◆山梨県 Footmark さんからの解答。
【問題3】
3つの等円が下図のように正方形を覆うとき、円は最小となる。
ただし、正方形ABCDの各頂点は図のように3円のそれぞれの円周上にある。
また、辺BCの中点Mは2円の交点で、辺CD上の点Pも2円の交点。
DPの中点をQとすると、△OQDは直角三角形。
QD=Xとすると、ピタゴラスの定理より、
R2= | ( | 1 2 | ) | 2 | +X2 |
∴ X= |
また、△MCPも直角三角形。
同様にピタゴラスの定理により、
(2R)2
=(1−2X)2+ | ( | 1 2 | ) | 2 |
=(1−2 | ) | 2 | + | ( | 1 2 | ) | 2 |
これを解くと、R= | 16 |
【答え】 | 16 |
[ P・S ]
驚いたことに、得られた円の半径は正方形の辺の半分より僅かに長いだけです。
まさかこんな小円になるとは予想してませんでした。
とても面白い問題だと思います。
◆東京都 Air さんからの解答。
【問題1】
まずx>0であることから、相加・相乗平均の関係より、
x36+x8+x4≧3×(x36x8x4)
1/3=3x16
(等号成立はx36=x8=x4のとき
即ちx=1のときのみ)・・(*) が成立。
次に、f(x)=3x16-x15-x14-x13-x6+1 とおくと
f'(x)
従って、
これと(*)を併せて、問題の不等式が示された。
【感想】
うまい解法が思いつかず、結局強引にやってしまいました。
◆神奈川県 クラテス さんからの解答。
【問題1】
i,jを自然数とする。
・x≧1の時
i<jならば1≦xi≦xj
・0<x<1の時
i<jならば0<xj<xi<1である。
4つの実数a,b,c,dを0<a≦b≦c≦dを満たすとする。
よって、0≦p≦r≦s≦q, p+q = r+sの時、
xp+xq≧xr+xsが成立する
これを順に使って
左辺
(等号はx=1の時成立)
◆滋賀県 ippei さんからの解答。
【問題4】
1の3乗根の一つをωとすると、
また
従って結論が得られる。
◆山梨県 Footmark さんからの解答。
【問題6】
任意な三角形において、三角形の内部(周上は除く)でない任意の1点から3頂点を通る3本の半直線を引くものとする。
[ 証明 ]
図では、青い三角形がTを、黒い三角形がSを表す。
まず、Tの任意な1頂点からSの内部(周上は除く)を通らずSの頂点を通る任意な1本の半直線を引く。
すると、Tはこの半直線により2つの三角形に分けられる。
すると、三角形の2辺の和は他の1辺より長いので、
次に、新外三角形の新頂点からSの内部(周上は除く)を通らずSの頂点を通る1本の半直線を引く。
すると、新外三角形はこの半直線により2つの三角形に分けられる。
すると、三角形の2辺の和は他の1辺より長いので、
更に、新新外三角形の新頂点からSの内部(周上は除く)を通らずSの頂点を通る1本の半直線を引く。
すると、新新外三角形はこの半直線により2つの三角形に分けられる。
すると、三角形の2辺の和は他の1辺より長いので、
図ではSを内部(周上も含む)に含む赤い三角形が新新新外三角形である。
三角形の2辺の和は他の1辺より長いので、いずれの場合であっても、
以上のことより、Tの周長>Sの周長。
証明終わり。
[ P・S ]
問題文の「・・より小さい」は、「・・以下」でなく「・・未満」と解釈しました。
仮に、捨てた方の解釈が正しいとしても、同様な証明が成立します。
・ Sと新新新外三角形のそれぞれの2頂点が一致。
前者は、同様に「三角形の2辺の和は他の1辺より長い」を利用して証明可能です。
◆滋賀県 ippei さんからの解答。
【問題2】
数学的帰納法で示す。
(1)原点Oを中心とし、半径1未満の円を描くと、それは 1個のみ内部に点を含む円である。
(2)n個の点を内部に含む円が得られたと仮定する。
このとき、k個が原点から同じ距離である。
三角形OPRとOQRで他の全ての点の位置関係(円の内部外部の関係)を変えること無く、
この新たな円は内部の点をn+k-1個含む。***
***を繰り返すことによって、最後にn+1個にすることができる。
【問題2 別解】
原点中心の半径0.1 の円は格子点が原点のみの一個
原点中心の円で半径を連続的に増大させると同時に4点ずつ格子点の個数が増大する。
従ってεを十分小さな正数としA(ε,2ε)を中心として,半径を増大させると,原点,y軸,x軸対称な4点についてA点との
距離の順序が付く.
