『割り切れる? Part6』解答


◆愛知県の高校生 Sparking さんからの解答。

【問題1】

+1が奇数であること、つまり2の倍数の倍数にはなれないことから明らか。

【問題2】

数学的帰納法を用いて示す。

e=0のとき…自明。

e=e’のとき題意が成り立つとすると
(e’≧0)

(3のe’乗)≡−1+3e’+1(mod 3e’+2

∴ある整数mを用いて、

 2(3のe’乗)
=−1+3e’+1+m・3e’+2
=−1+3e’+1(1+3m) と表される。

両辺を3乗して、

 2(3の3’乗)×3
=−1+3・3e’+1(1+3m)−3・{3・3e’+1(1+3m)}2+{3e’+1(1+3m)}3
=−1+3e’+2+3e’+3・(m+…−…+…)
≡−1+3e’+2 (mod 3e’+3)

2(3の(e’+1)乗)≡−1+3(e’+1)+1(mod 3e’+3
∴e=e’+1のときも題意を満たすことがわかる。
よって題意はe≧0で成り立つ。

【問題3】

背理法で示す

“mがnの倍数であるとき、mはすべてのnの約数の倍数である”(定理1)は自明。

いま、nが9の倍数であるとき、
a,b(a,b∈Ζ但しa≧2,bは3と互いに素)を用いて、

n=b・3a とあらわせる。

このとき、

2=3a+2・3a-22より、
a+2はn2の約数。

いま、

 2n
=2(3のa乗)b
(問題2より)
≡(−1+3a+1b (mod 3a+2

bが奇数であること(∵問題1よりnは奇数)に気をつけ,二項展開して整理すると、

≡−1+b・3a+1+3a+2・(−bC2・3a+…−…+…)

≡−1+b・3a+1 (mod 3a+2)

∴ 2n+1≡b・3a+1 (mod 3a+2
bは3と互いに素だから,右辺の3の次数はa+1なので、
a+2では割り切れない。

よって左辺:2n+1も3a+2で割り切れない。

∴定理1から 2n+1はn2で割り切れない。
背理法から、題意は示された。

【問題4】

(1)am≡1(mod p) ⇒ mはkの倍数

背理法で示す。

いまam≡1(mod p)をみたすmが、

m=ck+d(0<d<k、c,d∈Ζ)と書けたとする。(仮定)

すると

 am≡1(mod p)
⇔(akc・ad≡1 (mod p)
⇔1c・ad≡1 (mod p)
⇔ad≡1 (mod p)

ところで、0<d<kより、これはkの定義に反し不合理。
よって仮定は誤り。よってmはkの倍数。

(2)mはkの倍数 ⇒ am≡1 (mod p)

m=fkとすると、

 am
=(akf
≡(1)f (mod p)
≡1(mod p)

よって示された。

∴am≡1(mod p)⇔mはkの倍数 は成立する。

【問題5】

(1)kが2mの約数であることを示す。

 2n+1≡0 (mod n)
⇒2n+1≡0 (mod p)(定理1)
⇒2pm≡−1 (mod p)
⇒(2(p-1)m・2m≡−1 (mod p)
⇒(1)・2m≡−1 (mod p) (フェルマーの定理)
(両辺2乗)
⇒22m≡1(mod p)
ところで問題4の右矢印から 2mはkの倍数、
言い換えるとkは2mの約数であることがいえる。

(2)kがp−1の約数であることを示す。

フェルマーの定理より
 2(p-1)≡1(mod p)

ところで問題4の右矢印から p−1はkの倍数、
言い換えるとkはp−1の約数であることがいえる。

よってkは、2mとp−1の公約数である。

【問題6】

問題5で 2m≡−1(mod p)よりmはkの倍数でない。(問題4)

また、22m≡1 (mod p)よりmはkの倍数。
よってkは2・(偶数)で表される偶数。 (定理2)

(1)n=1のとき 確かに題意を満たす。

(2)n≧2のとき
nを素因数分解することで、
素数p1<p2<p3<……,
自然数x1,
0以上の整数x2,x3,……を用いて、

n=p1x1・p2x2・…… と表せる。
(p1は奇数)

