『角度の問題 Part3』解答


◆京都府 釜坂 正芳 さんからの解答。

△ADCと△ABEにおいて,

AD=AB,AC=AE

また,
∠DAC=∠DAB+∠BAC
∠BAE=∠EAC+∠BAC
∠DAB=∠EAC  から

∠DAC=∠BAE

二辺夾角相等で,△ADC≡△ABE

∠DAB=∠EAC=a°とすると
△ ABEは△ADCを反時計回りにa°回転させたもの
とみることができ,対応する辺DCとBEのなす角もa°となる。

∠DAB=∠DPB=a°から,4点A,P,B,Dは同一円周上にあり
∠BDC=∠BAP…(1)

同様に4点A,P,C,Eも同一円周上にあり

∠BEC=∠CAP…(2)

(1),(2)より,
∠BDC+∠BEC=∠BAC

 

【釜坂さんからのコメント】

鋭角という条件を抜くとどうなるのか,考えてみましたが,途中で力尽きました。

以下のような場合は,成立しますが,線分DCと線分BEがそれらの延長上で交わるような場合は,成立しないようです。
また,∠Bまたは∠Cが鈍角の場合,∠DABの大きさによっては,∠BDCと∠BECの差が∠BACに等しくなるようですが…。

[∠A>90°,∠A+∠DAB<180°のとき]

 

[∠DAB>90°,∠A+∠DAB<180°のとき]

 


◆大阪府 CHECK さんからの解答。

∠DAB=∠CAE=w、
∠BDC=x、∠BEC=yとおく

またABとDCの交点をP、ACとBEの交点をQ、DCとBEの交点をRとする

△ADCと△ABEは二辺とその間の角が等しいので合同

∴∠ADC
=∠ABE
=∠ABD−∠BDP
180−w
――――――
−x

また
 ∠BPR
=∠BDP+∠PBD
=x+ 180−w
――――――

∴∠APR
=180−∠BPR
180+w
――――――
−x

同様にして
 ∠AQR
180+w
――――――
−y

さらに、
∠PRQ
=∠RPB+∠RBP
=180−w

よって
 ∠PAQ
=360−(∠PRQ+∠APR+∠AQR)
=x+y

以上より題意は示された。

(感想)

△ADCと△ABEが合同であることに気づくまで随分時間がかかってしまった。
複素数に手を出そうかと思った。


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