『7人のコビト』

『7人のコビト』解答


◆東京都 フェイクさんからの解答。

 問題は異なる7点を平面上にとり、どの点からも他の6点は1m離れるような7点の並べかたがあるかということだと思います。

先ず、3点を題意を満たすようにならべると正三角形になるのは自明である。
ところで、この7点のなかから2点を選ぶ。
すると、残りの5点の並びかたを決めればよいのだが、上に書いたとおり、残りの一点を選ぶとその点は始めの2点とあわせると 正三角形になるはずです。
でも、頂点が二つ決まっている正3角形の残りの頂点は2つしか取れない(全ての点は同一平面上になければならないから)。
だから、題意を満たす並べ方はないといえる。

P.S.三次元に拡張してよいなら正四面体があるので4点はOK。
この問題では2次元で3点までOKだったので、n次元では(n+1)点までOKなのかもしれない。

感想:多分間違っているだろう。
なぜなら、この考え方が正しければコビトは7人もいらないからである。


◆広島県 清川 育男さんからの解答。

 答え 不可能です。

●方法

1辺が1mの正6角形を作ります。
その頂点に6人、中心に1人を配置すれば、どの3人をとっても題意を満たす関係を作ることが出来そうですが、
62=15。
ある1人に対して15通りすべてに関係が成立するのは無理ですね。

立体では可能です。
正6面体。平面上の国という意味が解りました。


【コメント】

 問題の意味がわかりにくいためか、2人の方から「不可能」という解答が来ました。
ところが実はこの問題は可能です。
フェイクさんの「異なる7点を平面上にとり、どの点からも他の6点は1m離れるような7点の並べかたがあるか」というと、これはないと思います。
要は3点のうち、2点が1m、離れていればよいのですから、別に正三角形になる必要はありません。

また、清川さんの六角形の並べ方では、頂点に並んでいる6人を一人ずつとばして3人を選ぶと関係が成り立ちません。

したがって、別の方法を考える必要があります。


◆広島県 清川 育男さんからの解答。

 間違っていました。先入観にとらわれていました。
1辺が1mの正三角形ABCを作る。
頂点Bを軸に時計回りに30度づつ3回、回転させときに出来る頂点が6個、頂点Bの1個、計7個の頂点に7人のコビトを配置する。

コビト 
このように配置すれば確かに可能ですね。
落とし穴があるとは思ったのですが、まんまとひっかかりました。


【コメント】

 これはフェイクさんの解答の発展形ともいえるものですね。
一瞬、正解と思いましたが、Aとその真下、そしてその左横の3点を選ぶと駄目ですね。
図がおかしいのでしょうか。


◆広島県 清川 育男さんからの解答。

 6人のコビトの配置は出来ました。

1辺が1mの正方形ABCD(反時計回りにA,B,C,Dとする)を作る。
辺ABを底辺に正三角形EABを正方形ABCD内に作る。
辺DCを底辺に正三角形FDCを正方形ABCDの外測に作る。

A,B,C,D,E,Fに6人のコビトを配置する。

コビトどの3点を選んで出来る三角形の少なくとも1辺は1mの辺を持つ。
論理的手がかりがつかめません。


【コメント】

論理的な見つけ方をいろいろ考えていますが、大変かもしれません。
解答がいくつあるかという問題もあります。
ただこの図を7人に拡張することは、難しくなさそうですね。


◆宮城県 斉藤 誠さんからの解答。

 「清川 育男さんからの解答」にある「6人のコビトの配置」は正方形に配置する必要はなく、正三角形2個を任意の位置においても成り立ちます。

 つまり、この6人から任意の3人を選択すれば、少なくても2人はどちらかの正三角形にいますので、 少なくても1辺1mが満足されます。
あとは第7人目とこの正三角形の配置を決めればいいと思います。

 そこで、これを発展させますが、少し論理的に配置してみます。

Step1:
 1mの間隔にない任意の2点(1、2とする)で1辺1mを満足する三角形を作る。
このときの3点目は、点1または2から1mの地点である。

Step2:
 4点目、5点目、6点目も同じく1mの地点である。
もし、4点目、5点目が1mの地点でないと点4、点5を任意の2点としてStep1に当てはめると次の3番目の点が満足されない。

Step3:
 点3を点1から1mの点とすると、点2、点3の2点をを選びStep1を満足させる点4は、点2から1mの地点(Step2の点)かまたは点3から1mの地点。

 同様に点5、点6を選び考察すると Step3までを満足する6点は正三角形2個の配置になる。

コビト Step4:
 次に7点目であるが、ここで各点の番号が奇数の正三角形と偶数の正三角形に番号を 整理しておく。 奇数の正三角形の任意1点と偶数の正三角形の任意1点をとって常に Step1を満足させる点はないことがわかります。
 しかし、それぞれの正三角形の2点について常にStep1を満足させる点は出来そうです。
 それら4点すべてから1mの地点です。
Step5:
 さて、残り2点をきめるのですが、完成図を見てください。奇数の三角形と点7で出来る 菱形、もう一方の菱形ともに点7を中心に回転させることが出来ます。
 点5と点6が新たに選択した点7との関係でまだStep1を満たしていない点ですが、 条件に合わないのはお互いに点5と点6だけなので、菱形を回転させてこの2点の 間隔を1mに配置すればよい。

 以上をまとめると、「少なくても1辺が1mになる三角形の条件」は
7点のうち1mの間隔にない任意の2点を選んだとき、
残り5点全てがこの2点のどちらかから1mの地点にある配置

となり、これ以上図形を変形出来ないので、唯一の「7人の小人」の配置になる。


【コメント】

 ついに、可能な配置があることが分かりました。
しかも解答は一つということも。
とても感動しました。
この図を一目で見つけることは、極めて難しそうですね。


 『7人のコビト』へ

 数学の部屋へもどる