『今週の問題』第203回 解答


◆千葉県 菜花子 さんからの解答

【問題1】


9=8+1 7=5+2 6≠4+3
9=8+1 7=4+3 6≠5+2
9=7+2 8=5+3 6≠4+1
9=6+3 8=7+1 5≠4+2
9=5+4 8=7+1 6≠3+2
9=5+4 8=6+2 7≠3+1
以上のことから、ABC+DEF は、繰り上がりのある式である。

1〜9の数字のうち、偶数は4個、奇数は5個であるから、
A+D, B+E, C+Fは、次のいずれかとなる。

  1. 偶数・偶数・奇数
  2. 偶数・奇数・奇数
  3. 奇数・奇数・奇数
いずれの場合も、繰り上がることによって G+H+I は偶数となる。

【問題2】

G,H,Iの和は、18 である。

【問題3】

1〜9の数字を使って、GとHとIの和が偶数になるのは、次の場合である。

G+H+I=6 ・・・3+2+1 の場合、式は不成立
G+H+I=12・・・9+2+1、5+4+3 の場合、式は不成立
G+H+I=14・・・9+4+1、9+3+2 の場合、式は不成立
G+H+I=16・・・9+8+1、9+4+3、9+5+2 の場合、式は不成立
G+H+I=18・・・式は成立
G+H+I=20・・・9+8+3、9+7+4、9+6+5 の場合、式は不成立
G+H+I=22・・・9+7+6、9+8+5 の場合、式は不成立
G+H+I=24・・・9+8+7 の場合、式は不成立
GHIが次のとき、GとHとIの和が18となる。
981、972、963、954、864、765


愛知県 Y.M.Ojisan さんからの解答

【問題1】

124+659=783

【問題2】

G+H+I=18

【問題3】

証明

条件として次の関係が存在する。

(1) 100A+10B+C+100D+10E+F-100G-10H-I=0
(2) A+B+C+D+E+F+G+H+I=45
(3) I−(C+F)=0 or 10
(4) G−(A+D)=0 or 1

(1)-10*(2)を計算すると

20*(G+H+I)=9*{50+(I−(C+F))−10(G−(A+D))}

である。

(3),(4)を用いて右辺を計算すると
 9×40 or 9×50 or 9×60である。

(G+H+I)は整数であるので 結局18か27であるが、
G+H+Iは高々24であるから、18のみである。


◆東京都の小学生 K.M. さんからの解答

【問題1】


【問題2】

G+H+I=18

【問題3】

A+B+C+D+E+F+G+H+I=45。

一方、繰り上がりなしの場合
A+B+C+D+E+F=G+H+I
つまり 2(G+H+I)=45

繰り上がり1回の場合
A+B+C+D+E+F+1−10=G+H+I
つまり 2(G+H+I)=36

繰り上がり2回の場合
A+B+C+D+E+F+2−20=G+H+I
つまり 2(G+H+I)=27

がなりたつ。

つまり、繰り上がりは1回で、G+H+I=18。


◆埼玉県 masaru2002 さんからの解答

場合分けをして考える。

1)I=C+F

1−1)H=B+E
G=A+D

(問題1)≪解≫
必要条件 G+H+I=A+B+C+D+E+F より1〜9までの総和は奇数なので、上記等式を成り立たせるものは存在しない。

1−2)H=B+E−10
G=A+D+1

(問題1)≪解≫
必要条件 G+H+I=A+B+C+D+E+F−9 より、 各辺の可能な数の組合わせは、
(45-9)/2=18.

