◆広島県 清川 育男さんからの解答。
【問題1】
辺ABの延長線と辺CDの延長線との交点をFとする。
点Aを通り、辺BCに平行な直線と辺FCとの交点をGとする。
点Aから辺FCへの垂線の足をHとする。
△AHFに於いて、
AF:FH:AH=2::1。
△ACFは二等辺三角形。
AF=AC。
△EDA ≡△GDA(と仮定する)。
∠EAG=40度
∠EAD=∠GAD
よって∠χ=20度。
答え 20度
相似な三角形は、色々あるので、
2::1とAF=FCを使って三辺が等しい。
よって仮定は成立。となる予定ですが、なかなか難しい。
一歩、一歩進めばこの方法でも可能と思われますが、もっと上手い補助線の引き方があるのでしょうね。
図形の問題は、ヒラメキが。(ヒラメかない者の負け惜しみ。)
【コメント】
20度は間違いなく正解です。
ただそれを初等幾何で証明するのはなかなか難しいですね。
ぜひ証明を完成させてみてください。
◆和歌山県 宮口 祐司さんからの解答。
【問題1】
△ABCにおいて、正弦定理より、
AC:sin80°=BC:sin60°
△DBCにおいて、正弦定理より、
BC:sin80°=DC:sin30°
△ADCにおいて、正弦定理より、
DC:sinχ=AC:sin(150°−χ)
3つの式を辺々かけて、
sin80°×sin80°×sinχ=sin60°×sin30°×sin(150°−χ)以下、三角比の公式を使い、次のように計算しました。
cos10°×cos10°×sinχ=sin60°×sin30°×sin(150°−χ) (1+cos20°)sinχ=sin60°×sin(30°+χ) (1+cos20°)sinχ=(sin(60°+χ)+sinχ)/2 (1+2×cos20°)sinχ=sin(60°+χ) sinχ+sin(20°+χ)−sin(20°−χ)=sin(60°+χ) 2×sin(10°+χ)cos10°−sin(20°−χ)=cos(30°−χ)最後の式において、χ=20°がその解であるということがわかります。
図において、角度の範囲が0°より大きく70°より小さく、一意性があることから20°になるといえます。
mathematicaで解いてみました。
Plot[Sin[80*Pi/180]*Sin[80*Pi/180]*Sin[x*Pi/180]-Sin[60*Pi/180]*Sin[30*Pi/180]*Sin[(150-x)*Pi/180],{x,0,70}]で、グラフは
角度の範囲を0°から360°までとすると、グラフは
なお、数値的にmathematicaで解くと、
(これもmathematicaが持ってる機能でした)
FindRoot[Sin[80*Pi/180]*Sin[80*Pi/180]*Sin[x*Pi/180]-Sin[60*Pi/180]*Sin[30*Pi/180]*Sin[(150-x)*Pi/180]==0,{x,19,21}]{x -> 20.}
のように、20°が求まります。
◆神奈川県 alephさんからの解答。
初等幾何でできましたので応募してみました。
特殊な関係を見つけなければならず苦労しました。
ほかのパターンならいくつか知っているのですが。。。
【問題2の答え】20度
【説明】
AB上に∠BCP=60度になるように点Pをとり、BDとCPとの交点をQとする。
次のことを順に示し、角度を求める。
(1)△ACQと△CAEは合同。
(2)△PQEは二等辺三角形
(3)△PDEは二等辺三角形
(1)の証明
△ACQと△CAEはACが共通でACの両端の角度が10度、20度の三角形なので合同である。
(2)の証明
(1)よりAE=CQ。
また△PCAはPA=PCなる二等辺三角形。
したがって、△PQEはPE=PQなる二等辺三角形。
(3)の証明
△PQDは正三角形。
よってPQ=PD.
