◆広島県 清川 育男さんからの解答。
【問題1】
2 11 | = | 1 6 |
+ | 1 66 |
2 13 | = | 1 7 |
+ | 1 91 |
どちらも2つの分数の和で表わせます。
【問題2】
2 a | 、aは5以上の奇数。 |
a+1 2 | =b,2b=a+1 |
1 b | + | 1 ab |
= | 2 a+1 | + | 1 ab |
= | 2 a+1 | + | 1 a(a+1)/2 |
= | 2 a+1 | + | 2 a(a+1) |
= | 2a+2 a(a+1) |
= | 2(a+1) a(a+1) |
= | 2 a |
元の分母の数aに1を加え、2で割る。
その数が求める分母の数の1つでbとする。
もう一つの分母の数は、abです。
【コメント】
確かにそうですね。
3つで作る、リンド・パピルスの方法にこだわりすぎて、2つでできることに気がつきませんでした。
後者はぜひ3つの分数でも作ってみてください。
◆広島県 清川 育男さんからの解答。
【問題2】
リンド・パピルスの方法の推理
イ) | 2 11 | のとき |
9 3 | ×2=6。 |
2 11 | − | 1 6 | = | 12−11 66 | = | 1 66 | 。 |
2 11 | = | 1 6 | + | 1 66 | 。 |
ロ) | 2 13 | のとき |
12 3 | ×2=8。 |
2 13 | − | 1 8 |
= | 16−13 104 |
= | 3 104 |
= | 2+1 104 |
= | 1 52 | + | 1 104 | 。 |
2 13 | = | 1 8 | + | 1 52 | + | 1 104 | 。 |
ハ) | 2 17 | のとき |
15 3 | ×2=10。 |
2 17 | − | 1 10 |
= | 20−17 170 |
= | 3 170 |
= | 1 85 | + | 1 170 | 。 |
2 17 | = | 1 10 | + | 1 85 | + | 1 170 | 。 |
【コメント】
実はこれがリンド・パピルスの方法です。
すばらしい推理ですね。
紀元前2000年にこのようなことが考えられていたとは信じられません。
◆広島県 清川 育男さんからの解答。
【問題3】
2 p | 、pは3以上の素数。 |
p+1 2 | 。p× | p+1 2 |
1/((p+1)/2)+1/(p×((p+1)/2)
=2/(p+1)+2/(p×(p+1))
=(2×p+2)/(p×(p+1))
=2×(p+1)/(p×(p+1))
=2/p
1/3=1/2+1/6。
表現は上記のようになる。
この表現しかないことは、背理法で証明出来ると思います。
証明は保留。
【問題4】
上記の方法がまず1つ。
問題の「2つ以上」に焦点をあて単純化して素因数が2つの合成数とする。
1)n=a2。
2)n=a×b。a,bは素数とする。
1)分子、分母に(a+1)/2を掛ける。
2/n
=(2×(a+1)/2)/(a2×(a+1)/2)
=(a+1)/(a2×(a+1))
=a/(a2×(a+1))+1/(a2×(a+1))
=1/(a×(a+1))+1/(a2×(a+1))
問題3の方法と上記の方法の2つの表現が可能。
2)bについても同様の方法が適応出来る。
したがって3つの表現が可能。
したがって、少なくとも、2つ以上の表現が可能です。
【コメント】
2/nの式の変形で、3つ目の式は/2が抜けていますね。
=(a+1)/(a2×(a+1)/2)
=a/(a2×(a+1)/2)+1/(a2×(a+1)/2)
=1/(a×(a+1)/2)+1/(a2×(a+1)/2)
ただし、a×(a+1)は偶数ですから、問題ないですね。
◆広島県 清川 育男さんからの解答の追加。
【問題3】
背理法による証明は保留。
問題4が正しいとすれば、p=1×p。
(1+1)/2=1。
(p×1)/2。p×((p+1)/2)。
したがって、後者の1つの表現しかない。
合成数の拡張のしすぎでしょうか。
【コメント】
これはさすがに拡張のしすぎだと思いますが、出題者のわかさひ君、どうでしょう。
◆京都府 わかさひ君からのコメント。
問題4はあれでいいと思います。
が、問題3の追加分については誤りです。
問題4の証明では「問題3の条件では 少なくとも一つの 表現方法があり、それは〜」という事実を使って、証明しています。