(1,8,9)
(2,7,9)
(3,6,9)
(3,7,8)
(4,5,9)
(4,6,8)
(5,6,7)
18+9=27
(1,2,3,4,8,9)
(1,2,3,5,7,9)
(1,2,3,6,7,8)
(1,2,4,5,6,9)
(1,2,4,5,7,8)
(1,3,4,5,6,8)
(2,3,4,5,6,7)
可能な組み合わせは、
(1) (1,8,9)=(2,3,4,5,6,7)
(2) (2,7,9)=(1,3,4,5,6,8)
(3) (3,6,9)=(1,2,4,5,7,8)
(4) (3,7,8)=(1,2,4,5,6,9)
(5) (4,5,9)=(1,2,3,6,7,8)
(6) (4,6,8)=(1,2,3,5,7,9)
(7) (5,6,7)=(1,2,3,4,8,9)
(1)の場合
H=1.
B+E=4+7 ⇒
G=9、A+D=2+6、I=8、C+F=3+5 or
G=9、A+D=3+5、I=8、C+F=2+6 or
G=8、A+D=2+5、I=9、C+F=3+6

B+E=5+6 ⇒ G=8、A+D=3+4、I=9、C+F=2+7

243 342 243 352
675 576 576 467
――― ――― ――― ―――
918 918 819 819
(2)の場合
H=2、B+E=4+8.

G=7 ⇒ A+D=1+5、I=9、C+F=3+6
G=9 ⇒ A+D=3+5、I=7、C+F=1+6

143 341
586 586
――― ―――
729 927
(3)の場合
H≠3 ⇒ B+E≧16は不可能。
従って、H=3、B+E=5+8.

I=6 ⇒ C+F=2+4、G=9、A+D=1+7
I=9 ⇒ C+F=2+7、G=6、A+D=1+4

152 152
784 487
――― ―――
936 639
(4)の場合
H≠3 ⇒ B+E≧17は不可能。
従って、H=3、B+E=4+9.

I=7 ⇒
 C+F=1+6、G=8、A+D=2+5 or
 C+F=2+5、G=8、A+D=1+6

I=8 ⇒ C+F=2+6、G=7、A+D=1+5

241 142 142
596 695 596
――― ――― ―――
837 837 738
(5)の場合

H=4 ⇒
B+E=6+8.
I=5 ⇒ C+F=2+3、G=9、A+D=1+7
I=9 ⇒ C+F=2+7、G=5、A+D=1+3

H=5 ⇒
B+E=7+8.
I=4 ⇒ C+F=1+3、G=9、A+D=2+6
I=9 ⇒ C+F=3+6、G=4、A+D=1+2

162 162 271 173
783 387 683 286
――― ――― ――― ―――
945 549 954 459
(6) (4,6,8)=(1,2,3,5,7,9)の場合
H=4 ⇒
B+E=5+9.
I=8 ⇒ C+F=1+7、G=6、A+D=2+3

H=6 ⇒
B+E=7+9.
I=4 ⇒ C+F=1+3、G=8、A+D=2+5
I=8 ⇒ C+F=3+5、G=4、A+D=1+2

251 271 173
397 593 295
――― ――― ―――
648 864 468
(7) (5,6,7)=(1,2,3,4,8,9)の場合
H=7、B+E=8+9
I=5 ⇒
C+F=1+4、G=6、A+D=2+3
C+F=2+3、G=6、A+D=1+4

I=6 ⇒ C+F=2+4、G=5、A+D=1+3

281 182 182
394 493 394
――― ――― ―――
675 675 576
2)I=C+F−10
2−1)H=B+E+1
G=A+D

(問題1)≪解≫
必要条件 G+H+I=A+B+C+D+E+F−9 より、
可能な数の組合わせは、1−2)と同じである。

また解は、1−2)の解を
H→I、I→G、G→Hと入れ替えれば良い。
(同様に、A〜Fの値も入れ替える)

2−2)H=B+E−9
G=A+D+1

(問題1)
必要条件 G+H+I=A+B+C+D+E+F−18 より1〜9までの総和は奇数なので、上記等式を成り立たせるものは存在しない。

【解答】

【問題1】

1−2)より

243 342 243 352
675 576 576 467
――― ――― ――― ―――
918 918 819 819

143 341
586 586
――― ―――
729 927

152 152
784 487
――― ―――
936 639

241 142 142
596 695 596
――― ――― ―――
837 837 738

162 162 271 173
783 387 683 286
――― ――― ――― ―――
945 549 954 459

251 271 173
397 593 295
――― ――― ―――
648 864 468

281 182 182
394 493 394
――― ――― ―――
675 675 576
2−1)より
324 234 324 235
567 657 657 746
――― ――― ――― ―――
891 891 981 981