従って,格子点を1個ずつ増やすような円の存在が示された.
◆出題者のコメント
[問題6]の、私が用意した解答の概略を書きます。
Sのひとつの辺を選び、その延長とTの周の交点をA,Bとします。
この操作をSの残りの辺についても行うと、
それから、ippeiさんの[問題2]の別解にコメントします。
> 原点中心の円で半径を連続的に増大させると
とは限りません。
例えば半径がのとき、周上には8個の格子点
この現象を回避するためには、円の中心を
◆山梨県 Footmark さんからの解答。
【問題2】
〔補題〕
点(,)は座標平面上のすべての格子点から異なる距離にある。
〔補題の証明〕
任意の2つの格子点(Px,Py)と(Qx,Qy)が点(,)から等距離にあると仮定すると、
【PS】
ちなみに、点(,)は座標平面上のすべての有理点から異なる距離にあります。
◆愛知県 Y.M.Ojisan さんからの解答。
【問題5】
この問題でa,bは異なる2根と解釈する。このとき問題は下記と等価である。 であるとき である。 また x=-1/zd とし (2)左辺の残り一部 (x-bc)(x-ca)(x-ab) を考え、(1)でx=1/zとしたものを適用する。 辺辺掛け合わせ d4+d3-1=0 → d4=1-d3 を用いてdの次数を下げ*整理すると、下記である。 分子をさらに d4+d3-1=0 →d=(d4+d3)d を用いて変形すると。 よって x6+x4+x3-x2-1 は(3)の商である。
=48x15-15x14-14x13-13x12-6x5
=x5(x-1)
(48x9+33x8+19x7+6x6+6x5+6x4+6x
f'(x)<0(0<x<1)、f'(x)=0(x=1)、f'(x)>0(x>1) となるので、
f(0)=1、f(1)=0 も考慮すると
f(x)≧0(x>0)(等号成立はx=1のときのみ)を得る。
(等号成立はx=1のときのみ)
微分なんかを使わないで初等的に示す方法が用意されてそうですね。
(左の等号はi=1の時,右の等号はx=1の時成立)
a*d = b*cならば、
a{(a+d)-(b+c) }= (c-a)(b-a)≧0が成立するから
a+d≧b+c(等号はa=b,c=dの時成立)。
x≧1, 0<x<1によらず
(等号はx=1またはp=rで成立)。
=x36+x8+x4+x0
=(x36+x0)+x8+x4
≧(x21+x15)+x8+x4
=(x21+x8)+x15+x4
≧(x15+x14)+x15+x4
=x15+x14+(x15+x4)
≧x15+x14+x13+x6
ω2+ω+1=0
(ω+1)2n+1+ωn+2
=(ω+1)(ω+1)2n−(ω+1)ωn
=ωn・(ω+1)(ω3n−1)
=ωn(ω+1)・0
=0
すると、三角形の内部(周上は除く)を通らない半直線が必ず2本存在する。
このことを利用して、以下証明する。
(図の半直線1)
この2つの三角形でSを内部(周上も含む)に含むものを新外三角形とする。
Tの周長>新外三角形の周長。
(図の半直線2)
(ただし、既に存在する半直線と重ならないものを選ぶ。)
この2つの三角形でSを内部(周上も含む)に含むものを新新外三角形とする。
新外三角形の周長>新新外三角形の周長。
(図の半直線3)
(ただし、既に存在する半直線と重ならないものを選ぶ。)
この2つの三角形でSを内部(周上も含む)に含むものを新新新外三角形とする。
新新外三角形の周長>新新新外三角形の周長。
明らかに、Sのいずれの頂点も新新新外三角形の周上に存在する。
しかも、その存在の仕方は上図の3通りがすべてである。
新新新外三角形の周長>Sの周長。
ですから、問題文の「内部」は、周上を含まないものと解釈しています。
半直線がTの辺と重なる場合が起きますが証明には全く関係ありません。
ただし、新新新外三角形まで描いたときSの3頂点の存在の仕方は以下の2通りが加わります。
