を含む3連続以上の席の残っていない(ワ)〜(ヨ)においては、
P(n)-P(n-1)≦2なので、P(3)=7、P(4)≧5、P(5)≧3、
また、P(6)=1ということはありえないのでP(6)≧2、

よって、P(3)×P(4)×P(5)×P(6)≧210

また、(ワ)〜(ヨ)でQ(n)=2となる席、つまり、両隣が空いている席、もしくは両端の席は2つしか残っていません。
あとの席はQ(n)=1、よって、(ワ)〜(ヨ)においては3番目以降の席順の確率、
Q(3)×Q(4)×Q(5)×Q(6)
P(3)×P(4)×P(5)×P(6)
は少なくとも、 2×2
210
2
105
以下となり、

このときの全体の席順の確率は(4)までの結果から、
2
14
×2
10
2
105
2
3675
以下になります。

ちなみに 2
3675
は(ワ)で、3⇒5⇒1⇒7⇒2⇒4⇒6
という順番で座った場合にあたります。

(6)(タ)のケースはP(4)-P(3)=3が存在しますが(5)とほぼ同様に考えられます。
P(3)=7、P(4)≧4、P(5)≧3、P(6)≧2。
よって、P(3)×P(4)×P(5)×P(6)≧168。
Q(n)=2となる席は2つあるので、
単純計算での3番目以降の最大確率は、 2×2
168
1
42
ですが、
P(4)=4となった時点でQ(5),Q(6)が2となるような席はなくなるので、
このときQ(3)×Q(4)×Q(5)×Q(6)=2になります。

168の次にP(3)×P(4)×P(5)×P(6)が取りうる最小の値は、
7×5×3×2=210です。

この場合はQ(3)×Q(4)×Q(5)×Q(6)=4となる席順が存在します。
したがって、(タ)のケースでも、トータルの席順の取り得る最大の確率は
(5)と同様、 2
3675
(例:4⇒1⇒6⇒7⇒2⇒3⇒5)。

(7) 残るは(ヲ)(レ)ですが、どちらのケースもとりあえずP(3)=8です。
P(3)×P(4)×P(5)×P(6)=P`,
Q(3)×Q(4)×Q(5)×Q(6)=Q`として、P`が取り得る値を小さい順、Q`が取り得る値を大きい順に並べると、

P`の場合は
 240(=8×5×3×2),384(=8×6×4×2),.... ,
Q`の場合は
 8(=2×2×2×1×),4(=2×2×1×1),2(=2×1×1×1) の順となります。

よって、 Q`
P`
が取り得る値を大きい順に並べると、
最大が 8
240
,その次が 8
384
となります。
ただし、実際に試してみると、 8
240
はありえません。

なぜなら、(ヲ)の場合はこの段階で2p席は(5.6.7)の3席ですが、
5.6.7をどういう席順で座っても、Q`=8にはなり得ません。

(レ)の場合、P(4)=5となる席(6.7)が埋まった時点で、
2p席はひとつしか残っていないので、Q`=8とはなりません。

よって、(ヲ)(レ)の場合、
可能性として考えられる Q`
P`
の最大値は 8
384
よって、このときのトータルの席順の確率は 1
1680
となります。

このようなケースが実際にありうるか調べてみると、小林さんの解答にある通り、
4⇒2⇒6⇒1⇒7⇒3⇒5という例が実在します。

(6)と(7)を比較すると、

1
1680
2
3675
なので、確率 1
1680

席順の例4⇒2⇒6⇒1⇒7⇒3⇒5が求める答えとなります。


◆石川県 迷える羊 さんからの解答。

【問題1−1】

先に1番に人が座る確率、
2p
2p×7


次に3番に人が座る確率、
2p
p+2p×5

11

よって、(1,3)の順に人が座る確率は、

×
11

77

逆に、(3,1)の順に人が座る確率は、
2p
2p×7
× 2p
2p+p+p+2p×3

35

答えは、
77

35

55

【問題1−2】

求める順序は、 4,(2,6),(1,7),(3,5)である。括弧内は順不同。

確率は

14
×
10
×
×
×
×
×

1680

順序の根拠は、なるべく分子が2pになる席を多くなるようにする。(最大で5つ)
その上で、なるべく分母が小さくなるように最初に4番に座って3と5の確率を1pにしてしまう。

【問題2−1】

(1,3)の順に座り、最初の一人が席を立たない確率は、

14
×
×
11

77

(3,1)の場合は、

14
×
×
10

70
答えは、
77

70

110

【問題2−2】

題意を満たすための必要十分条件は、一人目か二人目が座るときに一人だけ誰か席を立つことである。
(@)一人目の時に一人席を立つ場合、
(あ)席を立つ人が1か7の場合、
  (a)一人目が4に座る場合、
   ・
×
×1p
3p

18


   二人目は座る席を選べないから、
   ・
×2p
2p


   (a)の確率は、
36

  (b)一人目が空いたばかりの席に座る場合、
   ・
×
×2p
3p


   二人目は座る席を選べないから、
   ・
×1p
1p

  (あ)の確率は、(a)+(b)=
12
 (い)席を立つ人が2か6の場合、   同様に、
(a)=(
×
× 1p
2p
)×(
× 1p
1p
)=
24
(b)=(
×
× 1p
2p
)×(
× 1p
1p
)=
24
 (い)の確率は、(a)+(b)=
12

 (う)席を立つ人が3か5の場合、   同様に、
(a)=(
×
× 1p
2p
)×(
× 1p
1p
)=
24
(b)=(
×
× 1p
2p
)×(
× 1p
1p
)=
24

  (う)の確率は、(a)+(b)=
12
 (@)の確率は、(あ)+(い)+(う)=

(A)二人目の時に一人席を立つ場合、
一人目は必ず4に座るから、

× 1p
1p


二人目が座るときに一人席を立つが、どの席の人が席を立っても来た人は空いた席に座るしかないから、確率 は、

×
×1)×7=
よって(A)の確率は、
答えは、(@)+(A)=

【感想】

2-2は題意の解釈が間違っているのかなぁ?
先客が席を離れるタイミングは、来たお客が席を選ぶ直前?
それとも席を選んだ直後で座る直前?
座った後?
席を選ぶ直前で解釈して考えてみたけど、出題者の意図はどうなのでしょうか・・・?


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