ここでp1,p1x1-1・p2x2・…… を問題5におけるp,mとすることで、
k1を2の法p1の位数とすると、k1は、

A1=2・p1x1-1・p2x2・……,

B1=p1−1 の公約数であるといえる。

ところで、A1の約数は,
{1,2,p1,p2,2・p1,p3,……,A1}だが、
この中でB1=p1−1以下である(公約数になり得る)のは
p1<p2<p3<…… より、1,2のみ。

これと定理2より k1=2

これはB1の約数でもある。

k1の定義から

 2k1≡1(mod p1)
⇔4≡1(mod p1)
⇔p1=1,3 但しp1が素数であることからp1=1は有り得ない。

∴k1=2,p1=3 が必要。

ところで問題3よりx1<2 

∴x1=1

今度は、x2≧1と仮定して、p2をpとして問題5にあてはめる(k2を2の法p2の位数とする)と、公約数となり得るのは
{1,2,p1,2・p1}、
k2は偶数だから k2= 2,
2・p1 = 2,6

k2=2のときは 上と同様にp2=3が出るが、p1<p2に反する。

k2=6のとき、

k2≡1(mod p2)
⇔64≡1(mod p2)
⇔7・9≡0 (mod p2)

p2=1,3,7

p1=3<p2より、p2=7

∴n=3・7t と書ける。

ところで、このとき

n+1
=23・7t+1
=(237t+1
=87t+1
≡17t+1(mod 7)
≡2(mod 7)

7は明らかにn2の約数なので、これもまた不合理(定理1)。
よって仮定は誤り。x2=0。

よって、n=3とならねばならない。
またこのとき確かに題意を満たす。

以上より,

n+1≡0(mod n2) ⇔ n=1,3


◆愛知県 ノースダウン さんからの解答。

【問題1】

n+1は奇数になるので、2n+1を割り切る数は奇数である。

【問題2】

最初に、
 と置く

題意の合同式が成り立つ ⇔ a(e)-b(e)がc(e)の倍数

であるので、帰納法でこれを示す。
(b(e)<c(e)で有ることは自明として証明略)

1) e=0の時、a(0)=2、b(0)=2で有るので、
a(0)-b(0)=0となり、c(0)の倍数
→題意を満足する

2)e=nの時、a(n)-b(n)がc(n)の倍数であるならば、
a(n+1)-b(n+1)がc(n+1)の倍数であることを示す。

a(n)-b(n)がc(n)の倍数であるので、

a(n)-b(n)=k*c(n)...(kは負でない整数)

と表すことができる。

変形して、a(n)=b(n)+k*c(n)

a(e+1)=a(e)3、b(e+1)=3*b(e)+2であるので、

 a(n+1)-b(n+1)
=a(n)3-{3*b(n)+2}
={b(n)+k*c(n)}3-3*b(n)-2

=b(n)3+3*b(n)2*k*c(n)+3*b(n)*{k*c(n)}2+{k*c(n)}3-3*b(n)-2...a)

ここで、

3*b(n)2*k*c(n)+3*b(n)*{k*c(n)}2
={b(n)2*k+b(n)*k2*c(n)}*3*c(n)

と変形できるが、

c(n+1)=3*c(n)であるので、この式は、c(n+1)の倍数である。

また、c(n)が必ず3の倍数であるので

{k*c(n)}3=k3*c(n)2*c(n)も
c(n+1)の倍数となる。

よって、a)の式で、

b(n)3-3*b(n)-2がc(n+1)の倍数

であることを示すことで、題意が満足されることを示すことができる。

ここで、b(n)=-1+3n+1を使うと、

b(n)3-3*b(n)-2
=(-1+3n+1)3-3*(-1+3n+1)-2
=-1+3*3n+1-3*(3n+1)2+(3n+1)3+3-3*3n+1-2
=-32n+3+33n+3
=(-3n*32n)*(3*3n+2)
=(-3n*32n)*{3*c(n)}