(問題4の証明ではそうすれば少なくとも2つ以上あることを証明できるので、問題3で一つだけに限定されている必要がないことに注意)
しかし、問題3解答追加分では、いつのまにか条件がすりかわってますよね。
いまだ証明されていない内容を使って証明しています。
# この時点で問題3、4で証明してないことまで用いているということです
したがって、この証明では残念ながら「一つだけに限定される」証明にはなりません。
もちろん、この問題3の解答は、清川さんが示されているものだけに限定されます。
◆広島県 清川 育男さんからの解答。
【問題3】
a,bは2以上の自然数とする。
2/p
=1/a+1/b
=(a+b)/ab
a+b=2n.............1)
ab=np.............2)
b=2n−a。
これを2)に代入して整理すると、
a2−2na+np=0.......3)
aについて解く。
aが自然数であるためには、
イ)n=p
ロ)n=(p+1)2/4(ピタゴラス数による。)
イ)のとき
a2−2pa+p2=0
(a−p)=0
a=p
2/p=1/p+1/p。題意に反する。
ロ)のとき
a2−1/2×(p+1)2×a+1/4×p(p+1)2=0
(a−1/2×p(p+1))(a−1/2×(p+1))=0
a=1/2×p(p+1),b=1/2×(p+1)
a=1/2×(p+1),b=1/2×p(p+1)
2/(p+1)+2/(p(p+1))
=(2p+2)/(p(p+1))
=2(p+1)/(p(p+1))
=2/p
したがって、2/p=1/(1/2×(p+1))+1/(1/2×p(p+1))の1つの表現しかない。
◆京都府 わかさひ君からのコメント。
問題3の清川さんの解答についてですが、場合分けはあれでは不十分な気がします。
これだけでは論理の飛躍なのか不十分なのか判断しかねますが、
aの2次方程式が整数(自然数)解を持つ条件は解の公式に代入したときの平方根の中身が平方数になる、つまり
『判別式 D/4=n2 −npが平方数になる』
なので、イ、ロ以外の場合があり得る可能性があるでしょう。
【コメント】
>aが自然数であるためには、
>イ)n=p
>ロ)n=(p+1)2/4(ピタゴラス数による。)
の部分ですね。
私もここだけよく分からなかったのですが。
清川さん、どうでしょう。
◆広島県 清川 育男さんからの解答。(別件)
【問題5】
nが合成数か素数でまず分類する。
1)nが合成数のとき
イ)その素因数の和で分子が構成されているとき、
例えば、7/10=7/(2×5)=5/10+2/10=1/2+1/5。
ロ)そうでない場合、
例えば、9/10=9/(2×5)
9/10を越えない最大の単位分数を引く。
9/10−1/2=9/10−5/10=4/10=2/5。
2/5=1/3+1/15。
9/10=1/2+1/3+1/15。
3/10=3/(2×5)
3/10−1/4=6/20−5/20=1/20。
3/10=1/4+1/20。
2)nが素数のとき
ハ)元の数を越えない単位分数を引く。
例えば、12/13−1/2=11/(2×13)。
11/26−1/3=7/78=7/(2×3×13)
7/78−1/13=1/78。
12/13=1/2+1/3+1/13+1/78。
1)、2)から推理されることは、元の数を越えない最大の単位分数を引く。
その差が単位分数のときはそれで、表現する。
差が単位分数でないとき、それを越えない最大の単位分数を引く。
最大(m−1)以下の操作で差は単位分数になる。
したがって最大m個の単位分数で表現出来る。
最大のm個必要なのは、2/nのとき。大体のイメージはつかめましたが、証明はまだです。
◆広島県 清川 育男さんからの解答。(先の疑問点について)
わかさひ君の指摘に対する解答。
a2-2na+np=0...1)
i)D=0, n(n−p)=0,n>0,n=p
ii)D>0,D=4n2−4pn=χ2...2)
4n2−4pn−χ2=0...3)
D’/16=p2+χ2...4)
ピタゴラス数の関係式を使う。
pは素数であるから。
p=r2−q2=(r+q)(r−q)
χ=2rq
r−q=1
p=r+q
r=q+1...5)
p=2q+1
χ=2q2+2q
q=(p−1)/2...6)
χ=2((p−1)/2)2+2(p−1)/2=(p+1)(p−1)/2...7)
7)を3)に代入する。
