『3点を通る円の面積』解答


◆宮城県 甘泉法師 さんからの解答。

点Bをxy座標の原点に、BCをx軸に、BCをy軸にとる。
∠BCP=αにとる。

【問題1】

直線DHの式はy-2=cotα(x-3)でy切片は2-3cotα。

これと点pのy座標を足して2で割れば線分PHの垂直2等分線のy切片がわかり、
式はy=cotαx+ 2-3cotα+3tanα
2

これと辺PBの垂直2等分線y=3/2 tanαの交点が円の中心であり、
座標は( 3
2
- tanα, 3
2
tanα)。

よって
S
π
9
4
+13
4
tan2α - 3tanα
 =13
4
(tanα -6
13
)2+81
52

最小値を与えるαは
α = arctan ( 6
13
)< arctan (2
3
)、

Sの最小値は 81
52
π。

【問題2】

点Pをとおり直線DHと平行な直線は
y-2= cotα(x-3+2cotα)、y切片は 2-3cotα+2cot2α。

これと直線DHのy切片2-3cotαを足して2で割れば線分PHの垂直2等分線のy切片がわかり、式は

(1) y=cotαx+2-3cotα+cot2α。

線分BPの中点は(3/2-cotα, 1 )なので線分BPの垂直2等分線の式は
y-1=-( 3
2
-cotα)(x-3
2
+cotα)
すなわち

(2) y=-( 3
2
-cotα)x+(3
2
-cotα)2+ 1

円の中心である(1)と(2)の交点は
( 5
6
,cot2α-13
6
cotα+2)( 5
6
( cotα-13
12
) 2119
144
)

よってSの最小値を与えるαは
α = arctan ( 12
13
)> arctan (2
3
)、

Sの最小値は
{ ( 5
6
) 2 + ( 119
144
) 2} π = 28561
20736
π


◆macsyma2e さんからの解答。

簡単の為、角とその大きさ、線分とその長さの各記号を混用します.

【問題1】

佑DH = t とすると、猶CB = t、
佑PB = π
2
- t、CH = 2×sin(t)、

△CBH に余弦定理を用いて、
BH2 = 9 + 4×(sin(t))2 - 12×sin(t)×cos(t) です.
よって、△BHP に正弦定理を用いれば、4×S
π
BH2
( sin( π
2
- t ) ) 2
=13×x2 - 12×x + 9
=13×(x -6
13
)2+81
13

です.ここで、x = tan(t) であり、
6
13
が定義域 0<x< 2
3
に属するので、
Min.( S ) = π× 81
52


【問題2】

優CH = t とすると、猶CB = π
2
- t、
CH = 2×cos(t)、AP = 3 - 2×tan(t)、

△CBH に余弦定理を用いて、

BH2 = 9 + 4×(cos(t))2 - 12×sin(t)×cos(t)、

△ABP に三平方定理を用いて、

BP2 = 13 - 12×tan(t) + 4×(tan(t))2 です.

更に、唯PH = u とすると、
BP×sin(u) = 3×sin( π
2
- t )であることに注意して、
△BHP に正弦定理を用いれば、4×S
π

BH2
(sin(u))2
= BH2 × BP2
( 3×cos(t) )2
= ( 4×x2 - 12×x + 13 )× 9×x2 - 12×x + 13
9
です.ここで、x = tan(t) であり、導関数は

( 12×x - 13 )×( 6×x2 - 13×x + 12 )

と同符号ゆえ、
定義域 0<x< 3
2
に対して、Min.( S ) = π× 28561
20736

【ひとこと】

工夫のない解答になってしまいました.


◆宮城県 アンパンマン さんからの解答。

【問題1】

DHとBCの交点をFとします。

円の面積= πPF2
4
で、PF2の比例になるため、
PF2の最小値を求めます。(PFは直径)

HC=y、PC=xとするとCF= xy
3
,BF=9-xy
3

PB=√(x2-9)がわかり、

PF2
=PB2+BF2
=x2-9+ (9-xy)2
9

DF2=( xy
3
)2+4,( CF
HC
)2=( DF
DC
)2のため、

( xy
6
)2+1= x2
9

つまり y2= 4(x2-9)
x2
です。

y2= 4(x2-9)
x2
をPF2の式に代入すると

9PF2
=13(x2-9)-36√(x2-9)-36+13*9
=13(√(x2-9)- 18
13
)2+81- 324
13
3<x≦√13

最小値のとき、
√(x2-9)= 18
13
でPF2= 81
13
つまり S= 81
52
π


◆山梨県 Footmark さんからの解答。

【問題1】

動点Pの定義より、Hは長方形ABCDの辺を含まない内部にあり、直線DHは辺BCと必ず交わります。
そこで交点をQとすると、四角形PBQHの対角の和はπになります。
よって、Qも△PBHの外接円の円周上にあり、PQは円の直径に当たります。

△QHCは、△PBCとも△QCDとも相似ですから、△PBCと△QCDも相似です。

∴ PB=X とすると QC=2
3
*X
∴ BQ=3−2
3
*X

また、直径PQ=2R とすると、ピタゴラスの定理より、
(2R)2=X2 (3− 2
3
*X)2

これを解くと、x=18
13
の時、R2の最小値 81
52
を得ます。
よって求める円の最小面積は、 81
52
π となります。

【問題2】

図のように、Bより直線PCに下ろした垂線の交点をQとし、3点B,P,Hより得られる円の半径をRとすると、正弦定理より、
BH
sin(∠BPH)
BH・BP
BQ
=2R

∴ R2 (BP)2(BH)2
4(BQ)2

PD=X とすると、ピタゴラスの定理より

 (BP)2
=(AP)2+(AB)2
=(3ーX)2+4
=X2ー6X+13

Hより辺BCに下ろした垂線の交点をGとすると、
△PDCと△DHCと△CGHは互いに相似なので、

よって、ピタゴラスの定理より

 (BH)2
=(HG)2+(BG)2
=(HG)2+{3−(GC)}2
=(
2+4
) 2 +(3− 4X
2+4
) 2
9X2−24X+52
2+4

また、△CQBも△PDCと相似なので

∴R2
(BP)2(BH)2
4(BQ)2
(X2−6X+13)(9X2−24X+52)
144
9X4−78X3+313X2−624X+676
144
(3X2−13X+24)2+100
144

上式より、R2 の最小値は明らかに
X= 13
/2= 13
の時だと分かるので、代入すると
2{( 119
12
) 2 +100}/144= 28561
20736

Xが 13
の時、APは 3− 13

なので、
APが
の時に円の面積は最小の 28561
20736
π となります。

[ 補足 ]

図の線分PC上でHとQの位置が逆になっても、示した計算には何ら支障はありません。
X= 13
を (BP)2 の式に代入すると、BP= 13
を得ます。
これは BP=PD の時、円の面積が最小になることを意味します。

【問題1】の場合は、直線PQが直線ACと平行になった時、円の面積は最小になります.
この関係は、むしろ【問題1】の方が気付きにくいと思います。


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