『高校生からの挑戦状Part43』解答


◆東京都 かえる さんからの解答。

【問題1】

<解1>

BからACに垂線を下ろせば(その足をHとする)、2つの三角定規になる。

CH=
BC
AH=BH=
BC

BC
BC=1
⇔ BC= −1・・・【答】

<解2>

正弦定理を使う。
sin75゜はsin(45゜+30゜)の加法定理より求める。

【問題2】

両辺cos2θで割る。

t=tanθとして、
1+t2−4t=1−t2⇔ t=0,2
より、tanθ=0・・・【答】

【問題3】

倍角の公式を2回使う。

160( 1−cos2θ
)( sin2θ
)−80( sin2θ
)+18( sin2θ
2
=−40sin2θcos2θ+
(sin2θ) 2
=−40( sin4θ
)+
1−cos4θ

−20sin4θ−
cos4θ

√6481
sin(4θ+α)

最大値:
√6481
・・・【答】
最小値:
√6481
・・・【答】

【問題4】

1とAから√Aを作図する方法は以下の通りであり、これを方法*と呼ぶ。
直径1+Aの半円を描く。
直径上の端点から1の点で垂線を立てたときに、
垂線と半円との交点と垂線の足の距離は√A。

方法*を用いて、1cmと34cmから√34cmを描く。
次に(6+√34)cmを描く。
方法*を用いて、1cmと(6+√34)cmから√(6+√34)cmを描く。


◆出題者のコメント。

問題1は正解です。
しかし、問題には書いていませんが中学生の習った範囲で2通りの解き方があります。
もちろん、加法定理を用いてくれても良いのですが、そちらの解答も探してみてください。

問題2は途中でt=0,2と出してくれているのにtanθ=0となっているのは何故でしょうか。
tanθは全ての実数を動くのでtanθ=2も成り立つはずです。

問題3は正解です。
この問題は僕の設定ミスで答えが変な値になってしまいました。
ほんとは18sin2θcos2θではなくて36sin2θcos2θだったんですよ。

問題4のこの作図方法だと直線の本数で言うと最初の半円を書く時に一本、垂線を立てる時に一本、2個目の円に垂線を立てる時に一本となりますね。
僕の考えていたよりいい方法ですね。
しかし、この方法だと作図に用いる紙は横35p、縦35/2pは必要になりますね。

僕の考えていた方法では直線は4本必要なのですが用いる紙は縦横5p四方で作図できます。
ぜひ、そちらの方法も探してみてください。


◆愛知県 Y.M.Ojisan さんからの解答。

【問題4 その1】

紙の大きさのほうにこだわって見ました。
1.5cm×4cmほどあればOKです。
直線の数え方が違うかも知れませんが、一応3本です。

(1)下図のように分度器、定規で直交線(青、赤)を描き、ものさしで横線の上に0.5cm1cmの点、 縦線の上に1cm、2cmの点をとります。

(2)下図のように0.5cm2cmの点を結ぶ直線を定規で引きます。
この点間の距離は
cmです。

(3)コンパスを用いて縦横1cmの点間の距離()をとり、(2)の直線上で2cmの点の向こうに距離cmのをとります。

(4)コンパスを用いて0.5cmの点を中心とし、(3)で描いたを通る円を描き、縦線との交点を求めます。

(5)(4)で得た交点原点の距離が求める値です。

つまり (
)2−(
)2=6+  です。


◆出題者のコメント。

Y.M.Ojisan さんへ。

僕の考えていたよりよい解答ですね。
直線の数え方は正しいです。

ちなみに、かえるさんの作図の直線の数え方を僕が間違えていました。
最初の35pの直線、最初の円から引いた垂線、2つめの円から引いた垂線はいいのですが、 2つめの円を描くために中心を定める必要があります。
その中心を定めるためには二等分線を使う必要があるので合計4本でした。

問題の設定では1o単位の定規で作図をするということでしたが、僕の考えでは1p単位の定規でも作図可能です。
もちろん、5p四方の紙を用いてです。
そちらも考えてみてください。

問題1もよろしく。


◆愛知県 Y.M.Ojisan さんからの解答。

【問題4 その2】

 長さの最小単位は1cm、紙の大きさは5cm×5cm以下で 直線の数を最小にすることを考えました。
結果、直線は2本です。

  1. 紙の対角線上に1cm単位で6cmの直線を引きます。

  2. 1.の直線の左から4cmのところに1.に対する垂線を引きます。

  3. 1.の直線の左端から3cm、右端から4cmコンパスを用いてつくり、この点と1.の直線の左から3cm(1.の中点)との距離をコンパスで取って、2.の上に点をとります。
    なお、この長さは中線定理によりです。

  4. 1.の直線の左端から2cmの点から3cm、右端から4cmの点コンパスを用いてつくり、
    この点と1.の直線の左から4cmとの距離をコンパスで取ります。
    この長さは中線定理によりです。

  5. 4.の長さを1.の直線にうつし、1cm加え、コンパスに取ります。

  6. 3.で2.の直線上に取ったから5.で得た長さ1.の直線上にとります。

  7. 6.の垂線の間の長さが求める値です。

つまり  です。

【コメント】

前回の方法でも、もう一本直線を使えば0.5cmを作成でき1cm単位でも作成可能です。
そこで今回は、さらに直線を減らしてみました。
その分コンパスが多用され、あまりスマートではありませんが。 


◆出題者のコメント。

【Y.M.Ojisan さんからの回答その2についてのコメント】

僕が考えていたよりも凄い回答です。
理解するのも難しいです。

ちなみに僕の考えていた答えと言うのは

6+√34=x,6-√34=yとおいて
√x±√y=√(x+y±2√xy)として
x+y=12,xy=2より
√x±√y=√{32+(√2±1)2}とする回答です。

これでも5cm×5cmで書ける回答です。
Y.M.Ojisan さんならこれだけでも作図できるでしょう。
ぜひやってみてください。


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