◆広島県 清川 育男さんからの解答。
【第1問の答え】
4連 10。
5連 21。
6連 42。
【第2問の答え】
m≧1
奇数のとき n=2m−1とすると
手数は1+ | (4m-1−1)×4 3 |
偶数のとき n=2mとすると
手数は2+ | (4m-1−1)×8 3 |
【コメント】
みごと正解です。
順序だててやらないと、実験はまずうまくいかないと思います。
17世紀にはもう日本にもこのパズルがあったらしいです。
他の方は理由を考えてくださいね。
◆東京都 GOYAさんからの解答。
チャイニーズリング第2問の解答
n連のリングのn連目のリングをはずすには1番目から(n−2)番目のリングをはずさないとはずせません。
n番目のリングをはずした時のリングの状態は(n−1)番目のリングだけはまっていて、その他のリングははずれています。
その状態から(n−1)番目のリングをはずすにはと考えていくと下の表の手順(1)〜(6)のようになります。
(1)〜(6)で連数が1つ減った訳ですからこれを順次繰り返せば全てのリングがはずれます。
手 順 <−┫ ┣−> 連 数
反転させる リング | リングの状態 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | ・・ | |
(1) | 1〜(n−2) | 11111〜1 | − | − | 1 | 2 | 5 | 10 | 21 | ・・ |
(2) | n | 11000〜0 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 |
(3) | 1〜(n−3) | 01000〜0 | − | − | − | 1 | 2 | 5 | 10 | ・・ |
(4) | 1〜(n−4) | 01011〜1 | − | − | − | − | 1 | 2 | 5 | ・・ |
(5) | n−2 | 01010〜0 | − | − | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 |
(6) | 1〜(n−4) | 01110〜0 | − | − | − | − | 1 | 2 | 5 | ・・ |
(1)〜(6)の結果 | 01111〜1 | |||||||||
小計(手) | 1 | 1 | 3 | 5 | 11 | 21 | 43 | ・・ | ||
合計(手) | 1 | 2 | 5 | 10 | 21 | 42 | 85 | ・・ |
(1)〜(6)の各手順に要する手数は(2)と(5)は1手ですが、その他の手順はnより少ない連数をはずす手数が判らないと求めることができません。
そこで、少ない連数から求めていくと表の右側部分になります。
(表内の数字は(1)〜(6)に要する手数)
小計は連数を1つ少なくするまでの手数((1)〜(6)の合計)
合計がn連のリングを全てはずす手数
1からn連迄の小計の総和ですがn連の小計と1連少ない合計との和で求められます。
(例えば5連の場合、11+10)
次にn連をはずすのに必要な最小手数を求めるという本題に入ります。
上の表の合計の欄の規則性を探します。
奇数連だけに着目すると
1,5,21,85・・ 各項の差は
4 16 64 と4の累乗になっているので次式となります。
Sn
=1+4+42+43+44+・・・+4m-1 |
= | m-1 Σ k=0 |
(4k) | ここで m=(n−1)÷2 |
偶数連の場合は直前の奇数連の2倍の手数になってますから
Sn
=2×(1+4+42+43+44+・・・+4m-1) |
=2× | m-1 Σ k=0 |
(4k) | ここで m=n÷2 |
− 以上 −
Σを使った式から広島県 清川 育男さんからの解答の式
1+ | (4m-1−1)×4 3 |
どうやったら、この式が導き出せるのでしょうか?誰か教えて。
ついでにJavaScriptで開錠の手順をhtml生成するスクリプトを作成しました。
【コメント】
この解答には驚きました。
開錠の手順は必見ですので、ぜひ見てください。
たぶんIE3.0以上、NN3.0以上で動くと思います。
Σの式からの変形は
初項a、公比rの等比数列のn項までの和が
a+ar+・・・+arn-1
= | a(1−r)n 1−r |
奇数連の時は、初項1,公比4,項数mだから
= | 1−4m 1−4 |
= | 4m 3 | − | 1 3 |
偶数連の時は、
( | 4m 3 |
− | 1 3 | )×2 |
= | 2×4m 3 |
− | 2 3 |
これは清川 育男さんの解答と一致しています。
◆東京都 藤本 さんからの解答。
【問題2】
n個のリングをはずすための手数をPn とする。
n≧3の場合 この手数Pnは
Pn=Pn-1+2Pn-2+1…(1)
の漸化式が成立する
また n=1,2の場合 それぞれ
P1 = 1…(2)
P2 = 2…(3)である。(自明)
ここで (1)の 漸化式より
Pn−2Pn-1− | 1 2 |
=−(Pn-1−2Pn-2− | 1 2 | ) |
=(−1)n-2(P2−2P1− | 1 2 | ) |
= | (−1)n-1 2 | …(4) |
が導かれる。
ここで nが奇数の場合 n=2m−1 とすると
P2m-1 −2P2m-2 − 1 = 0
故に
