『今週の問題』第7回 解答


【コメント】

 この問題には3つぐらいの考え方が出ていたように思います。
最も多かったのは、1缶当たりの単価を計算した方法です。
滋賀県 まさし さんのように、客一人当たりの利益から考えた方もいました。
また、おまけした方がその分、数が多く捌けるので、店にとって有利ということを指摘した方もおいでました。
現実的には在庫が捌けることや、大量に仕入れた方が契約上有利になる場合もあるでしょうから、この要素も重要だと思います。

コーヒーの本数によっては優劣がつかない場合もあるということを指摘した方もおいでました。

 おまけの問題については、1問目の影響のためか、値引きの方がよいという方が多かったです。
富山県 祐人 さんのように「どうせまた買いにくるんだし、手間が少ない方が良いので、1本おまけしてくれる方がよい。」という方もいました。
コーヒーのように、余分にあってもすぐに処分することができ、安いものというのがポイントで、現実にはおまけの方が得と感じている方も多いのではないでしょうか。
これが1000万円の車の値引きとおまけなら、感覚的には大変な違いでしょう。
数学的には同じかもしれませんが・・・。

小学生の方からの解答がいくつかあったことが何よりも嬉しいことでした。


◆大阪府の高校生 大森 剛 さんからの解答。

答え 1

おまけ

2を選ぶ。
5本ちょっきしほしい時は2の方が得。
6本以上の時も、普通すべてのコーヒーに対して20%引きだからやっぱり2が得。


◆広島県 清川 育男 さんからの解答。

1缶あたりの実際の値段をχ円とする。

1)500円で6缶のコーヒーを手にすることが出来る。
 6χ=500
 χ=83+1/3(円)。

2)20%の値引きがあるから、500×0.8=400。
 400円で5缶を手にすることが出来る。
 5χ=400
 χ=80(円)

1)、2)を比較すればお店としては、1)のサービスの方が1缶あたりの実際の値段が高くなるので得になる。
余談ですが現実的にも現金が多く入る方がいいはずです。

 答え 1番のサービス。

おまけの問題

 お店が1番のサービスの方が得であれば、お客は2番のサービスの方が得になる。
また値引き分が1缶の値段に等しいからでもある。
もう1缶ほしければ、値引き分で買えばよい。
選択の余地がある。


◆栃木県 須田 正 さんからの解答。

1の場合

全部で6缶を500円で購入したことになるから、1本あたりの代金は
500÷6=83.3円

2の場合

20%引くから、5缶を400円で購入したことになるから、1本あたりの代金は
400÷5=80円

したがって、お店側から考えると1の場合の方が、得となる。


◆広島県 エルメス さんからの解答。

 1本サービスは、6缶500円で1本当り約84円。
20%引きは5缶400円で1本当り80円。

お店としては、単価が高く、数の捌ける1番。

客としては2番(安い)


◆静岡県 ヨッシー さんからの解答。

1.は100円で、6個売ったので、1個あたり16.666・・・円。
2.は80円で、5個売ったので、1個あたり16円。

以上より、お店にとっては、1. の方が得。

【おまけ】

私は計算高いので、2.を選ぶでしょう。
テレホンショッピングのおまけはいらんから、値引きしろ、と思うタイプ。
以前中国の土産物屋で、ハンカチを「1枚30円!2枚で50円!3枚で70円!4枚で100円!」って、おいおい、上がってるぞ。で、すかさず3枚買った私。


◆神奈川県 せいちゃん さんからの解答。

@5缶で1本おまけ→5百円で6缶
A5缶で20%引く→4百円で5缶

@は2千円で24缶
Aは2千円で25缶

Aのほうが客としてはいい。
ただし2千円以未満だと、どちらもいっしょ。


◆東京都 imopy さんからの解答。

1)5本買うと1本おまけされる場合
 500÷6=83.3円/本

2)5本買うと20%オフとなる場合,
 500×0.2=100
 (500−100)÷5=80円/本

従って,1本当たりの値段でいうと1本おまけの方が高い。
従って,お店の人なら,1本おまけを選択し,買う側の人なら20%オフの方がお買い得であるといえる。

ただし,ここで何本欲しいかということが問題となる。
つまり,2)の場合で5本以上はすべて20%オフとなるのかそれとも5本毎に20%オフなのかによる。
前者であれば,常に2)の方がお得。
後者の場合は以下のとおり。

