『(1-x)(1-x2)・・(1-xn-1)』解答


◆大阪府 CHECK さんからの解答。

方程式 zn=1の相異なるn個の複素数解を
ω,ω2,・・・,ωn-1,ωnとする。
ただし,ω≠1,ωn=1である。

すると,

n−1
=(z−1)(zn-1+zn-2+・・・+z+1)
=(z−ω)(z−ω2)・・・(z−ωn-1)(z−ωn)

が恒等的に成り立ち,z−1=z−ωnより

(z−ω)(z−ω2)・・・(z−ωn-1)=zn-1+zn-2+・・・+z+1

となる。

これにz=1を代入すると

(左辺)=(1−ω)(1−ω2)・・・(1−ωn-1)
(右辺)=1+1+1+・・・+1=n

となり,(1−ω)(1−ω2)・・・(1−ωn-1)=nが成り立つ。

これは題意の方程式と一致するので,求める解は実数でない1のn乗根である。

x=cos(2kπ
)+isin(2kπ
)
 (k=1,2,3,・・・,n−1)

(感想)

n乗根恒等式を使う有名問題ですね。
この恒等式から色々な図形の定理が得られます。


◆神奈川県 いわし さんからのコメント。

CHECKさんの解答にコメントします。

ω=e2kπi/n (k=1,2,…,n-1) とするとき、

「ω,ω2,…,ωn が zn-1=0 …(1) の相異なる解となる」…(*)

とは限りません。

例えば、n=6 のとき

α=e2πi/3 は(1)の解ですが、α3=1 ですから、
α4=α, α52, α63 です。

(*) が成立するためには、k と n は互いに素でなければなりません。
すなわち、n より小さく n と互いに素な自然数の個数をφ(n) とおくと

n=(1-x)(1-x2)…(1-xn-1) …(2)

は、φ(n) 個の解 x=e2kπi/n を持ちますが、
(2) はn(n-1)
2
次方程式なので、解はこれだけではありません。

例えば n=3 のとき、x=2 も (2) の解です。


◆大阪府 CHECK さんからのコメント。

確かに方程式の解はこれだけではないですね。
次数のことをすっかり忘れてました。
ですから問題1の答えになります。
問題2は別の考えが必要みたいですね。


 『(1-x)(1-x2)・・(1-xn-1)』

 数学の部屋へもどる