『ボス猿の存在』解答


◆大阪府の中学校1年生 服部 真美 さんからの解答。

【問題1】

ボス猿は、太郎、花子、三郎、四郎、五郎、ですね。
次郎は三郎、五郎に命令出来ないから。
なのでボス猿は、次郎を除く、太郎、花子、三郎、四郎、五郎の5匹です。


◆京都府の中学校3年生 花子 さんからの解答。

【問題1】

(1)太郎の場合直接命令できるサルは,次郎と,三郎と,五郎で,二段階で命令できるサルは,次郎を経由して,花子と,五郎を経由して,四郎。
どのサルも,命令できるので,太郎はボスざる。

(2)花子も四郎も,五郎も三郎も,このようにしていけば,どのサルにも,命令できるので,この4匹のサルもボスざる。

(3)次郎の場合,どうしても,三郎に行くことができないので,次郎だけは,ボスざるではない。

と言うことで,ボスざるは,次郎以外の,5匹、
太郎と,花子と,三郎と,五郎と,四郎と言うことになる。

答え 太郎,花子,三郎,五郎,四郎


◆京都府 釜坂 正芳 さんからの解答。

【問題1】

次郎以外の5匹

【問題2】

●z@)
2匹の時,どちらか1匹がボス猿になることは明らか。

●zA)
K匹の群で,少なくとも1匹ボス猿が存在すると仮定し,そのうちの1匹をBとする。

B以外の猿は,
Bが直接命令できる猿のグループG(D)と,
G(D)を経由して命令できる猿のグループG(I)・・・※にわけられる。

●zB)
K匹の群に新しく猿Nが入ってきて,K+1匹の群になったときを考える。

(1)B→N のとき,Bはボス猿

(2)N→B のとき,
(a) NからすべてのG(D)に命令できるとき,
※から,すべてのG(I)について,
N→G(D)→G(I)が存在し,Nはボス猿

(b) G(D)の中にNに命令できる猿がが少なくとも1匹いるとき,
B→G(D)→Nとなる経路が存在し,Bはボス猿

したがって,K+1匹の群で,ボス猿が少なくとも1匹存在する。

以上より,2匹以上のすべての群で,ボス猿が少なくとも1匹存在する。


【コメント】

数学的帰納法で証明するのは自然な方法ですね。
直接、(少なくとも1匹の)ボス猿を探し出すこともできます。

その方法はどうすればよいでしょうか。


◆山梨県 Footmark さんからの解答。

面白い問題ですね!
背理法や帰納法はいろんな問題で使用されているので原始的な消去法で解いてみました。

【問題2】

猿達の、1匹の猿になって、こう考えます。

私がボス猿でないなら、「私と私が直接命令できるすべての猿」に直接命令できる猿が少なくとも1匹はいる筈です。
(1匹もいなければ、私は何らかの方法ですべての猿に命令ができるため少なくても私自身はボス猿になる)

そこで、今度は、少なくとも1匹はいた、その1匹の猿になって、同じように考えます。

少なくとも1匹はいる筈の猿がいる間は、これを繰り返します。
少なくとも1匹はいる筈の猿が1匹もいなければ、少なくてもその時の私であった猿はボス猿です。

この繰り返しをする度に、「私と私が直接命令できるすべての猿」は1匹ずつ増えていきます。
最後に私になる猿は、「私が直接命令できるすべての猿」は自分以外のすべての猿になるためボス猿です。

それ故、(ボス猿の定義から)2匹以上であるなら猿が何匹いても、少なくとも1匹は必ずボス猿はいます。


◆兵庫県 小さな樹 さんからの解答。

n+1匹のサルがいるとする。

1番多く相手のサルと直に命令が下すことのできるサルxに着目する。
命令を下すことを「発信する」、命令を受けることを「受信する」と呼ぼう。
サルxがボスであることを示す。

発信の数がn-k(本)だとする。(k=0,1,2,…,n)
サルxはk本の受信があるから、その発信者をa1,a2,…,akと名づける。
各aiについて考察する。(i=1,2,…,k)

aiの受信の数は少なくともk本であるから、
たとえai→ajとしても、その数は高々k-1本までである。

よってどのaiについても{a1,a2,,ak}の中にないほかのサルbiが存在して、

 bi→ai

となっている。

x→biであるから2段階で接続して

 x→ai

となる。

よってxはボスである。


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