4n2−4pn−((p+1)(p−1)/2)2=0...8)
(2n−(p+1)2/2)(2n+(p−1)2/2)=0...9)
2n+(p−1)2/2>0
2n−(p+1)2/2=0
n=((p+1)2/2)/2=(p+1)2/4
i)n=p
ii)n=(p+1)2/4
1)式でaが整数になるには、
i)n=p
ii)n=(p+1)2/4に限られる。
ii)のとき 前回の解答の通りです。
◆広島県 清川 育男さんからの解答。(補足)
【問題3】
ピタゴラス数の一般解。
X2+Y2=Z2。
X=r2−q2。
Y=2rq。
Z=r2+q2。
一般解は、X=s(r2−q2)。
Y=s(rq)。
Z=s(r2+q2)。
◆神奈川県 三島 久典さんからの解答。
【問題3】
pを3以上の素数、a,bを自然数とする。
1/a+1/b=(a+b)/ab
これが、2/pに等しいとすると、
(a+b)/ab=2/p
p(a+b)=2ab
左辺にp(素数)があるので、右辺のaまたはbはpで割り切れなければならない。
(整数論の初歩。高校の範囲は逸脱しているか。)
よって、a=kp(k:自然数)とおく。
2/p−1/kp=(2k−1)/kp
ここで、2k−1とkは互いに素となる(互除法を適用する)。
(これも、高校の範囲は逸脱しているかも。)
よって、右辺が単位分数になるためには、2k−1がpを割り切らなければならない。
これは、pが素数だから、
2k−1=1
または、
2k−1=pの場合しかない。
前者は、k=1、すなわち、2/p=1/p+1/pという自明分解となる。
後者は、2k−1=p
k=(p+1)/2
pは奇素数だから、kは自然数となり、解と成りうる。
以上より、任意の奇素数pに対して、2/p=1/a+1/b (aとbは異なる)という分解は、ただ1とおり存在する。
同様の議論で、q/pが2つの単位分数の和で表されるには、
pが qn−1型の素数であることが必要十分条件であることがわかります。
例えば、3/pについて考えると、
p=5のときは解がありますが、p=7のときは解がありません。
【コメント】
なんとも鮮やかな解答ですね。
正直いって感心しました。
高校の範囲を逸脱している?のではないかという箇所もありましたが、互除法は中学校でも教えることもある方法なので、高校生なら少し調べれば十分理解できると思います。
◆神奈川県 三島 久典さんからの解答。
【問題4】の完全解を示します。
1.まず、1/n (nは奇数)を2つの単位分数の和で表すことを考えてみる。
1/n−1/a=(a−n)/an
(1) nとaが互いに素となる場合。
nとaが互いに素なら、a−nとa、a−nとnは互いに素になる。
(少し考えればわかります。)
よって、(a−n)/anが単位分数となるためには、a−n=1でなければならない。
ゆえに、a=n+1、
つまり、
1/n=1/(n+1)+1/n(n+1)という分解が得られる。
(2) nとaが互いに素でない場合。
nとaの公約数をd(>1)とし、n=bd、a=cdとする。
(実は、dは最大公約数としてよいことが、後でわかります。)
1/n−1/a=1/d・((c−b)/bc)
ここで、b、cが1より大きい公約数を持つとき、(c−b)/bc は約分できるので、最初から、dはa、nの最大公約数としてよい。
このとき、bとcは互いに素となる。(これも少し考えればわかります。)
よって、1/d・((c−b)/bc)が単位分数となるためには、c−bがdを割り切らなければならない。
d/(c−b)=eとおくと、
1/d・((c−b)/bc)=1/bce
よって、1/n=1/cd+1/bce
(n=bd、cはc−bがdを割り切るような数、e=d/(c−b))
という分解が得られる。
d=1、b=n、c=n+1とおいたとき、
e=d/(c−b)=1/((n+1)−n)=1
となり、(1) の場合となる。
以上より、1/nの2つの単位分数への分解は、
1/n=1/cd+1/bce
(n=bd、cはc−bがdを割り切るような数、e=d/(c−b))
という形で表される。
2.1/n=1/a+1/b(a、b、nは自然数、nは奇数)と分解されるとき、a、bは偶数である。
これは、ab=n(a+b) という式において、a、bが、
・奇、奇
・奇、偶
・偶、奇
・偶、偶
の場合を考えると、矛盾なく成り立つのは、偶・偶のパターンのみであることがわかります。
