『三角形に内接する楕円、円の径』解答


◆東京都の高校生 もやし さんからの解答。

【問題3】

図1のように、AP'=aとおく。

任意の円に円外の点から引いた2本の接線の長さは等しいことから、
AP'=AQ'=a

PP'//BCから、
BP'= HP
AP
・a= 135a
65
27a
13

同様に、CQ'= HQ
AQ
・a= 96a
104
12a
13


また、円とBCとの接点をRとすると、
BR=BP'= 27a
13
,CR=CQ'= 12a
13

よって、AB= 40a
13
,BC=3a,CA= 25a
13
より、
AB:BC:CA=40:39:25なので、
AB=40k,BC=39k,CA=25kとおける。

図2のようにCH=xとおくと、

△ABHと△ACHにおいて三平方の定理より、
AB2−BH2=CA2−CH2
(40k)2−(39k−x)2=(25k)2−x2

これをxについて解いて、x=7k

よって△ACHにおいて再び三平方の定理より、

AH2+CH2=CA2
2002+x2=(25k)2
2002+(7k)2=(25k)2

これをk>0の範囲で解いて、k= 25


よって、三辺の長さは、
AB= 1000
,BC= 325,CA= 625


また、図3のように円の中心をOとすると、
△ABC=△OAB+△OBC+△OCA

内接円の半径をrとすると、
△OAB= 500r
,△OBC= 325r
,△OCA= 625r

また、AH=200から、
△ABC=200・325÷2=32500

従って、
32500= 500r
325r
625r
1300r

よって、内接円の半径は、r=75

なんか久しぶりに受験生時代を思い出した気分でした。


◆出題者のコメント

もやしさん、問3の回答を頂き有難うございました。
大変きれいな図と、分かりやすい回答で、お見事でした。

おっしゃるとおり、みなさん「受験生時代を思い出す」ためか、残りの問題への答は未着ですが、もやしさんの図の1を縦の高さ方向に2分の1に圧縮すると、内接円は、長径が円の半径のままで、短径が半径の2分の1の楕円に変化します。
これが他の問題のヒントのようなものです。

楕円の方程式を使おうとすると、却って混乱するようです。


◆東京都の高校生 もやし さんからの解答。

【問題1】
図1のように△ABCを高さ方向に
倍した三角形を△A'BCとすると、

 図1

△ABCに内接していた楕円は△A'BCの内接円になり、
その半径は
となる。

A'C,A'Bとこの内接円との接点をそれぞれQ,Rとすると、
A'Q=A'R,BP=BR=9,CP=CQ=8より、
A'C=b,A'B=cとおけば、

b−8=c−9
c−b=1 …(@)

また、△A'BHと△A'CHにおいて三平方の定理より、

2−102=c2−72
(c+b)(c−b)=51

(@)から、c+b=51 …(A)

(@)(A)から、
b=25,c=26

再び△A'BHにおいて三平方の定理より、

A'B2=262−102

A'B>0より、A'B=24

【問題3】の図3と同様に考えて、
17×24÷2=(26+17+25)÷2×

これを解いて、f=12

AH= 8f
=24から、d=

よって、d=4


◆出題者のコメント

もやしさん、引き続き問1への解答有り難うございました。
最終コーナーまで順調でしたが、最後に小さなミスが出ました。

A'B2=262−102  のA’Bは、A’Hですね。

したがって、A'H=24。

次の(26+17+25)÷2×f/2は、f/2でなくfの勘違い。
よって、f=6、d=2が正解です。

 この問題は、最初の三平方の式を
b*b-7*7=c*c-10*10 (bとcが逆ですね。)でなく、
A'R=x、b=x+8、c=x+9 にして式を解き、x=17を求めた方が簡単です。

この方が一般解を導き易く、少なくともdは、
d=(BC*AH)/2(BC+X)=(17*8)/2(17+17)=2 で直ぐ求まります。
(式の意味は少し考えると分ると思います。)

もやしさんの図はきれいですね。
どうしたら書けるのか、勉強しようと思います。


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