◆愛知県 Y.M.Ojisan さんからの解答。
【証明】
もしその和が無限大にならない場合があるなら、それは殆どの桁が0であるような10進表示になるはずです。
そこで0がいくつ連続できるかを考えます。
D(n):2nの十進表示とします。
D(n)のQ桁を先頭とする0の列を考えます。
なおQ+1桁は0ではないとします。
2nは5を因数に持ちませんから1桁目は常に0ではありあません。
一方10=2*5ですから、2n/2mを考えるとき、
Q+1桁の数が1桁目までおりてくるのは
早くてもm=Qのときです。
従って、Q桁目以下の数値は2Q以上でなければなりません。
すなわちQ桁を先頭とする0の列は[Q*log102]+1桁で終わります。
次の可能性である P=[Q*log102]から始まる0の列も
同様に[P*log102]+1桁で終わります。
D(n)が10進でQ0+1桁の数であるとき、
遅くともQ1+1桁は0でなく、以降Qk+1桁は0ではありません。
ここでQk+1=[Qk*log102]です。
そしてQlastは1です。
Q0→∞のときlast→∞は殆ど明らかです。
実際[Qk*log102]>Qk*log102-1を用いれば真のlast値は
(Q0+α)=(log210)last*(Qlast+α)で得られるlast値より大きいことがわかります。
ここでαは α(1-log102)=1 である値(≒1.4)であって正の値です。
即ち、D(n)の各桁の合計値はn無現大において無限大になります。
◆京都府 大空風成 さんからの解答。
mを自然数、
A、Bを自然数、B<104mとして、
2n=A×104m+B ・・・(1)
と表す。
2n=A×24m×54m+B
となり、明らかに n>4mだから、左辺は24mを因数にもつから、
Bも24mを因数にもち、
B≧24m=16m>10m
となる。
よって、(1)は、
2n=A×104m+C×10m+D
と表せて、A、C、Dは自然数で、1≦C<103m、1≦D<10m である。
これを繰り返して、k、Ai、C、Dを自然数として、
p(k)=4k、10p(k)≦2n<10p(k+1) ・・・・(2)
1≦Ai<10p(i+1)-p(i) (i=1、2、・・・、k)、
1≦C1<103、1≦
D1<10
とすると、
2n=Ak×10p(k)+Ak-1×10p(k-1)+・・・
+A1×10p(1)+C1×10+D1
と表せる。
これより、
f(n)=(2nの各位の数の和)=(Ak、Ak-1、・・・、A1、
C1、D1の各位の数の総和)
(k+2)個の自然数Ak、Ak-1、・・・、A1、C1、D1はど
れも1以上だから、
f(n)≧k+2
ここで、(2)より、n→∞のとき、k→∞だから、
f(n)→∞
◆出題者のコメント。
二人とも、予想外の答えでした。
出題は数学セミナー1985年1月号からです。
数学セミナーの解答の要旨を言えば、
「2nはk+1桁目から4k桁目まで0が連続することはない」
ということを証明し解答するというものでした。
なので、ヒントのような式を書いたわけです。
当然あの式が成立する場合、
「2nはk+1桁目から4k桁目まで0が連続する」
ことになります。
これを仮定して矛盾を導けば解答になります。
2n=A*104k+B
ただし、B<10k。
が成立すると仮定して矛盾を導きます。
明らかに、n>4kが成立し、
両辺は24kの倍数になります。
104kは24kの倍数だから、Bも24kの倍数。
また、24k=16k>10k>B
が成立するため、B=0でなければなりません。
むろん、これは矛盾です。
従って
「2nはk+1桁目から4k桁目まで0が連続することはない」
が証明できました。
次に、2nは1桁目が0ではないので、以下のことが分かります。
1桁目は 0でない。
2桁目〜4桁目までに 0でない数が少なくとも一つある。
5桁目〜16桁目までに 0でない数が少なくとも一つある。
4k-1+1桁目〜4k桁目までに 0でない数が少なくとも一つある。
がわかります。
従って、2nが4k桁より大きな数である場合、
f(n)≧k+1が成立します。
n→∞の時、k→∞は明らかなので 証明終了です。