よって、c(n+1)の倍数である。
→ e=nの時、a(n)-b(n)がc(n)の倍数であるならば、
a(n+1)-b(n+1)がc(n+1)の倍数であることが示された。

3) 上記、1))より、任意の整数e≧0に対して題意の合同式が正しいことが示された。

【問題3】

nが9の倍数の時、
n=y*3x+2
(xは負でない整数、yは5以上の素数又は5以上の素数のみを因数にもつ合成数)
と表すことができる。

z=3x+2とおくと、
n=y*zとなる。

この時、

と表すことができる

又【問題2】より、

z=(-1+3*z)+9*c*z (cは負でない整数)

と表すことができる。

よって、


={(-1+3*z)+9*c*z}y+1
=(-1+3*z)y+y*(-1+3*z)y-1*9*c*z+…+y*(-1+3*z)*(9*c*z)y-1+(9*c*z)y+1
となる。

この式が、n2(=y2*z2)で割り切れるためには、
少なくとも、
(-1+3*z)y+y*{(-1+3*z)y-1}*9*c*z+1がz2で割り切れなければならない。

ここで、

1)(-1+3*z)y=(-1)y+y*(-1)y-1*3*z+y*(y-1)*(-1)y-2*(3*z)2+…
であるので、z2で割り切れない因子は、
-1+3*y*zである。(yは奇数)

2) y*{(-1+3*z)y-1}*9*c*z
=9*c*y*z*{(-1+3*z)y-1}
=9*c*y*z*[(-1)y-1+(y-1)*{(-1)y-2}*(3*z)+…]
であるので、

z2で割り切れない因子が有るとしたら、
9*c*y*zのみである。

以上により、
-1+3*y*z+9*c*y*z+1がz2で割り切れる場合のみ、
2n+1がn2で割り切れる。

しかしながら、

-1+3*y*z+9*c*y*z+1
=3*y*z+9*c*y*z
=3*y*z(1+3*c)

であるが、yは3の倍数でないので、
3*(1+3*c)がzの倍数とならなければならないが、zの倍数にはなり得ない。
(なぜなら、3*(1+3*c)=3+9*c≡3 (mod 9).であり、zは9の倍数である。)

よって、
2が2n+1を割り切れば、
nは32(=9)の倍数でないことが示された。

【問題4】

前提条件のaとpの関係を書き直すと、
ak=1+b*p (bは負でない整数)と表すことができる。

m≡1 (mod p) ⇔ mはkの倍数

を言い換えると、

「mはkの倍数の時、am≡1 (mod p) を満足し、kの倍数でないときには
am≡1 (mod p) を満足しない」である。

1) mがkの倍数でない時にはam≡1 (mod p) が成立しない事を、背理法を用いて示す。

a) kの定義より、
m<kかつam≡1 (mod p) を満足するmは存在しない。

b) k<m<2*kかつam≡1 (mod p) を満足するmが存在すると仮定する。

この時、m=k+x (xは、0<x<kを満足する整数)と表す事ができる。

am=ak+xであるから、
k+x≡1 (mod p)を満足する事になる。

しかしながら、
ak+x
=ak*ax
=(1+b*p)*axであるので、
k+x≡1 (mod p)を満足するためには、
ax=1+cpを満足しなければならない。

これは、ax≡1 (mod p)を意味しており、kの定義を満足しない。

よって、 k<m<2*kかつam≡1 (mod p)を満足するmは存在しない。

c) b)と同じ手順で、
n*k<m<(n+1)*kかつam≡1 (mod p) が成立するmは存在しない事が証明できる。
(nは2以上の整数)