314 134
658 658
――― ―――
972 792

215 215
478 748
――― ―――
693 963

124 214 214
659 569 659
――― ――― ―――
783 783 873

216 216 127 317
378 738 368 628
――― ――― ――― ―――
594 954 495 945

125 127 317
739 359 529
――― ――― ―――
864 486 846

128 218 218
439 349 439
――― ――― ―――
567 567 657
ただし、AとD、BとE、CとFの値はそれぞれ入れ替え可能です。
(すなわち、それぞれの解は8パターンある)

【問題2】

G+H+I=18

【問題3】

必要条件 G+H+I=A+B+C+D+E+F−9 より

X=G+H+I、Y=A+B+C+D+E+Fとして下記連立方程式を得る。

X=Y−9
X+Y=45

これを解けば、X=18

∴ G+H+I=18

【おまけ】

21×8×2=336

∴ 336通り


◆東京都 建築家 さんからの解答

○まず簡単の為A>D、B>E、C>Fとする。…(i)

桁ごとに分けた場合
A+D→G
B+E→H
C+F→I
のうち桁上がりするものの数をn個とすると(n=0,1,2)

辺々足して
(A〜F)=G+H+I+9*n

両辺に(G+H+I)を加えて
(A〜G)=45=2*(G+H+I)+9*n

するとG,H,Iが自然数なのでn=1となって
結果 (G+H+I)=18 となることが分かる。

○次にまた簡単の為
A+D=G
B+E=H-1
C+F=I+10
であるとして考えてみる…(ii)

上の結果よりあり得る(G,H,I)の組の可能性は順不同で

(9,8,1)(9,7,2)(9,6,3)(9,5,4)(8,7,3)(8,6,4)(7,6,5)

後は地道に数えて

(9,8,1)…4通り
(9,7,2)…2通り
(9,6,3)…2通り
(9,5,4)…4通り
(8,7,3)…3通り
(8,6,4)…3通り
(7,6,5)…3通り
で計21通り。

☆(9,8,1)を例として考えると

I=1となるので(C,F)の可能性は(7,4)(6,5)のどちらかで、
残りの数字をA〜D,G,Hにあてはめて成立するのは

657+324=981
657+234=891
567+324=891
746+235=981
の4つである。

☆GHI=
981(×2),891(×2), 972,792,963,
693,954,594,945,495,873,783(×2),
864,846,486,657,567(×2)
((×2)はA〜Dの組み合わせが2つづつある)

○(i)(ii)をふまえると((ii)は桁上がりするのが一と十の位の2通りがある。)

全部で 21*23*2=336通りとなる


◆東京都 高橋 英文 さんからの解答

【問題1】


【問題2】 18

【問題3】


から

A*100+B*10+C+D*100+E*10+F=G*100+H*10+I--(0)

この式を9で割ると
A+B+C+D+E+F=G+H+I (mod 9)--(1)

A,B,C,D,E,F,G,H,Iは1〜9のうちのどれかであるから
A+B+C+D+E+F+G+H+I=45 (1〜9の和)--(1-1)

この式を9で割ると
A+B+C+D+E+F+G+H+I=0 (mod 9)--(2)

(1),(2)から
2(G+H+I)=0 (mod 9)を経て
G+H+I=0 (mod 9)--(3)

またA,B,C,D,E,F,G,H,Iは1〜9のうちのどれかであるから

G+H+I ≧1+2+3=6--(4)
G+H+I ≦9+8+7=24--(5)

(3),(4),(5)からG+H+I=9 または18--(5)

G+H+I=9は矛盾(証明2に譲る)するのでG+H+I=18となる

(証明2)

G+H+I=9の場合矛盾することを以下に示す。
A<Dと仮定する。

●G=7,8,9はありえない(G+H+I=9となるH,I(Gと異なる1〜9)はない)