(上の、cはc−bがdを割り切るような数、という条件からも、b、dは奇数だから、cは偶数でなければならない、ということになり、
cd、bceは共に偶数、ということは直接わかります。)
3.以上より、
1/n=1/cd+1/bce
(n=bd、cはc−bがdを割り切るような数、e=d/(c−b))
という分解において、右辺の分母はそれぞれ偶数となる。
よって2で割り切れる。
1/(cd/2)+1/(bce/2)
=2・1/cd+2・1/bce
=2(1/cd+1/bce)
=2/nとなり、
1/nの分解 1/cd+1/bceに対して、分母を2で割った、
1/(cd/2)+1/(bce/2)は 2/n の分解となる。
一方、2/nの分解 1/A+1/Bに対して、
1/2A+1/2B
=1/2・(1/A+1/B)
=1/2・2/n
=1/n
つまり、nが奇数のとき、1/nの分解と 2/nの分解は1対1に対応することが分かります。
4.4/n=1/a+1/b+1/cの場合は、こう簡単に話は進みません。
私が得た結果は、こちらの方 に詳しく書いてあります。
◆京都府 わかさひ君からのコメント。
ちょっと忙しくて見ていないうちにいろいろと解答が出そろっていてびっくりしてます。
すごいですね。
問題3の清川さんの解答は分かりました。
あれだけ補ってあれば分かります。
(高校生にピタゴラス数の一般形はちょっと無理だと思いますが)
問題5の推理も正しいので、証明を完成させて欲しいですね。
私は問題3は三島さんの解答を考えていました。
一応高校の範囲は逸脱していないはずです。
とは言っても、高校数学で整数論は単元として扱わないので微妙かな…?
大学入試では出題されますね。
3/nの問題も考えてあったのですが、先に三島さんに指摘されてしまいました(^^;
◆京都府 the king of water gate さんからの解答。
三島 久典さんの解答について
これだけでは問題4の証明になっていません。
証明を完成するには条件を満たすb,c,d,eで一つ目とは異なる分解を作るものがある事を示さなくてはいけません。
これだけで証明になっているとしたら、nが素数でない事を使ってないので、nが素数のときも二通り以上の分解がある事になってしまいます。
ここで証明されている事からnが素数のときの分解は、
条件を満たすb,c,d,eが
(1,2,n,n),
(1,n+1,n,1),
(n,n+1,1,1)である事から
2 n |
= | 1 n | + | 1 n |
= | 1 ―――――――― n(n+1) ――――――― 2 | + | 1 ―――――― n+1 ――――― 2 |
= | 1 ―――――― n+1 ――――― 2 | + | 1 ―――――――― n(n+1) ――――――― 2 |
となり一通りである事がでてきますが、それと同じ事がnが合成数のときは起きないという事が分かりません。
高校の範囲について
素因数分解の一意性が高校の範囲を外れているなら、高校の範囲で問題3を(問題6も)解く事はできないんじゃないでしょうか。
【問題1】
2 11 | = | 1 6 | + | 1 66 | ||
2 1 3 | = | 1 7 | + | 1 91 | ||
= | 1 ―― 7 | + | 1 92 | + | 1 8372 |
【問題2、問題3、問題4、問題6】
2 n | = | 1 a | + | 1 b |
2ab=an+bn
4ab−2an−2bn+n2=n2
(2a−n)(2b−n)=n2
0<2a−n<2b−nなのでこれはn2の分解
n2=cd(0<c<d)になっており、
逆にn2の分解
n2=cd(0<c<d)に対して
a= | n+c 2 | ,b= | n+d 2 | とすると |
nに対してこの対応で条件を満たすa,bの組とn2の分解
n2=cd(0<c<d)は1対1になっている。
n2の正の約数の個数 =n2の分解n2=cd(0<c<d)の個数 +n2の分解n2=cd(0<d<c)の個数 +n2の分解n2=cd(0<c=d)の個数 であり、n2の分解n2=cd(0<c<d)と
条件を満たすa,bの組の個数は
Πi(2ei+1)−1 2 | である。 |
nが1のときは、
Πi(2ei+1)−1 2 | = | 1−1 2 | =0 |
なので
2 1 | = | 1 a | + | 1 b | となるa,b(0<a<b)はない。 |