→mがkの倍数でないときは、am≡1 (mod p) が成立しないことが示された。

2) mがkの倍数の時、am≡1 (mod p) が成立する事を示す。

mがkの倍数であるので、m=k*n(nは自然数)と表すことができる。

よって、
am
=ak*n=(ak)n
=(1+b*p)n

この式を2項定理を用いて展開すれば、
1+d*p (dは自然数)と表すことが可能なことが示される。

am=1+d*p⇔am≡1 (mod p)で有り、題意が示された。

【問題5】

1)p-1がkの倍数であることを示す。

pが素因数(素数)であるので、2p-1≡1 (mod p) が成立する。
よって【問題4】の結果を使用して、p-1がkの倍数であることが示された。

2)2mがkの倍数であることを示す。

2n+1
=2p*m+1
=(2p)m+1
=(2p-2+2)m+1

ここで、2p-2=b*p (bは負でない整数)と表す事ができるので、
2n+1=(2+b*p)m+1と表すことができる。

右式を2項定理を用いて展開すると

2m+m*2m-1*(b*p)+…+m*2*(b*p)m-1+(b*p)m+1

となるが、
m*2m-1*(b*p)+…+m*2*(b*p)m-1+(b*p)m
pの倍数であるので、2n+1がnの倍数になるためには、
2m+1がpの倍数になる必要がある。

よって、2m+1=c*p (cは負でない整数)と表すことができる。
(2m≡-1 (mod p)

ここで、(2m+1)2を展開すると、

(2m)2+2*2m+1
=22*m+2*(c*p-1)+1  (2m=c*p-1)
=22*m+2*c*p-1

となり、22*m-1はpの倍数である。
よって、22*m≡1 (mod p)

【問題4】の結果を使用して、2mがkの倍数であることが示された。
以上により、kは2mとp-1の公約数であることが示された。

【問題6】

n=1のとき、2n+1=3で有るので、n2(=1)で割り切れる

n=3のとき、2n+1=9で有るので、n2(=9)で割り切れる

nが偶数の時は割り切れないことが証明ずみ
よって、nが5以上の奇数の時に割り切れないことを示すことで、題意を示すことができる。

1) nが5以上の素数の累乗の時
n=px (pは5以上の素数、xは自然数)
と表すことができる。

2n+1
=2(pのx乗)+1
=2p*p*p*...*p(x個)+1
=2p*p*p*...*p(x個)-2p*p*...p(x-1個)+2p*p*...*p(x-1個)-2p*...*p(x-2個)+...+2p*p-2p+2p-2+2+1
と変形できるが、
2p*p*...*p(y-1個)=qと置くと(y=x-1,x-2,...2)
2p*p*p*...*p(x個)-2p*p*...p(x-1個)
=qp-qとなるので、全項pの倍数となる

よって、
2n+1=bp+3(bは自然数)となり、nでは、割り切れない。

2) nが3を因数に持たない合成数の場合
nの素因数の内、最も小さい素因数をpとする。

n2が2n+1を割り切るとしたら、
2の法pの位数kはp-1と2*n/pの公約数になる。
(【問題5】の結果より)

kを求めると、p-1とn/pの公約数は1であるので、
k=1又はk=2となる。

k=1とすると、
21≡1 (mod p)となり、この合同式を満足するpは存在しない。

又k=2とすると
22(=4)≡1 (mod p)となり、この合同式を満足するpは3のみであるが、nが3を因数に持つことになり矛盾が生ずる。

よって、nが3を因数に持たない合成数の場合
n2が2n+1を割り切ることが無いことが示された。

3) nが因数として32を持つ合成数の場合は、解を持たないことは
【問題3】で証明済み。

よって、n=9*xの場合、2n+1はn2で割り切れない。

4) n=3*x (xは5以上の素数を因数に持つ素数又は合成数の場合)

2n+1
=23*x+1
=(23)x+1
=8x+1
=(9-1)x+1
=9x+x*9x-1*(-1)+x*(x-1)*9x-2*(-1)2+...+x(x-1)*92*(-1)x-2+x*9*(-1)x-1-1+1
=9x-x*9x-1+x(x-1)*9x-2-...-x(x-1)*92+x*9
となるので、
上式がn2の倍数になるためには、9xがxの倍数にならなければならない。

しかしながら、xの因数は、5以上の素数のみであるので、
9xがxの倍数となる事はない。

→n=3*xの時、2n+1はn2の倍数にはならない。

1)から4)により、5以上の全ての奇数の場合において、
2n+1がn2で割り切れないことが示された

以上により、
2が2n+1を割り切るための必要十分条件は、
n=1または3であることが証明された。


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