●G=1,2はありえない(A,Dが取りうる値を考慮すれば、詳細略)

●G=3のとき(A,D)=(1,2)

G,H,Iの組み合わせとして考えられるのは
(G,H,I)=(3,1,5),(3,2,4),(順序入れ替え版)

H,Iの値で1,2を使っているが、1,2はA,Dの値で用いられているので矛盾

●G=4のとき
繰り上がりを考慮すると(A,D)=(1,2)or(1,3)

G,H,Iの組み合わせとして考えられるのは
(G,H,I)=(4,3,2),(順序入れ替え版)

H,Iの値で2,3を使っているが、2,3はA,Dの値で用いられているので矛盾

●G=5のとき
繰り上がりを考慮すると(A,D)=(1,3)or(1,4)or(2,3)

G,H,Iの組み合わせとして考えられるのは
(G,H,I)=(5,3,1),(順序入れ替え版)

H,Iの値で1,3を使っているが、1,3はA,Dの値で用いられているので矛盾

●G=6のとき
繰り上がりを考慮すると(A,D)=(1,4)or(1,5)or(2,3)or(2,4)

G,H,Iの組み合わせとして考えられるのは
(G,H,I)=(6,1,2),(順序入れ替え版)

H,Iの値で1,2を使っているが、1,2はA,Dの値で用いられているので矛盾

以上

【おまけ】 336


◆東京都 明 さんからの解答

【問題1】

234+657=891

考え方は【問題3】が起点になりましたので、【問題3】で回答します。

【問題2】

GとHとIの和は18です。

【問題3】

加算で桁上がりが全くない場合は、加算の数の総計と和の数の総計は同じになりますので、加算の数と和の数の総計は2で割り切れな くてはなりません。

一方実際の加算の数と和の数の総計は45となっていますので、少なくとも1つの桁は桁あがりがなくてはなりません。

一つの桁で桁上がりがあった場合は、和の数の総計は加算の数の総計から9を引いたものとなります。

したがって、この場合、加算の数の総計は(45+9)/2=27で、
和の数の総計は27-9=18となります。

2つの桁で桁上がりがあった場合は、和の数の総計は加算の数の総計から18を引いたものとなりますので、
加算の数の総計は(45+18)/2ですが、整数になりませんので、この場合は除外されます。

最上位は桁あがりをしていませんので、結果は1桁のみ桁上がりがある場合のみ覆面算が成立し、
この時、GとHとIの和は18です。

加えて18になる3つの数の組み合わせを拾い上げ1桁のみ繰り上がりがある条件で覆面算が成立するよう数値を決めて行きました。

【おまけ】

加えて18になる3つの数の組み合わせを拾い上げると

(9,8,1)、(9,7,2)、(9,6,3)、(9,5,4)、(8,7,3)、(8,6,4)、(7,6,5)

の7通りのみ。

(9,8,1)の場合、繰り上がりができるのは
和の"1"の桁が7+4、6+5の2通り。

7+4の場合、324+567=891が覆面算に適合します。

1つの解に対し、桁上がりの位置を変えたもの(1の位と10の位)と加算の数値の上下を入れ替えたものの16通りの組み合わせが同種の解 となります。
(例 243+675=918、564+327=891 等)

7+4の場合、他に別種の解が2種類あります。

この方法ですべての場合を洗いだしました。
基本的な解は以下21通りとなりました。
(桁上がりを1位に揃えました。)

234+657=891
324+567=891
324+657=981
235+746=981
134+658=792
314+658=972
215+478=693
215+748=963
127+368=495
317+628=945
216+378=594
216+738=954
124+659=783
214+569=783
214+659=873
127+359=486
317+529=846
125+739=864
128+439=567
218+349=567
218+439=657
すべての適合する解は上記の基本解について、桁上がりの位を10の位にしたものと、加算の数値の上下を入れ替えたもので総計336通りとなります。
確認のため計算機で総当りをして、適合数336個を確認しました。

適合する場合が意外に多いので不思議に感じました。
適合し易い理由が何かあるのでしょうか。


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