nが素数のときは、
Πi(2ei+1)−1 2 | = | (2・1+1)−1 2 | =1 |
なので表しかたは一通りであり、
それはn2=1・n2に対応する
a= | n+1 2 | ,b= | n+n2 2 | = | n(n+1) 2 | である。 |
nが合成数のときは、
ei≧2となるeiがあるか、
ei≧1となるeiが二つ以上あるので
(どちらかが成り立てば合成数であり、どちらも成り立たなければ
eiは全てei≦1であり
ei≧1となるeiは一つ以下なので
ei=1となるeiが一つで残りはei=0である(nは素数)か、
全てei=0である(nは1)。)
Πi(2ei+1)−1 2 | ≧ | (2・2+1)−1 2 | =2 |
又は、
Πi(2ei+1)−1 2 | ≧ | (2・1+1)・(2・1+1)−1 2 | =4 |
なので表しかたは二通り以上ある。
(表しかたがちょうど二通りであるのはpを3以上の素数として
n=p2のときで、
2 | 1 | 1 | ||
―― | = | ―――――― | + | ―――――――――― |
n | p2+1 ――――― 2 | p2(p2+1) ――――――――― 2 | ||
1 | 1 | |||
= | ―――――――― | + | ――――――――― | |
p(p+1) ――――――― 2 | p2(p+1) ―――――――― 2 |
2 | 1 | 1 | ||
―― | = | ―――――― | + | ―――――――――― |
n | p3+1 ――――― 2 | p3(p3+1) ――――――――― 2 | ||
1 | 1 | |||
= | ――――――――― | + | ―――――――――― | |
p(p2+
1) ―――――――― 2 | p3(p2
+1) ――――――――― 2 | |||
1 | 1 | |||
= | ――――――――― | + | ――――――――― | |
p
2(p+1) ―――――――― 2 | p3
(p+1) ―――――――― 2 |
【問題5】
0以上の有理数rに対して
(B)
r0=r
ri>0のとき
aiを | 1 ai | がriを 超えない最大の単位分数になるようにとる。 |
ri− | 1 ai | を ri+1とする。(ri+1≧0) |
r= | Σ 0≦i<k | 1 ai | となる。 |
整数m,nが0≦m<nとなっているとき、
m n | は(B)によってm個以下の単位分数の和と表され(k≦m) |
0≦i<j<k→ | 1 ai | > | 1 aj | を満たす事を示す。 |
m=0のとき
r0= | m n | =0なのでk=0となるので成り立つ。 |
m=s>0のとき
m<sのとき成り立つとする。
bを | 1 b | が | s n | を超えない最大の単位分数となるようにとると |
s n |
− | 1 b | = | bs−n bn |
であり、 |
1 b |
≦ | s n | < | 1 b−1 |
,0≦bs−n<sなので |
bs−n bn |
は(B)により |
s n | はs個以下の単位分数の和と表される。 |
s n | < | 1 b−1 | ≦ | 2 b |
, | s n | − | 1 b | < | 1 b |
なので |
残りの単位分数は | 1 b |
より小さい。 |
1.任意のmに対して
m n | が(B)によってm個の単位分数の和となるようなnはある。 |
例えばn=m!s+1とすると
m n | = | 1 (m −1)!s+1 | + | m−1 (m!s+1)(( m−1)!s+1) |
= | 1 (m−1)!s+1 | + | m−1 (m−1 )!(m!s2+ms+s)+1 |
ここでm=3,s=4とすると、
n=3!・4+1=25で
3 25 | = | 1 9 | + | 1 113 | + | 1 25425 |
1 10 | + | 1 50 | と2個の単位分数の和で表す事ができるので |
2.整数m,nが0≦m<nとなっているとき、
m n | がm個未満の単位分数の和と表されないのは、 |
m=0
m=1
m=2,nは3以上の奇数
m=3,nは素因数が全て≡1(mod.3)である4以上の整数
である。
4≦mについては
「2以上の整数nに対して | 4 n | は3個の単位分数の和で表される。」 |