・ Sと新新新外三角形のすべての頂点が一致。
後者は、Sと新新新外三角形はぴったり重ね合わさっていますから自明です。
このとき、半径を連続的に大きくすることによってn+1個の円ができれば問題は解決する。
同時にn+k個になったとする。
このうちの2個を選んでP、Qとし、線分PQの中点をRとする。
中心を僅かに三角形OPRの内部にずらすことによって
OP<OQとすることができる。
よって、結論が得られる。
A, BでTの周を分割し、その一方と線分ABでできる図形のうち、
Sを内部に含むほうをUとすると、(Uの周長)<(Tの周長)です。
(∵AとBを結ぶ折れ線の中で、線分ABが最短だから)
(Sの周長)<(Tの周長)がいえます。
> 同時に4点ずつ格子点の個数が増大する。
(±2,±1), (±1,±2)(複合任意)が存在し、
このうち(2,-1)と(-2,1)は直線y=2xに関して対称の位置にありますから、
これらは点(ε,2ε)から等距離にあります。
例えば(,)とすればOKです。
(Px−)2+(Py−)2=(Qx−)2+(Qy−)2
Px2+Py2−Qx2−Qy2=2(Px−Qx)+2(Py−Qy)
,が無理数であることより
Px=Qx かつ Py=Qy
すると、(Px,Py)と(Qx,Qy)は[同一の格子点]でなければなりません。
よって、点(,)から等距離にある[異なる格子点]は存在しません。
つまり、点(,)は座標平面上のすべての格子点から異なる距離にあります。
〔補題の証明終わり〕
点(,)から各格子点までの距離を、近い順に
d(1),d(2),…,d(n),d(n+1),… とすると、
補題より 0 <d(1) < d(2) < … < d(n) < d(n+1) < … ですから、
中心が(,)で半径がd(n)<半径<d(n+1)の円は内部にn個の格子点を含みます。
(x-a)(x-b)(x-c)(x-d)=x4+x3-1 ----(1)
(x-ad)(x-bd)(x-cd)(x-bc)(x-ca)(x-ab)=x6+x4+x3-x2-1 ----(2)
(1)を展開して a+b+c+d=-1 abcd=-1 等の 対称式の値が得られる。
(2)の左辺も展開すれば各係数は a,b,c,dの対称式であり、(1)で得られた対称式の合成で表すことができ、(2)が証明される。
しかし、かなり長い式であり、ここでは別の方法を試みる。
x=yd とし (2)左辺の一部 (x-ad)(x-bd)(x-cd) を考え、(1)を適用する。
d3(y4+y3-1)
x4+dx3-d4
(x-ad)(x-bd)(x-cd)=(yd-ad)(yd-bd)(yd-cd)=d3(y-a)(y-b)(y-c)=
=
y-d
x-d2
途中 abcd=-1 の関係も使っている。
(x-bc)(x-ca)(x-ab)=(
-1
zd-bc)(
-1
zd-ca)(
-1
zd-ab)
=d-3
(
1
a-
1
z)(
1
b-
1
z)(
1
c-
1
z)=
z4+z3-1
abc(z-d)(zd)3=
d4x4+dx-1
d4x+d2
x4+dx3-d4
d4x4+dx-1
d4x8+d5x7+dx5+(d5-2d4)x4-dx3-d5x+d4
(x-ad)(x-bd)(x-cd)(x-bc)(x-ca)(x-ab)=
×
=
-------(3)
x-d2
d4x+d2
d4(x2+dx-1)
(*)x4 の係数の場合:
-d8+d2-1=-d4+d7+d2-1=d3-d6-d4+d2-1=d2-d6-2d4=d5-2d4
(d4x8+d5x7+dx5+(d5-2d4)x4-dx3-d5x+d4)
=d4(x8+dx7+(d+1)x5+(d-2)x4-(d+1)x3-dx+1)
=d4(x2+dx-1)(x6+x4+x3-x2-1)
すなわち(2)が成立している。