(2)よりPE=PD。
したがって△PDEは、頂角80度の二等辺三角形。
したがって∠PDE=50度。
したがって
∠DEC=∠PDE−∠PEC=50−30=20度。
PS)
一般に∠EBD=a、∠DBC=b,∠DCE=p,∠ECB=qとし、
s=(b+q)/2、
t= | sin(a+b+q)×sin(p)×sin(b) ―――――――――――――――― sin(p+q+b)×sin(a)×sin(q) |
∠DEC=s+arctan{tan(s)× | t−1 ――――― t+1 | } |
となりました。
【コメント】
問題1,2は非常によく似た問題なのですが、初等幾何で解くのは難しいですね。
この補助線一発で見通しがよくなるのには驚きました。
すばらしい証明だと思います。
◆岩手県 浮浪ぱなしさんからの解答。
「問題1」を初等幾何だけで解いてみました。
もっと簡単な方法があるような気がしてなりませんが・・・
『解答』
線分BD上に,BO=COとなるように点Oを取ると,
BO=COだから,
∠OBC=∠OCB=30°
∠BOC=120° となる。
すると,∠BOC=120°,
∠BAC=60°より,
Oは△ABCの外接円(これを円Oとする)の中心であることがわかる。
ここで,線分CDをDの方に延長し,円Oとの交点をFとすると,
∠ACF=30°より,∠AOF=60°
∠ABC=80°より,∠AFC=100°である。
OA=OFで∠AOF=60°だから△AOFは正三角形。
ゆえに,
∠DFO=∠AFC−∠AFO=40°である。
一方,∠DOF=∠CDO−∠DFO=40°なので,
四角形AODFは「たこ形」であることがわかる。
たこ形の対角線は直角に交わるので,
この対角線(ADとOF)の交点をGとすると,
△AGOは,∠AGO=90°,∠AOG=60°,
∠OAG=30°の三角形であることがわかる。
ところで,
AO=BOより,∠BAO=∠ABO=50°だから
∠OAE=∠BAE−∠BAO=10°
ゆえに,∠χ=∠OAG−∠OAE=20°
【コメント】
これもすばらしい証明ですね。
もっと簡単な方法がありそうだという気持ちは分かります。
中3の知識が必要なのか疑問ですね。
◆和歌山県 中学校2年生からの解答。
【問題2】
点Dを通り、BCに平行な直線をひき、辺ABとの交点をF、FCを結びBDとの交点をGとする。
△GBC及び△GDFは正三角形ゆえ、このGは辺BCの垂直二等分線上にあり、
∠BGC=60°
∠BEC=30°ゆえ、
∠BGC=∠BEC×2となり、
点Gは△EBCの外接円の中心といえる。
よって、GE=GB
したがって、
∠GEB=∠GBE=20°
さらに、
∠EGF
=∠BFC−∠GEB
=40°−20°
=20°
よって、∠FEG=∠FGE=20°
すなわち、FE=FG
ここで、△GDFは正三角形だったので、FG=FD
以上より、FE=FDがいえる。
したがって、△FDEにおいて、
∠FED=(180°−∠EFD)/2=50°
よって、
∠DEC
=50°−∠BEC
=50°−30°
=20°
【コメント】
この解答も三角形の外接円をつかうのがポイントですね。
どうやったらこういう解答を思いつくのでしょう。
すばらしいと思います。
◆静岡県 村松 芳子 さんからの解答。
【問題1】
二等辺三角形と三角形の合同だけで証明できました。
証明
CBの延長上にAB=BFなる点Fをとる。
△ABFにおいて ∠ABF=100°AB=BFだから
∠BFA=∠BAF=40°
△AFCにおいて ∠AFC=∠ACF=40°
∴AF=AC・・・・(1)
AFを一辺とする正三角形AFGをB点と反対側に書く。
AF=FG=AG・・・・(2)
B,Gを結ぶと△BFG≡△BAG(三辺が等しいので)
∴∠ABG=100/2=50°
∠AGB=60/2=30°
∠BAG=40+60=100°
BDを延長しBG=BHなる点HをとりAHを結ぶ。
△ABG≡△ABH
(∠ABG=∠ABH=50°BG=BH ABは共通より)
∴AG=AH・・・・(3)
∠AHB=30°
∠BAH=100°
(1)(2)(3)よりAH=AC
∴∠AHC=∠ACH
∠ACD=∠AHD=30°
∴∠DCH=∠DHC
∴DC=DH
△DACと△DAHにおいて
AC=AH CD=DH ADは共通
∴△DAC≡△DAH
∴∠DAC=∠CAH/2=(100-60)/2=20°