1〜4本欲しい場合は1)及び2)どちらの場合も同じ。
5本欲しい場合は2)がお得。
6本の場合は,1)及び2)どちらの場合も同じ83.3円/本。
7本の場合は,1)及び2)どちらの場合も同じ85.7円/本。
8本の場合は,1)及び2)どちらの場合も同じ87.5円/本。
9本の場合は,1)及び2)どちらの場合も同じ88.9円/本。
10本の場合は,2)がお得。
  ・
  ・
  ・
5本毎に2)の方がお得。

といったところでしょうか!?


◆山梨県の小学校2年生 大澤 真理 さんからの解答。

こたえ 上に書いてあるほうです。
そうすると、お客さんも、よろこぶだろうから。

 真理より


◆千葉県 ゆきのふ さんからの解答。

1の場合5缶に1缶プラスなので、1缶当たりの値段は、
500/6=83.33・・・

2の場合5缶買うと20%値引きなので、1缶当たりの値段は、
500×(1−0.2)/5=80

Ans.1の場合の方が1缶当たりの値段が高いので、店としては、1の方が得であると言える。


◆滋賀県 まさし さんからの解答。

仕入値をa円とすると、0<a<100である。

(1)5缶買って1缶おまけの場合、店の利益は
 客一人当たり500−6a 円になる。

(2)5缶買って20%引きの場合、店の利益は客一人当たり
 500×0.8−5a=400−5a 円 になる。

(1)と(2)の差について
(500-6a)-(400-5a)=100-a >0(0<a<100なので)

つまり(1)のほうが(2)にくらべて利益が多いことになる。

これまでは、「5缶買ったら一缶おまけ」というフレーズにだまされていたけど、この問題をやってみて、これからは 「20%off」に飛びつこうかと、しみじみ感じております。


◆富山県 祐人 さんからの解答。

さて、正解は(1)の5缶買った人に1缶おまけするが自分にとって得なようです。
1缶あたりの値段が82円位になるのですから。
(5缶の2割引で400円だと1缶80円)

商売を考えた場合でも商品の回転が速くなるのは良いことだと思いますし・・・

私がお客ならやっぱり1本おまけしてくれる方が良いですね。
どうせまた買いにくるんだし、手間が少ない方が良いので。


◆埼玉県の小学生 おさむ さんからの解答。

問題

(1)5缶買った人に1缶おまけする。
(2)5缶買ったら20%値引きする。

お店の人の立場で考えます。
まず、(1)の場合。
これは、6缶売って、1缶分のお金をもらわないのと同じことです。
つまり、1/6の値引きです。

それに対して、(2)の場合。
20%の値引きは、20/100=1/5の値引きと言い換えられます。

ここで、 1/6 < 1/5だから、お店は(1)のサービスをした方が値引き額は少ないです。

したがって、お店の立場からすれば、「5缶買った人に1缶おまけする。」のサービスをした方が得です。

おまけ

僕の仲間ははちょうど5人なので、(2)の方を選びます。


◆鳥取県の小学生 小林 恵 さんからの解答。

1.