P2m-1 + 1 = 2( P2m-2 + 1 )…(5)
が成り立つ。
また nが偶数の場合 n = 2m とすると
P2m −2P2m-1 = 0
故に
P2m = 2P2m-1…(6)
が成り立つ。
(5)(6) より
P2m-1 + 1
= 2( 2P2m-3 + 1 )
= 4P2m-3 + 1
故に
P2m-1+ | 1 3 |
=4( P2m-3+ | 1 3 | ) |
=4m-1(P1+ | 1 3 | ) |
= | 4m 3 |
よって
P2m-1 = | 4m−1 3 | …(7) |
また (7) を (6)に代入して
P2m = | 2(4m−1) 3 |
◆カステラ さんからの解答。
【コメント】
大学のゼミでチャイニーズリングを取り扱ったときに解きました。
これなら、チャイニーズリングの輪の個数がわかれば、何回で解けるか、奇数偶数に関係なく求められます。
【解答】
n=輪の個数
An=輪を外すまでに要する回数
このようにおくと、 この輪の移動回数の漸化式は既に出ている、少ない輪の数の解答から
An=An-1+2An-2+1となる。
この式を変形すると、『こうなる』という予想をたて、
(An+αAn-1+γ)=β(An-1+αAn+γ)
と、おいてみる。これを展開すると、
An+(α−β)An-1−αβAn-2+γ(1−β)=0
これは、An−An-1−2An-2=0と対応しているので、
α−β=−1
αβ=2
γ(1−β)=−1
これを解くと、
(α,β,γ)=(1,2,1)、(−2,−1,− | 1 2 |
) |
(@)(α,β,γ)=(1,2,1)のとき、
An+An-1+1=2(An-1+An-2+1)
An-1+An-2+1=Bnとおく。
∴Bn+1=2Bn
B1=A2+A1+1=2+1+1=4
(∵A1=1,A2=2)
{Bn}は初項4、公比2の等比数列
Bn=4・2n-1=2n+1=An-1+An-2+1・・・(1)とおく。
(A)(α,β,γ)=(−2,−1,− | 1 2 |
)のとき |
An−2An-1− | 1 2 |
=(An-1−2An-2− | 1 2 |
) |
An-1−2An-2− | 1 2 |
=Cnとおく。 |
∴Cn+1=−Cn
C1=A1−2A1− | 1 2 |
=2−2・1− | 1 2 | ・・・(2) |
{Cn}は初項− | 1 2 |
、公比−1の等比数列 |
Cn=− | 1 2 |
・(−1)n-1=An-1−2An-2− | 1 2 | ・・・(2) |
(1)と(2)の連立方程式を解くと
An= | 2n+2+(−1)n+1−3 6 |
◆北海道 小西 さんからの解答。
みなさんの解答の補足です。
n個の輪を外すまでに要する回数Anを以下のように定義する。
An = | { | Bn (nが奇数の場合) |
Cn (nが偶数の場合) |
清川さん、GOYAさん、藤本さんの解答をまとめると、
nが奇数の時、m = | n + 1 2 | より、 |
Bn = | 2n + 1 - 1 3 |
nが偶数の時、m = | n 2 | より、 |
Cn = | 2n + 1 - 2 3 |
AnはBnとCnの平均からBn側とCn側への振動を繰り返しているから、
An ≡ | Bn + Cn 2 |
+ | (-1)n + 1(Bn - Cn) 2 |
これに先のBn、Cnをそれぞれ代入すれば、
An= | 2n + 2 + (-1)n + 1 - 3 6 |
◆京都府 あさとみ さんからの解答。
【問題2】
*n番目の輪は、ここでは「C(n)」と表記する。
C(1),C(2),...,C(n)がすべて外れた状態から、C(1),C(2),...,C(n-1)がすべて外れ、C(n)がはまった状態にするための最小手数をP(n)とする。
このとき、C(1),C(2),...,C(n-1)がすべて外れ、C(n)がはまった状態から、C(1),C(2),...,C(n)がすべて外れた状態にするための最小手数もP(n)である。
C(1),C(2),...,C(n)がすべて外れた状態から、C(1),C(2),...,C(n-1)がすべて外れ、C(n)がはまった状態にするためには、次のような手順を経ればよい。
P(n)=P(n-1)+1+P(n-1)=2×P(n-1)+1
また、P(1)=1
よって、P(n)を求めると、P(n)=2n-1
また、C(1),C(2),...,C(n)がすべてはまった状態から、C(1),C(2),...,C(n)がすべて外れた状態にするための最小手数(求めたい最小手数)をQ(n)とする。
この作業を行うには、次のような手順を経ればよい。
Q(n)=Q(n-2)+1+P(n-1)=Q(n-2)+2n-1
ここで、kを自然数とおく。
Q(1)=1より、
Q(2k-1)
=1+22+24+...+22k-2
=1+41+42+...+4k-1
=1+4× | 4k-1-1 4-1 |
=1+4× | 4k-1-1 3 |
Q(2)=2より、
Q(2k)
=2+23+25+...+22k-1
=2(1+22+24+...+22k-2)
=2(1+4× | 4k-1-1 3 |
) |
=2+8× | 4k-1-1 3 |
以上より、求める最小手数は、
n=2k-1 のとき、1+4× | 4k-1-1 3 |
であり、 |
n=2k のとき、2+8× | 4k-1-1 3 |
である。 |