◆山梨県 Footmark さんからの解答。
問題は半径10p、開き角45°の扇形に入る最大の正方形の面積を求めることになります。
しかし、扇形に対してどのような向きに正方形をとれば最大になるのかが先決問題です。
そこで、極値の可能性が予想できる以下の3つのケースを比較してみます。
図で同色で塗りつぶされている三角形は、いずれも二等辺三角形です。
扇形の半径をr、正方形の一辺の長さをaとすると、rとaの関係式は上のようになります。
(証明は省きますが、ピタゴラスの定理より容易に得られます)
ここで、aの係数を2乗して2倍すると、
(1)6+4
(2)6+3
(3)10
明らかに
6+4>6+3
>10
ですから、(3)のケースの正方形が最大です。
r=10pとすると、(3)のケースでの正方形の一辺の長さは
10![]() |
p |
よって、求める正方形の面積は
( | 10![]() |
) | 2 | = | 100 5 |
=20 |
【答え】 20p2
◆宮城県 甘泉法師 さんからのコメント。
Footmark さんからの解答を確認しました。
この扇形内の正方形は遠心方向に移動することができるので正方形の頂点は円弧上にあると考えてよい。
円弧上に2頂点がある場合の最大の正方形はFootmark さんからの解答にあるとおりです。
円弧上に1つしか頂点がない場合をとり一般的に考えます。
この図形にxy座標を引く。
原点は頂角。x軸と直線y=xは辺。
円弧は簡単のため半径を1として円x2+y2=1。
正方形APBQが点A(a,0) 、円弧上の点P(s,t)、点B(b,b)で図形に内接する。
0<a<1, 0<b< | 1![]() |
点Qが図形内にとれる条件は、
一般性を失わずに点Qが直線y=x寄りとして
b > a> b 。
ベクトルAPとベクトルBPが直交する関係式、
s2 - (a+b)s + ab + t2 - bt = 0
ベクトルABとベクトルPQの直交する関係式、
2( b-a )s + 2bt + a2 −2b2 = 0
点Pは円周上にあるので s2 + t2 = 1。
これからaとbが満たす関係式は、
{ | a 2 | + | 1 a | +b- | b2 a | } | 2 | +{( | 1 a | + | 1 b | )(b | 2 | - | a2 2 |
)+( | 1 b | - | 1 a | )(ab+1) | } | 2 | -4= 0 |
正方形の面積Sは
S = | (b-a)2 + b2 2 |
コンピューターで数値計算すると点Qが直線y=x上にある場合が面積0.2で最大。
Footmark さんからの解答を(1)の(3)の「間」の場合を含めて確認しました。