理由:

2だと1かん 80円になります。
1は、1かん80円だと6かんで480円だけど、500円だから1のほうがもうかる。


◆大阪府 KAZU さんからの解答。

5缶買ったら 1本おまけの場合。

5缶買ったら、6缶もらえる。 500円いる。
10缶で、12缶   1,000円
15 ・・・ 18  1,500円
20 ・・・ 24  2,000円
25 ・・・ 30  2,500円

5缶買ったら 20% 割引の場合。

5缶買ったら、400円 残りの100円で、もう1本買うと 6缶買える。
10缶 ・・・ 800円  200円  12缶
15 ・・・ 1,200円  300円  18
20 ・・・ 1,600円  400円  24
25 ・・・ 2,000円  500円 で あと6缶買えることになるから、
2,500円で 26缶買える。

よって、店側としては 5缶買って一本おまけのほうが よい。


◆長崎県 Dr. Berserker さんからの解答。

5缶買った人に1缶おまけする場合、1本あたりの販売価格は、
500÷6=83・33円。

5缶買った人に2割引する場合、1本あたりの販売価格は、
500×0・8÷5=80円。

店長ができるだけ儲けたいのなら、おまけの方が利益は高いでしょう。

客の立場からすると、平均としては、2割引の方がいい筈ですが、何故か、おまけに引っかかりやすいんですよね。
近代経済学の原理からは外れるんですが(ここでは関係ないか?)。

消費税に関して同じ事ができます。

  1. 消費税5%還元
  2. 税込みで5%割引
  3. 5%割引してから課税する。
原価をGとおくと、お支払いは、
  1. 1・05×G×0・95=0・9975×G
  2. 0・95×G×1・05=0・9975×G
ありゃ?2と3が同じになっちゃった。まぁいいや。
こんな感じになりますということで。


◆長野県 深澤 隆英 さんからの解答。

1.では、6缶(5缶+1缶おまけ)500円で購入することになり、
 1缶あたりは、500÷6=83.3‥(円)

2.では、5缶400円(500−500×0.2)で購入することになり、
 1缶あたりは、400÷5=80(円)

よって、売る側の立場で考えると、1缶あたりの値段を高くしたいので、1.の方が得です。

もちろん、客の立場で考えれば、2.の方が得ですね。

なかなか、そのままでは錯覚しやすい問題ですね。(^^)


◆京都府 みなみ ようへい さんからの解答。

「5缶買ったら20%引く」≒「4缶買ったら1缶おまけ」

なので、お店としては「5缶買ったら1缶おまけ」が得だと思います。
しかも、割引よりもおまけしてもらうほうがお客は得した気分になると思うので。

僕が客だったら「5缶買ったら20%引く」のほうがうれしいです。


◆宮城県 アンパンマン さんからの解答。

1缶の実際の値段=x
消費税=5%

1) 500*1.05=525円で6缶を売る
 利益=525-6x

2) 500*0.80*1.05=420円で5缶を売る
 利益=420-5x

1)と2)の利益の差=105-x
( 1)の方が大きい )

しかも 1)のほうがお金が525円も店に入った。 

つまり 1)を選ぶべきです。

ちなみに 2)の場合は4缶買った人に1缶おまけするのと同じです。


◆京都府 hide-心 さんからの解答。

仮に5缶買ったなら、前者は6缶ついてくるので、
実質500/600=0.833…となり1割7分の値引きになる。
ってことはあまり損しなくて済む。
しかも6缶、7缶…と買っていくと0.857、0.875…と損しなくなる。

しかし、実際にそういうことはあまりない。
スーパーで「お一人様○○個限り」という商品をレジに何回も並んで買う客が多いように、2回レジに並べば2本得することになるからである。
そのように考える消費者は恐らくコーヒーをたくさんもらって得するために、少々無理してでもコーヒーを5の倍数個買ってくれる可能性がある。
しかもレジに何回も並ぶため、他の商品も買ってくれるかもしれないだろう。

後者では、5缶買ったら0.8で、6缶、7缶…と買っても0.8である。
しかも消費者は2割引という言葉には、買おうという意思は働くが、無理してでも多く買おうとする意思は働かないのではないか。
レジにも1回しか並ばないし得は少ないと思う。

そのようなことを考慮すると、決して数学的ではないが、5缶以上買った人に1缶つける方が店としては断然得である。

だからこの不況下、消費者としてはやっぱり2の方がいいんだなぁ。
安いが一番です。


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